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月曜日も仕事だ、現実は非常である。

「さっきのはヤバかったな」


 下水道から脱出した私たちは、噴水広場のフードコートで休憩をしていた。頬杖をついて呆けているトシ君と、机に突っ伏しているミーナちゃん、私も猫背になって口からエクトプラズムが出そうだった。


「ギリギリだったね~」

「でもおかげで、稼ぎも相当なものですよ」


 剝ぎ取った討伐部位がミーナちゃんとトシ君のカバンからはみ出す位パンパンに詰まっていた。


「とりあえず飯にしようぜ」

「そうだね~」


 そう言いながら動かない二人、こちらを見ながら目が輝いていた。今日の下水道探索は午前中で終了だろう、私も賛成だ。鞄から大きなスープジャーを取り出すと、二人にお椀とスプーンを渡す。


「パンを買ってくるので待っていてください」

「あ、私が行くからノーラは待ってて」


 そう言ってミーナちゃんは席を立った。なら私はという事で、スープジャーに魔力を通して温めておくことにする。いつでも温かい食事が食べられるように温め効果がある魔道具のスープジャーを買っておいてよかったぜ。


「そんなに魔力を使って大丈夫なのか?」

「もう回復してますから、心配ないですよ」


 休める状態になれば瞑想のスキルを使って急速充魔力が可能だ、回復すればトシ君とミーナちゃんに浄化(クリーン)回復(ヒール)を何重にもかけ私にもかける。瞑想してまた戦利品や装備に何重にも浄化をかけて、最後に病気治療(キュアディズィーズ)を全員にかけて本日の冒険は終了だ。実際冒険中よりも冒険後の方が魔法を使う機会は多い気がする。おかげで熟練度が上がってスキルレベルが上がる上がる。神聖魔法レベルも順調に上がって魔法もそろってきてよかったよかった。


 ミーナちゃんが買ってきたパンを手に取って皆で「「「いただきます」」」手を合わせた。


「んめぇ!」


 そう言いながらガツガツ食べるトシ君と、無言で黙々と食べるミーナちゃん。早起きして作った豚バラの赤ワイン角煮、大根と人参にガツンとくる強めの味がよくしみて美味しくできた。お店に出せるレベルの味だと思う、実際羽ばたく鳥停で出してたけど。酒飲みに合わせた強めの味だけど、沢山汗をかいた後の若い子にはこれくらいの強めの味が合うのだろう。


「「おかわり」」


 二人が同時にお椀を差し出した「はいはいあるだけね」と、ローリエとローズマリーを除けてよそって渡す。美味しそうに食べる二人を見ていると本当に幸せな気分になる。


 食後のお茶を飲みながらボンヤリしていると「そういえばさ~」とトシ君が言いにくそうに言った。


「明日から俺とミーナが冒険者の眠りに入っちゃうんだ」

「そっか、じゃぁ明日はお休みだね、私も明日冒険者の眠りにするよ」

「え! いいの⁉」


 私の冒険者の眠りはリアル日数で明後日だけれども、一日くらいは誤差だろう。


「やった~じゃぁお風呂行こうよ」


 思案顔だったミーナちゃんの表情がパッと花が咲いたように明るくなった。まだ日は高いが今日の下水道探検はもうお腹いっぱいだ、上りで良いだろう。浄化(クリーン)の魔法で奇麗にはなったが、リラックスして風呂でなければ取り除けない疲れもある。


 ミーナちゃんに手を引かれながら公衆浴場への道を歩いた。初めのころは女湯に入ることに後ろめたさを感じていたのだが、今では洗いっこと称してセクハラを受けるのは私の方だ。


「ノーラってお風呂で見たらすっごいんだよ」

「そういう事言うの辞めろって」


 真っ赤になったトシ君と入口で別れて、女湯の暖簾を潜ったのであった。



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