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第二十四章〜反撃再び

御早う御座います。

ヤスオは個室で再び独りきりになった。いつ外から奴らが侵入してくるかはわからない。どんな趣向で嫌がらせをされるのかはわからない。

彼らの言動はエスカレートしているようだ。

奴らはイラついていれ━━。

絶体絶命だった。

水責(みずぜ)めしてやるか?久しぶりに」

奴らのひとりがわらいなごらそう言った。

「おう」

とほかが同意すると、水責めの準備が始まったようだった。

程なくして、個室内で身體を小さくしていたヤスオの頭上に、冷たい水が降り注ぎ始めた。

ヤスオはそれが『水責め』であると知っていた。何度もやられているから。最終的に水浸しにされて、授業を受けるもままならない状態にされるだろうことも覚悟していた。

仕切り板の外側からは、奴らの笑い声が聴こえた。

水の勢いが増した気がした。

「やめて」

言っても変わりない、いや、むしろ仕打ちは残酷さを増すのを知っていても、そう訴えてしまうのだった。

その時、であった。

ばち、ばち、と窓枠に何かがぶち当たるような音を立てながら黒い塊が侵入してきた。

それもひとつやふたつではない。何十か?いや、何百?それは、群れをなすイワシの大群のようにも見えた。

トイレ内の匂いが急にきてくなでた気がした。

「うわっ」

「なんだこりゃっ」

「くせえ、きめえっ」

声が響いた。激しい羽音が聴こえた。

━━来てくれたのか。

ヤスオは思った。

有り難う御座いました。

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