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第十九章〜虐め

宜しく御願い申し上げます。

ひと騒ぎあった授業は、それでも無事に終わった。

秀次郎の後味は最悪だったが、無事に彼を脱出させたことには満足していた。

クラスメイトたちがヤスオを見る目が良い方にか、悪い方にかはわからないが、変わってしまったのを感じてならなかった。

変化というものが苦手なヤスオはそわそわと落ち着かないので気分なのであった。

これを達成感というのかもしれなかった。

それでもどこか誇らしいという思いがあって、気分は高揚していた。

これが復讐というものか。復讐のひとつは成し遂げて貰えたということだ。

━━こんな気持ちは初めてのような気がする。

今まではやられてやられっぱなしだったような気もする。これでいいのかもしれなかった。

しかし、怖いのは報復であった。

秀次郎が実は人間の退化した姿であり、ヤスオの味方として今回の劇を演じたなどとはバレてはいまいが、八つ当たりとして何かされるかもわからないし、何か勘付かれて、見せしめをされないとも限らない。

ヤスオは秀次郎が再び、上手く、密かに戻ってきてくれるのを願った。彼なら守ってくれそうな気がした。

なにしろ他には味方はいなかったから。頼りの綱なのであった。

だが、授業が進んで休み時間が迫っても、なかなか秀次郎は戻っては来なかった。

もしかしたら、怖気(おじけ)づいて戻ってこられなくなったのではないか、とさえ思った。

不安だった。見捨てられ、裏切られるのだけはイヤだった。

休み時間にはまたいつものように、奴らに何かされるのかもしれなかった。そうであるとわかっていた。


有り難う御座いました。

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