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第一章〜転生しました。

暗闇の中を彷徨(さまよ)った気がした。

目醒(めざ)めたのは、今まで味わったこともない程に柔らかな感触を伝えてくる何かの上で、だった。

温かみも感じる。そして、自分の身體(からだ)が、重力の方向に向けて、沈み込んでいるのを感じた。今まで感じたことのないどこか新鮮な感覚であった。

自分は今までにないような体重を獲得している━━。

そんな実感があった。

眼を開けてみた。

━━眼を開ける?

それも初めての行動に思えた。

白い、見憶えがあるような気がする材質の白い平らな物体。

天井というものか。やっと気付いた。天井を見上げているのを自覚した。

━━見上げる?そんな動きもしたことはない(はず)である。

ならば、仰向(あおむ)けになっている?

これが仰向けというものか?やはり初めてだ。

いや━━死に損なったという意味では仰向けになったことはある筈だ。

空を飛んでいて、着地に失敗して、仰向けになり、人間に踏み潰された経験があるのは確かに憶えていた。

しかそ、この「仰向け」は、そんね感覚とは明らかに(こと)なっていた。

首を前に倒して、下半身を確認してみた。

━━首?前に倒す?こんな動き、って・・・・。

どうやら、人間に転生したようであった。それもさほど大きくはない人間(経験上そうかんじる)。

中学生という部類に入りそうだ。

ゴキブリであった時代の記憶は消えてはいないような気がしていた。だが、言葉は理解できると確信していた。

言語を使って思考していたから。

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