シーン8
・戦技<連続殴打>を無かったことに。
・戦技<殴打>に状態異常「怯み」を追加。
・日用品に「鉄の焼き串」と「鉄鍋」を追加
怯み:
次のターン休み。
<抵抗>の成功判定で無効化。
<あらすじ>
放牧場を訪れたユキ、放牧場で一番強いオオカミに挑む。
そして勝った。
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───放牧場───
黒んぼ が起きるまで待っていると日が暮れ始め、ユキは焚き火は熾し始めた。
ユキが干し肉を鉄鍋に突っ込み、戻して食べていると、不意に背後で身動きをする気配を感じた。
見れば黒んぼ が眩しそうに焚き火を眺めていた。
ユキ:
「食べます?」
ユキはそう言って、鉄のナイフに戻した干し肉の切り身を刺し、黒んぼ に差し出した。
黒んぼ は少し逡巡していたが、やがて その大きな顎を開いて食らい付いた。
それは黒んぼ が、ユキを目上と認めた行動だった。
黒んぼ は熱々の切り身を飲み込むと、身を起こしてユキの対面に回り込み、焚き火を囲むように陣取った。
ユキ:
「そんな立派な毛皮を持っているのに、寒いものは寒いんですか。
いいですよ、暖まって下さい。
今日から私の騎獣ですからね。」
黒んぼ は前足で鉄鍋の中身を指し示した。
「よこせ」ということなのだろう。
ユキ:
「なんですか。
もっと肉が欲しいんですか?
・・・まぁ、いいでしょう。」
ユキは戻した干し肉の内 3分の1を胃に突っ込むと、残りの3分の2を黒んぼ の前に差し出した。
黒んぼ はグッスリと気絶して腹が減ったのか、熱々の肉塊を前足で挟むと貪るように食らい尽くした。
そうしている間に、ユキは次の干し肉を戻す。
そうして食料を1日分 消費した段階で、黒んぼ とユキは満腹になった。
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・食料:18 -> 15
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黒んぼ は満足して焚き火に あたりながら伏せ寝する。
ユキは それを見ながら鉄鍋と鉄のナイフの手入れをする。
ユキ:
「まったく。
これでは どちらが上だか分かりませんね。」
やがて手入れを終えたユキは、焚き火の世話をしながら黒んぼ に話しかける。
ユキ:
「それにしても私の騎獣というからには、黒んぼ では少々 可愛い過ぎますね。
うーん。」
黒んぼ は耳をピクピクさせている。
一見すると寝ているが、しっかりと聞いているということなのだろう。
ユキ:
「とはいえ私の名前は”ユキ”なんて ありふれた名前なのに、騎獣が大層な名前というのも逆に腹が立ちますね。
・・・そうですね、”ゲンタ”なんてどうでしょう。
オオカミに付ける名前としては良く聞くものですよ?」
黒んぼ は鼻を鳴らした。
興味が無いだけかもしれないが、OKということなのだろう。
ユキ:
「よし、今日から貴方はゲンタです。
ゲンタ、今日は ここに泊まっていきますよ。」
ユキはそう言って”石生成の魔法書”を取り出した。
黒んぼ 改め、ゲンタの寝息とユキが魔法書のページを捲る音、焚き火の音が闇夜に響く。
野営の夜も少しは賑やかになったとユキは ほくそ笑んだ。
<魔法文字>(40%):1D10 -> 2(成功)
ユキは”石生成の魔法書”の解読に成功した。
ユキは”石生成”の魔法を覚えた。
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・石生成
->効果:掌に拳大の石を生成する。
->詠唱時間:1
->消費魔力:1(基礎魔法)
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・・・。
・・・・・・。
・・・・・・・・・。
ふてぶてしくゲンタの腹を枕にして眠ったユキは、早朝 共に起きたゲンタの背に乗って百人長デナグドの下へと戻った。
───調練場───
デナグド:
「やぁユキちゃん、早かったね。」
ユキ:
「この黒んぼ が潔くて助かりましたよ。
殴り倒したら納得してくれました。」
デナグド:
「いやぁ~本当に大したものだよ。
普通は1週間くらいかけて手懐けていくものなんだけどね。」
ユキ:
「手懐けたワケでは ありませんよ?
ただ私の方が上だと認めさせただけです。」
デナグド:
「古風だねぇ~。
それは一昔前のやり方だよ。」
ユキ:
「?
今は違うんですか?」
デナグド:
「まぁね。
まず前提として この放牧場に居るオオカミは、子供の頃に躾て人間に慣れさせたか その子孫ばっかりなんだけど、そういうオオカミは野生のものに比べて穏和なんだ。
人が近づいても怒るだけで殺そうとはしてこない。」
ユキ:
「へぇ。」
ユキはゲンタの目を覗き込んだ。
ゲンタの目は「何か?」とでも言わんばかりだ。
デナグド:
「そういうオオカミに対して ゆっくりと近づいて警戒を解きつつ観察して、自分と気質が合うか合わないかを判断するんだ。
そうして自分にピッタリなオオカミが見つかるまで繰り返して、見つかったら最終的に触れられる距離まで近づいていく。
そこからはオオカミによって違うけど、普通は背中に乗って暴れなかったら手懐けることが出来たということさ。」
ユキ:
「・・・なんか お見合いみたいですね。」
デナグド:
「まぁね。
上手くいけば一生 互いに世話になるんだから、実質お見合いみたいなものだよ。」
ユキ:
「一昔前は どうして殺し合っていたんでしょう?」
デナグド:
「まぁシンプルに今ほどオオカミの飼育がメジャーじゃなかったから、戦士がオオカミに乗るには基本的に野生のオオカミと肉体言語で会話する必要があったんだ。
そんなんだからオオカミに乗ってることが実力の証明みたいになって、一昔前までは自前でオオカミを用意することが戦士の仲間入りの条件だったみたいだね。」
ユキ:
「良い制度のように聞こえますが・・・なんで廃れたんです?」
デナグド:
「んー、私の推測が入っちゃうんだけど、まずオオカミの飼育がメジャーになったことが大きいと思う。
人の手で育てられたオオカミは手懐け易いから、野生のオオカミと肉体言語で会話するより楽なんだ。」
ユキ:
「そうなんですね。」
デナグド:
「あと、先の大戦で腕のある戦士達が大量に死んだのも大きかったね。
部族ないし氏族の体面を保つためには、少し質が落ちても戦士を量産する必要があった。
だから昔の気質を引きずった人間でも強く反対は出来なかったんだ。」
ユキ:
「それは例えばエディとか?」
デナグド:
「・・・そうだね、エディ様は その筆頭と言っても良いと思う。
私は詳しく知らないけど、ダフネル先生の話では丁度 私の先輩にあたる世代までは、エディ様が一昔前の やり方を強制して、戦士の数が他氏族に比べて極端に少なかったらしい。
私の世代になってから今のやり方に変わって、戦士の数は増え始めたんだ。」
ユキ:
「ふぅん、エディが老害かましたというワケですね。
まぁ、私はエディの やり方の方が好きですけど。」
デナグド:
「ハハッ、ユキちゃん は そうかもね・・・。
ちなみに今の話はオフレコで頼むよ?」
ユキ:
「安心して下さい、デナグド百人長の名前は出しませんよ。
エディを弄る話題には使いますけどね。」
デナグド:
「ハハッ、程々にね・・・。
ところで話は変わるけど、そのオオカミの名前は?」
ユキ:
「ゲンタです。
覚えやすいでしょう?」
デナグド:
「普通だね。
もっと大層な名前を付けても良いように思えるけど・・・。」
ユキ:
「私の名前が”ユキ”なんて よくある名前なのに、オオカミの名前だけ大層なんて腹が立つと思いません?」
デナグド:
「あー、悪かったね。
そっか、ゲンタか。
オオカミの名前も分かったし、本題に入ろうかな。」
ユキ:
「お願いします。」
デナグド:
「そっか、じゃあ本題ね。
何の話かっていうと、オオカミを最大限活用するためには”装備”と”訓練”が欠かせないっていう話だよ。
この調練場では”訓練”を施すことは出来る。
でも”装備”は用意出来ない。
ここら辺だとダフネル先生の鍛冶屋で用意出来るはずだ。
だから”装備”の話はダフネル先生に頼むよ。
・・・という訳でゲンタ君とココで"訓練"を受けるかい?」
ユキ:
「勿論 受けますが・・・タダですか?」
デナグド:
「あぁ、ユキちゃんの学習能力の高さはダフネル先生から聞いてるよ。
ハードルとして金銭を要求するようにっていう教育方針もね。
まぁでも今回は初騎乗祝いってことでタダでいいよ。
次回からは有料でね。」
ユキ:
「おぉ、太っ腹ですね。
では頼みますよ。」
デナグド:
「任せてよ。
これでも教えるのはダフネル先生に負けないくらい上手いんだ。」
ユキはゲンタを連れて、デナグドの後に続いた。
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<熟練度>
・騎乗[オオカミ]:2(プロ)
->熟練度ダメージボーナス(PDB):+2
<騎乗[オオカミ]戦技>(DB:BSDB+WDB+PDB)
・飛び降り殴打
->戦技種別:奇襲攻撃
->耐久ダメージ:2D24+DB
->体幹ダメージ:2D30+DB
->状態異常:怯み
->範囲:単体
->持久消費:5
<技能>
・連携(ユキ&ゲンタ):10%(初心者)
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・・・。
・・・・・・。
・・・・・・・・・。
ユキとゲンタは、デナグドから<連携>のイロハを学んだ。
<連携>は対応するキャラクターが同じ戦闘フェーズに参加しているとき、互いの行動順の際にノーリスクで判定が発生し、判定に成功した際、対応するキャラクターの行動が発生する強力な技能だ。
ユキはゲンタと<連携>して戦うことを覚えた。
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ユキ:
・連携(ユキ&ゲンタ):0%(素人) -> 10%(初心者)
ゲンタ:
・連携(ユキ&ゲンタ):0%(素人) -> 10%(初心者)
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<ユキの手帳>
・熱する手
触れているものを ゆっくりと熱する魔法。
上昇する温度は触れている時間とか込める魔力とかによって変わるけど、戦いに使えないことは確か。
火種が熾せないときとかに この魔法で鉄鍋を温めて お湯を作ったりすることが出来て、普段使いには便利。




