シーン5
・<2024/10/3>世界観と小説の書き方を修正した。
剥ぎ取りを終えたユキは、少し息を付くと先に進んだ。
───探索フェーズ───
ユキは聞き耳を澄ませた。
・・・。
ユキの耳は件の這いずる音を捉えた。
這いずる音は・・・4体分だろう。
狭い洞窟内にしてはかなり多いが、興奮状態にあるユキは、戦闘を回避するという発想をすることが出来ない!
ユキは衝動のままに雪蛞蝓に襲いかかった。
音と匂いで居場所を突き止めると、ユキは草むらの中にいた雪蛞蝓の頭部を掴んで、そのまま握力で捻り潰した。
雪蛞蝓の体液が飛び散る。
他の雪蛞蝓がユキに気付いた。
───戦闘フェーズ───
ユキは2体目の、壁に張り付いていた雪蛞蝓を爪の斬撃波で6枚に下ろした。
3体目は足元に居たので踏み潰した。
4体目は、そのまま回し蹴りで壁のシミにした。
ユキは生命を蹂躙している感触にゾクゾクした。
───報酬フェーズ───
雪蛞蝓から剥ぎ取りを行い、4塊の白身肉を手に入れたユキは改めて周囲を見渡した。
そこは最初にユキが階段を降りた先で見た空間と同じようにドーム状に広がった空間で、最初と異なるのは豊かな湿り気を帯びた土だった部分に、青々とした緑が茂っていることだ。
そしてそこに、目的のものはあった。
ただし、植生の都合上か、目的の種類の薬草の内、一つしか見つけることは出来なかった。
・・・。
ユキが見つけたのは強壮の薬草だった。
一見すると、強烈な臭いがするだけの雑草だが、上手く加工すると体力を回復する強壮の水薬を作ることが出来る。
強壮の水薬の作成には、水薬などの薬品に精通した、薬師の協力が必要だ。
また、効果は薄まるが、強壮の薬草を口に含むだけでも体力を回復することも出来る。
ユキは見つけた強壮の薬草を、束にして背嚢に突っ込んだ。
用事を済ませたユキは、元の道に引き返して行く。