シーン3
・ユキのキャラクターシートに<矢筒>の欄を追加。
・<装備>の欄に「外套」の概念を追加。
・「雪山グマ」の名称を「雪グマ」に変更。
市場を後にしたユキは、今度は鍛冶屋を訪れた。
───鍛冶屋───
鍛冶屋の中では一人の若者が店番をしているところだった。
若者は退屈そうに頬杖をしていたが、ユキが店を訪れると訝かしげな視線を投げかけた。
それもそのはず、鍛冶屋など10才そこらの少年少女が訪れる場所ではない。
なまじ戦士見習いの子供でも、普通なら未だに訓練用の木刀を振っている時期だ。
だから鍛冶屋を訪れるのは、最低でも15才あたりの青年になるはずだった。
ここで普通であれば、ユキをやんわりと追い返すのが若者の役目だ。
しかし若者には、どうにも記憶に引っ掛かる部分があった。
たしか・・・。
若者がユキのことを思い出すことが出来るか、ユキの<幸運>で判定。
<幸運>(60%):1D10 -> 10(致命的失敗)
ユキにとっても若者にとっても不幸なことに、若者はユキのことを思い出すことが出来なかった。
それどころか、若者はユキを追い返そうと席を立つ。
若者:
「コラ、君?
まだ剣を振る年じゃないだろう?
帰った、帰った。」
ユキ:
「あ?」
舐められたと感じたユキは、コンマ1秒も置かずに若者を殴り飛ばした。
若者:
「ガッ!?」
若者は吹き飛ばされ、店の壁に叩き付けられた。
若者は確かに肋骨が折れた感触を感じていた。
しかしユキの攻撃性はそれだけでは済まさなかった。
ユキは若者の胸ぐらを掴むと、その頬を強く殴った。
若者の歯が数本折れた。
口の中が切れ、唇から血が垂れる。
ユキ:
「・・・誰がまだ剣を振る年じゃないって?」
ユキがドスの効いた声で尋ねるが、既に心が折れた若者はブルブルと震えるだけだった。
ユキ:
「口がきけなくなったようですね。
安心して下さい。
ききたくなるまで痛めつけてあげますから。」
ユキが獰猛な笑みを浮かべ、若者の顔面が蒼白になるが、そこで待ったの声が掛かった。
???:
「そこまでにしてやってくれんか?」
店の奥から姿を現した、大柄な翁が そう言った。
ユキ:
「あぁ、居たんですね、ダフネル。」
ユキは何事も無かったかのように、若者から手を離す。
ダフネルと呼ばれた翁は、深い溜息をついた。
ダフネル:
「これで何度目だ?
いい加減弟子を殴るのは止めて欲しいのだが?」
ユキ:
「弟子の教育が甘いのが悪いです。
そちらこそ、そろそろ私に舐めた口を利くと殴られることを覚えるべきでは?」
ダフネル:
「・・・お前を怖がって、それを覚えた弟子が店番を嫌がるのだ。
故に毎度何も知らぬ弟子を立たせる儂の身にもなって欲しいものだな。」
ダフネルはそう言いながら、弟子の若者に顎で奥に戻るよう指示を出した。
それを見た若者は、慌てて逃げるように店の奥に引っ込んでいく。
一連の流れを見たユキは、フンと鼻を鳴らした。
ダフネル:
「また歯を折ったな?
薬師に薬を都合して貰うのも金が掛かるのだが?」
ユキ:
「安い方じゃないですか。
嫌なら今度は目を引き抜くか、指を食い千切るかしますよ?」
ダフネル:
「相変わらずの凶暴さだな。
まぁいい、用件を聞こうじゃないか。」
ユキ:
「用件といっても、大金が手に入ったので商品を見せて欲しいだけですよ。」
ダフネル:
「普通は10才のガキがそんなことを言わんのだがな。
まぁいい、好きに見ていけ。」
ダフネルはそう言うと、つまらなそうに受付に座った。
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獣の革鎧
->種別:軽鎧
->品質:1(普通)
->装甲:+2
->必要体格:人間の下位
->値段:20銀
亜竜の鱗鎧
->種別:中鎧
->品質:1(普通)
->装甲:+4
->必要体格:人間の中位
->値段:60銀
鉄の板鎧
->種別:重鎧
->品質:1(普通)
->装甲:+6
->必要体格:人間の上位
->値段:1金
巨獣の骨鎧
->種別:超重鎧
->品質:1(普通)
->装甲:+8
->必要体格:人間の最上位
->値段:2金
毛皮の外套
->種別:外套
->耐性:霜焼
->値段:10銀
羽毛の外套
->種別:外套
->耐性:凍傷
->値段:50銀
鉄の短太刀
->種別:短刀
->品質:1(普通)
->耐久ダメージ:2D8+DB
->体幹ダメージ:2D6+DB
->必要筋力:人間の下位
->間合:1(近く)
->値段:2銀
鉄の片手太刀
->種別:片手刀
->品質:1(普通)
->耐久ダメージ:2D10+DB
->体幹ダメージ:2D8+DB
->必要筋力:人間の中位
->間合:1(近く)
->値段:4銀
鉄の両手太刀
->種別:両手刀
->品質:1(普通)
->耐久ダメージ:2D20+DB
->体幹ダメージ:2D12+DB
->必要筋力:人間の最上位
->間合:2(少し離れている)
->値段:8銀
鉄の長柄太刀
->種別:薙刀
->品質:1(普通)
->耐久ダメージ:2D12+DB
->体幹ダメージ:2D10+DB
->必要筋力:人間の上位
->間合:2(少し離れている)
->値段:6銀
獣革の小円盾
->種別:小盾
->品質:1(普通)
->必要筋力:人間の下位
->値段:3銀
針葉樹の中円盾
->種別:中盾
->品質:1(普通)
->必要筋力:人間の中位
->値段:4銀
鉄の騎手大盾
->種別:大盾
->品質:1(普通)
->必要筋力:人間の上位
->値段:5銀
針葉樹の大弓
->種別:大弓
->品質:1(普通)
->耐久ダメージ:2D20+DB
->体幹ダメージ:2D20+DB
->必要筋力:人間の最上位
->間合:4(かなり離れている)
->値段:10銀
針葉樹の強弓
->種別:強弓
->品質:1(普通)
->耐久ダメージ:2D12+DB
->体幹ダメージ:2D12+DB
->必要筋力:人間の上位
->間合:3(離れている)
->値段:8銀
針葉樹の弓
->種別:弓
->品質:1(普通)
->耐久ダメージ:2D10+DB
->体幹ダメージ:2D10+DB
->必要筋力:人間の中位
->間合:3(離れている)
->値段:6銀
針葉樹の短弓
->武器種:短弓
->品質:1(普通)
->耐久ダメージ:2D8+DB
->体幹ダメージ:2D8+DB
->必要筋力:人間の下位
->間合:3(離れている)
->値段:4銀
鉄の投げ杭
->武器種:投擲武器
->品質:1(普通)
->耐久ダメージ:2D8+DB
->体幹ダメージ:2D10+DB
->必要筋力:人間の中位
->間合:2(少し離れている)
->値段:30銅
針葉樹の大矢
->品質:1(普通)
->値段:50銅
針葉樹の矢
->品質:1(普通)
->値段:10銅
小さな矢筒
->容量:10本
->値段:1銀
中くらいの矢筒
->容量:30本
->値段:3銀
大きな矢筒
->容量:90本
->値段:6銀
特大の矢筒
->容量:120本
->値段:9銀
小さな大矢筒
->容量:10本
->値段:3銀
中くらいの大矢筒
->容量:30本
->値段:6銀
大きな大矢筒
->容量:90本
->値段:9銀
特大の大矢筒
->容量:120本
->値段:12銀
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ユキは暫く店内に並べられた商品を眺めていたが、やがて「亜竜の鱗鎧」と「羽毛の外套」、「針葉樹の弓」、「鉄の投げ杭」5本に「小さな矢筒」、「針葉樹の矢」を10本もとめた。
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・亜竜の鱗鎧:60銀
・羽毛の外套:50銀
・針葉樹の弓:6銀
・鉄の投げ杭×5:1銀50銅
・小さな矢筒:1銀
・針葉樹の矢×10:1銀
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ダフネル:
「1金19銀50銅だ。」
ユキ:
「はい、どうぞ。」
ユキはダフネルに金貨を2枚 手渡した。
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<所持金>
・金貨:4
・銀貨:6
・銅貨:29
・鉄貨:1
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ダフネルは少し面倒臭そうにしたが、奥から銀貨80枚と銅貨50枚を持ってきて、ユキの財布に流し込んだ。
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<所持金>
・金貨:4
・銀貨:86
・銅貨:79
・鉄貨:1
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ダフネル:
「装備してみろ。
問題があれば調整してやる。」
ユキはダフネルの言葉に従って、購入した商品を身に付ける。
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<装備>
・主兵装:格闘
・副兵装:針葉樹の弓
・防具:亜竜の鱗鎧
->装甲:+4
・外套:羽毛の外套
->耐性:凍傷・霜焼け
・装飾品:黄金玉の髪飾り
<ポーチ>
・特大のポーチ->容量:20枠
1.耐久の水薬×10
2.持久の水薬×10
3.魔力の水薬×10
4.致死毒の水薬×5
5.遅効毒の水薬×5
6.麻痺毒の水薬×5
7.衰弱毒の水薬×5
8.霜焼の軟膏×5
9.凍傷の軟膏×5
10.食料×10
11.体幹の石薬
12.鉄の投げ杭×5
<矢筒>
・小さな矢筒->容量:10本
1.針葉樹の矢×10
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ユキ:
「・・・まぁ、大丈夫そうです。」
ダフネル
「そうか、ならば良い。
・・・貴様も随分と戦士の相になったものだな。」
ユキ:
「そうでしょうか。
私としては変わっていないと思いますが・・・?」
ダフネル:
「そら己からしたらな。
だが、人は外見で随分印象が変わるものだ。
以前の貴様なら ただのクソデカい、人相の悪い悪ガキといったところだが、今のお前は それなりに立派なクソデカい悪ガキに見える。
・・・まったく10で大の大人が着る鱗鎧を着こなすとは・・・。」
ユキ:
「悪ガキ、悪ガキうるさいですね・・・。
まぁ、デカくて人相が悪いことは認めますが。」
ダフネル:
「ふむ、認めるのは良いことだ。
そして、そんな貴様に良い話があるぞ?」
ユキ:
「・・・なんです?」
ダフネル:
「うむ、儂が貴様を ちゃんとした”戦士”にしてやろうと思ってな。」
ユキ:
「・・・それは・・・私に戦士としての地位をくれるということですか?」
ダフネル:
「うむ。」
ユキ:
「急過ぎますし、話が上手すぎます。
ダフネルに そんな権限があるなんて聞いたことがありません。
それに、一介の鍛冶屋にそんな権限があるワケがないでしょう?」
ダフネル:
「よい、よい。
まず疑ってかかることは良いことだ。
一つずつ答えよう。
まず、確かに鍛冶屋にそんな権限は無い。
だが儂は これでも昔は戦士だったのだ。
今は火と話すのが好きだから鍛冶をしておるが、それでも現役時代に育てた戦士達との交流が無くなったわけではない。
そやつらにチョイと脅し・・・いや、借りを返せと迫・・・・・・声を掛け、貴様を戦士に押し上げようというのだ。
どうだ?
貴様の師に頼むより千倍・・・いや万倍マシな選択肢だと思うが?」
ユキ:
「・・・まぁ、言いたいことは分かります。
ですが やはり私に都合が良すぎます。
貴方がそこまで私に好意を抱いているとは思えません。」
ユキの脳裏には、ダフネルの弟子に舐めた口を利かれる度に歯を折った記憶が流れていた。
ダフネル:
「ふん、やはり勘の良いガキだ。
その通り、儂はお前が大嫌いだ。
貴様が何度店を冷やかしに来て、弟子の歯を折り、薬代で儂の財布を寒くしたか数え切れん。
今日落とした程度の金では到底精算できるものではない。
本当なら意地でも戦士にしようせんのだが・・・。」
ユキ:
「おい。」
ダフネル:
「だが、近年の戦士どもの質の低下は目を覆うレベルだ。
貴様が確実に劇物になると分かっていても、投下せざるをえん。」
ユキ:
「劇物とは失礼ですね。」
ダフネル:
「なら貴様は、戦士の地位に就いたら何をするのだ?」
ユキ:
「フッ・・・愚問ですね。
私より強いとされる奴らをブッ殺します。」
ダフネル:
「ふむ、この時点で死人が出るな。
お前より強いとされる奴となると、五人長や十人長なんかの戦士長になる。
そいつらを殺すと必然的に貴様が次の戦士長になり、部下が出来るが、それについては どう考えておる?」
ユキ:
「部下が出来たら、そいつらを引き連れて敵をブッ殺しますよ。
敵が居なければ迷宮で魔物をブッ殺します。」
ダフネル:
「戦士の数が減るな。
・・・だが、そうでなくては質は上がらんか。
では最後の質問だ。
敵も、自分より強いとされる奴も居なくなったら、貴様は どうするのだ?」
ユキ:
「簡単な質問です。
次の敵を見つけるだけですよ。」
ダフネル:
「・・・あぁ、貴様は正しく戦士だ。
まったく師に似たのか・・・。」
ダフネルは少し天を仰いだ。
ダフネル:
「やはり貴様は劇物だ。
だからこそ、”戦士”にする価値がある。」
ダフネル:
「貴様の師も、きっとそれを望んでいるだろう。」
ダフネル:
「だがやはり、タダというワケにはいかん。」
ユキ:
「話が長いですよ、クソジジイ。」
ダフネル:
「貴様の話が薄っぺらいだけだ。
・・・それで肝心の条件だがな。
どうにも最近、”鉱脈神の迷宮”に雪グマが住み着いたようでな。
鉄鉱石は勿論、鉱石の値段が高騰しておるのだ。」
ユキ:
「雪グマ程度で?
戦士団は何してるんですか?」
ダフネル:
「言っただろう?
劣化が著しいのだ。
今の戦士団は腑抜けよ。
それに雪グマは一体ではない。
どうにも集団で住み着いているようだ。」
ユキ:
「雪グマが集団で?
奇妙ですね。
奴らは群れないはずですが・・・。」
ダフネル:
「詳しいことは儂も知らん。
ともかく、腑抜けた戦士団が動くのなど待ってられん。
さっさと雪グマ共を討伐してくれ。
討伐証は例の如く耳でな。」
ユキ:
「分かりました。
ブッ殺してきます。」
ユキは弾む足取りで鍛冶屋を後にした。




