移動シーン6
───── 三日目 ─────
ユキ:
「全く・・・いくら空気が最悪だからって隊長を叩き起こしますか?」
ダン:
「すまんな・・・。」
ユキ:
「まぁ・・・不寝番の人選をしたのは私ですが・・・。」
ダン:
「おい。」
ユキ達は軽く朝食を摂り、陣を畳んで出立する。
移動中には───
1~5.何も無かった。
6~9.獣に遭遇した。
10.自然災害に遭った。
1D10=7
───獣に遭遇した。
遭遇した獣は───
1~4.小型
5~7.中型
8~9.大型
10.特大
1D10=8
───大型の・・・───
1.雪熊
2.雪狼
3.雪猪
4.雪馴鹿
1D4=4
───雪馴鹿である。
数は・・・───
1D8=3
───3匹。
ユキ:
「───素晴らしい。
私が思ったような形になってきましたね。」
ユキは雪馴鹿の小さな群れを見つけると、これ幸いと集団の騎狼戦の実戦練習台にすることにした。
タフネスに優れるガレドグやミランダが雪馴鹿と押し合い、場を膠着させ、その隙に他の隊員が弓で確実に仕留める。
単純だが、隊の練度が出る一幕だった。
結果として、詰めるところはまだまだあるが、ユキの求める最低限の動きは出来ているという結果に終わった。
仕留めた雪馴鹿を、隊員 皆で手分けして捌いてくのを横目に、ユキは手持ち無沙汰な様子のレアクに近づく。
ユキ:
「ヒマですか、レアク。」
レアク:
「まぁね。
私も狩りに参加したいわ。」
ユキ:
「今回は隊列の動きの確認ですから。
単体火力の魔術師の出番は ありませんよ。」
レアク:
「はぁ・・・分かってはいるんだけどね・・・。」
ユキ:
「・・・功を焦りますか?」
レアク:
「当たり前じゃない。
今のところ私は お荷物だもの。」
ユキ:
「魔術師の宿命ですよね。」
レアク:
「戦士も魔術師もやれるアンタが羨ましいわ。」
ユキ:
「そうでしょう?
もっと、羨ましがってください?」
レアク:
「最悪ね、アンタ。」
ユキ:
「羨ましがられるというのは、思いの外 昂ぶるのですよレアク。
それに、私は純魔術師の貴方の方が使い勝手が良いと思っています。」
レアク:
「そうかしら?」
ユキ:
「役割の複数ある駒というのは、存外使いにくいものです。
その点、純魔術師は単純かつ強力で分かり易い。」
レアク:
「随分 上から目線で物を言うのね。」
ユキ:
「実際、上ですから。」
レアク:
「はぁ・・・。」
ユキ:
「それに・・・貴方の真価は ここではないでしょう?」
レアク:
「・・・。」
ユキ:
「貴方は何のためにデイラ先生の下で修業を積んできたのですか?
その蓄えられた知識は何のために?
私達の方針を忘れてはいませんよね?
こんなところで功を焦って死んでしまっては元も子もありませんよ?」
レアク:
「分かってるわよ・・・。
アンタ、ホントに正論しか言わないときは正論しか言わないわよね。」
ユキ:
「貴方の為です、レアク。
今の貴方には死相が出ていましたよ?」
レアクはゾッとした顔でユキを見た。
ユキ:
「焦らないで下さい、レアク。
貴方の出番は必ず訪れます。
そしてやがては、腐るほどの功を積み上げて貰わねばならないのですから。」




