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寄り道好きのユキ  作者: ソドムとゴモラの獣
アンテスロム氏族
103/110

移動シーン2

トラブルに見舞われた一行だったが、なんとか夜まで無事に移動を続けることが出来た。


十人隊としては それなりの陣を構え、食事を始める。

流石に全員で毎回 火を囲むのは、大きな焚き火を用意せねばならず面倒なので、3人ずつグループを作って食事をする。

食事は交代で摂り、料理番のミランダから配膳を受け取る。


今日の食事は───

1.戻した干し肉の炒め物

2.ありのままの戻した干し肉(塩味)

3.干し肉のスープ

1d3=1

───戻した干し肉の炒め物である。


雪解け水で戻した干し肉を、油と一緒に炒め、調味料および香辛料で味付けした一品である。

このメニューには結構な金額が掛かっているが、ユキの強い希望により予算案がジャグより下ろされた。


木の皿に、戻され、スライスされ、炒められた肉が山盛りに乗っている。

そしてその上に、申し訳程度の緑が添えられていた。

肉と野菜の比率は9:1の、超肉食メニューである。


とはいえ、これが獣人・・・特に狼族や狐族などの肉食系にとっては理想的なメニューではある。

ユキは調理された肉に、用意された鉄串を刺して口に運ぶ。

新鮮ではないとはいえ、肉の脂の旨味と塩味、香辛料の程よい辛さが感じられた。

食感も悪くない。

一度 湯で戻した関係上、流石に新鮮な食感とは言えないが、それでも気にならない程度に品質の低下は抑えられている。


ユキ:

「ミランダ・・・悪くないですよ。

塩辛いだけの干し肉が、ここまで美味しくなるとは。

やっぱり他人に作らせる飯が一番旨いですね。」


ミランダ:

「ありがと~。」


ダン:

「騙されるな?

こいつ、人に食事を作って貰いたいだけだぞ?」


ユキはダンを小突く。


ユキ:

「冗談ですよ。

分からないやつですね。」


ジャグ:

「ユキが言うと冗談に聞こえないよ?」


ユキ:

「心外ですね。」


ユキは肉の炒め物を掻き込む。


ユキ:

「モグモグ・・・それで?

新入り達の調子はどうですか?」


ダン:

「新入りといっても、お前の方が付き合い長いだろう?」


ユキ:

「それはそうですが、隊にとっては新入りであることは変わりませんよ。

部隊としての行動は始めてですからね。

様子を聞いておいて、損することは無いでしょう?」


ダン:

「ふむ、そういうものか。

であればまず問題は無いと言っていいだろう。

ギーリなんかは若干言動が怪しい節があるが、それでも命令に逆らってくることなんて無いしな。」


ユキ:

「ふふ・・・分かっていないようですね、ダン。

私がギーリをあそこまで躾けるのに、どれだけの時間を掛けたと思います?」


ダン:

「ユキ・・・お前まさか今までの付き合いを全て・・・。」


ユキ:

「長かったですよ・・・。

奴は言ったことを翌日には忘れていますからね。」


ダン:

「・・・お前、思ったより苦労しているんだな。」


ユキ:

「ふっ、意外と下積みを積んでいるのですよ?」


ダンとユキが奇妙な友情を育んでいる間に、夜は更けていった。

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