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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ロシアのみなさん、たすけてください

作者: 詠み人知らず

きのこのつぼやきが嫌いになりそうです

ピロシキももう見たくもないと思ってしまいそう

ブリヌイなんてこの世から消えてしまえと

ビーフストロガノフもロシアンティも

大好きだったイクラさえもいらなくなりそうです


隣へ銃を持って押し入ってきた人がいます

小さな子供もそのお母さんも守ろうとしたお父さんも

たくさんの人がいなくなってしまいました


少し離れたところでそれを聞いて

大事にしていたマトリョーシカを捨てたくなりました

友達に貰ったお土産のインペリアルエッグが捨てたいものになりました


ロシア語講座を毎朝楽しみにしていたのに

チャンネルを変えるようになりました

ロシアケーキをお店で見かけたら避けるようになりました


遠い記憶になりつつあったことが蘇ってきました

祖父はシベリアに抑留されて

生まれたての我が子に何年も会えませんでした

迎えにいった子供たちがその父親を

見分けることが出来なくなる程の長い家族の時間を

奪われました


二十歳のお祝いに従姉がご馳走してくれたロシア料理店は

食後の紅茶とクッキーに至るまでとても美味しかったのに

学生のころ毎日のように通いつめたドーナツ屋では

いつもピロシキは外してなかったのに

友達と旅行に行った鎌倉の小さなレストランでは

ボルシチの美味しさに舌鼓を打ってまた来ようねって

笑い合ったくらいなのに


人としてその行為は必要だったのでしょうか

もっと違うやり方はなかったのでしょうか

それとももう人間という存在から外れて

ひとでなし、となってしまったのでしょうか


どれだけ自己正当化の言い訳を並べられても

それを信じる気持ちにはなれそうもありません


ロシア人が嫌いになりそうです

ロシアが嫌いになりそうです


どうか、どうかたすけてください


あなたを嫌いになりそうです。

2022/09/08追記


親愛なるミーシャ、偉大なるミーシャ。

赤い旗の下書記長と呼ばれる椅子に座っていてもその椅子を血で染めることなく生命を大切に守ってこられた。

情報公開と再革命で連邦が分裂する危機を恐らく予想していてなおかつ進めて来られた。

心より哀悼を。

ロシアに興味を持ったのは、あなたのお蔭です。

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