お膝を枕に
前作だけしかみてない人にもみてほしい。
ジアレ達が走り去った後、俺はずっと自分の腕を見ていた。
「あれが俺の『ギフト』なのか・・・・・?」
そう考えるのが普通だろう。というかそれしかない。しかし、『ギフト』に目覚めるためには神の御前に立ち、能力の解放をしてもらい、そこでやっと自分の能力の詳細がわかる、というステップがある。
「これは『ギフト』じゃないかもしれないってことか・・・・・」
しばらく考察をした後、レイナの家の方へ戻った。
「あれ?レン、何処にいってたのよ。もうパーティーは終わったわよ」
「ちょっとジアレに呼ばれて行ったんだけど」
「ジアレ達なら、一度会場からいなくなってから少したった後に血相変えて家に戻っていったわよ。もしかして!ジアレ達と何かあったの!」
「な、なんもないって!」
「そう、ならいいけど。それより、今日は早く支度を済ませて寝なさいよ」
「わかってるよ」
「本当に大丈夫?起こしにいこうか?」
「ホントに信用ねぇな、俺」
一体あの力は何だったのか。そんなモヤモヤとした疑問を浮かべながら眠りに付いた。
「レン!起きなさい!」
「うわぁ!びくった!って!今何時!?」
「大丈夫よ。まだ朝の5時よ」
「良かったー、って!なんでそんな時間に起きてんの!何で俺の部屋にいるの!」
「窓が開いてたからそこから入らせてもらったわ。それより、ちゃんと準備は済ませてる?」
「昨日言われたからな。しっかりやったぜ」
「あら、意外。てっきりしてないものかと」
「お前、俺をなめてるだろ」
いよいよ出発の時間。村の入口には沢山のギャラリーが集まっていた。
「さあ、出発しましょう。お二人とも、準備はよろしいですか?」
「はい」
「大丈夫っす」
「それでは出発します!」
そのかけ声と共に俺達を乗せた馬車が歩みを始めた。
「レイナー!頑張れよー!」
「レンー!応援してるぞー!」
村の人々の歓声を背に、馬車は速度を上げていった。
「それではこれからの説明をしておきます。まず、今年の『チルドレン』となった者達は王都へと向かい、そこで能力の鑑定や戸籍の登録等をします。
そのつぎに、所属するギルドを決めていただきます。王都では『チルドレン』単体で軍を形成するのではなく王都周辺にギルドを設立し、そこへ命令を行います。また、ギルドには『チルドレン』以外の戦力がいるため、より強力な自衛力となっています。
今日はおそらくそこで一日が終了となるでしょう。宿などはギルド側に全て任せておりますので、質問はそちらに」
「わかりました。ご丁寧にありがとうございます」
「すいません、カミュさん。ここから王都ってどれくらいかかりますか?」
「今から3、4時間だと思います。そう緊張なさらずに自然体で大丈夫ですよ」
「じゃ、お言葉に甘えて・・・・・・」
自然体で良いとのお墨付きをいただいたため、横になって寝ることにした。
「ちょっ、レン!何してるの!せめて座って寝なさい!」
しかし、既に夢の中に入ってしまったレンには注意など馬耳東風であった。
「もう、しょうがないんだから!」
すると、レイナはレンの寝ている法の机に座り、膝枕をし始めた。
「レンには内緒でお願いしますね!」
「フッ、了解しました」
カミュは微笑みながら返事をした。
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