とある夜の覚醒
主人公の能力決めに三日間を費やした。
夜
「レイナ!レン!おめでとーー!」
「ありがとー!」
「せ、センキュー!」
レイナの家では俺とレイナの『チルドレン』であったことのお祝いと明日からいなくなってしまう俺達のためのお別れ会を兼ねたパーティーが開かれている。
村中の人達が集まってワイワイガヤガヤと騒ぎ囃している。
「レイナちゃんおめでとー!」
「ありがとう、でもみんなとはこれでしばらくお別れね。悲しいわ」
「なーに言ってるのよ!私達の絆は永遠に不滅よ!」
「レン!俺は・・・・心配で仕方がなかった!だが安心したぞ!これで世のため人のために頑張ってくれ!」
「暑苦しいです、先生」
この人は俺が最も心配をかけたであろう恩師のショーマ先生。俺の進路を誰よりも(自分より)
心配してくれた大恩人だ。おそらくこの人がいなければ俺は人間となっていなかったかもしれない、そこまでいえるまでお世話になりっぱなしになった。
「先生、大丈夫です。先生から教わったことを糧に頑張ってきます!」
「レイナ、ちゃんとアイツの面倒見てやってくれよ!俺がいないとまともに生活しようとすらしない」
「もう少し信じてくれよ!」
「レン」
「父さん・・・・・なんだい?」
「お前はこれから『チルドレン』として生きていくことになる。はっきり言ってお前を人様の前に出すのは怖いが・・・・・・だが、俺の息子だ。何とかなるさ。頑張ってこいよ」
「言われなくてもね」
「フッ、言うようになったじゃないか。さすが、俺の息子だ」
この父親は親バカなのか真面目なのか・・・・・
そして、パーティーもお開きになってきた頃
「よう、レン」
「ジアレか・・・・・。なんだ」
「実はお前に言わなくてはならないことがある。このパーティーの後、森の一本松のところまで来てくれ」
「お、おう」
いつものジアレからは想像できないほど真剣に言われたため、少し戸惑ってしまった。しかし、いつも目の敵にしてきたヤツが最後の最後に何の用だろうか?レイナについて決着でもつけるのか?
「何だ?ジアレ、言わなくちゃいけないことってのはよ」
「レン、俺は自分に『チルドレン』になって欲しかった。だが、なぜ!なぜ!お前なのだ!」
ジアレの体が小刻みに震えている。
「レイナに相応しいのも、『チルドレン』となり村の、人類の代表となるのに最も相応しいのは俺のはずなのに!」
どうやらジアレの中での何かが切れてしまったように見える。
「そこまで『チルドレン』になりたいのか!」
「ああ、そうさ・・・・みんなに、認められて欲しい、その一心で、物心付いた頃から、生きてきたさ。村長の孫として、いずれの村長として、そして『チルドレン』として、みんなに認めて欲しかったんだぁ!」
拳を握りしめ、こちらへ走ってくる。
そこをなんとか紙一重で避ける。
「一体一じゃジリ貧だぞ」
「そんなのわかってるさ・・・・・・・こい!」
すると、辺りの茂みからジアレの取り巻き達が五人程現れた。
「お前だけは認めん!!!」
まずい、非常にまずい。ジアレの他の五人が俺を囲むように並び、逃げ道は無い。その間もジアレは走ってこちらへ寄ってくる。
まずい、まずい、まずい、まずい、まずい、まずい、まずい、まずい、まずい、まずい、まずい、まずい、まずい、まずい、まずい、まずい、
もう目の前まで来てしまっている。対抗の手段も解らず、とっさに両手でガードを行った。おそらく直撃を避けるだけだろうが、もろにくらうよりマシだろう。
ドン!!
はたして拳とはここまで鈍い音がするものだったか、それとも骨に直撃したか。おそるおそる目を開けてみた。
なんと腕でジアレの拳をガードしていた。しかも、ジアレの方が痛そうにしている。対するこっちはまるで痛くない。
「いってぇぇ!何なんだ!お前の腕は!鉄みたいな硬さだぞ!」
「ま、まさか、これが『ギフト』?」
「な、なんだって・・・・・・・?この土壇場で『ギフト』が発現するなんて・・・・・・」
腕の見た目にはまるで変化は無いが、触ってみれば鉄のような硬さになっている。
「か、勝ち目がねぇ!に、逃げろ!全速で!」
「こ、これが俺の『ギフト』・・・・・・・」
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