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海に行きたい!3

はーちゃんとメイちゃんはため息混じりにうなだれながら帰って来た。


「はあ……あー……」

「こりゃあー今回は終わったー。はあ……」

ヨロヨロとブンちゃんの神社に戻った二人は鳥居の柱にもたれかかりながら座った。

頭を抱えていたら足音が聞こえてきた。


「よ!おかえり!なんとかしたみたいだな?」

ふと、顔をあげると微笑むブンちゃんがいた。

「なんともしてないです!!」

「失敗だったよー」

二人はブンちゃんとは正反対の顔でブンちゃんを仰いだ。


「ん?なに言ってんだ?なんとかなったぞ?」

ブンちゃんの一言で二人は目を見開いて驚いた。

「えー!?」

「嘘でしょ!!」

「嘘じゃねーって」

二人が驚く意味がわかっていないブンちゃんは逆に首を傾げた。

「そういやあ、なんでそんなに否定的で落ち込んでんだ?」

「なんでって……」

二人はお互いを見やり、全く同じ言葉を吐いた。

「何が解決に導いたの??」


※※


ふあー……

俺は大あくびをして起き上がった。いつの間にか寝ちまったらしい。

……ソファーで寝ると体がバキバキになんな……。

布団で寝りゃあよかった。

俺はとりあえず、壁掛けの時計を見る。


時間は……っと……五時!?

ちょ……!夕方かよ!

嘘だろ!七時から寝たから……えーと……。

計算できねぇ!

台風なんて来るからこんなに寝ちまったんだ!

クソ!


「ふて寝は終わったの?」

ふと母さんの声が聞こえた。


「うるせーな!ふて寝じゃねーよ!!」

俺は図星だったけどかっこわるいから否定した。


「だってアンタ、昨日喧嘩して台風の時に海に行きたいなんて駄々こねてたじゃないの」

「だって海に行く予定だったじゃん……」

「台風で危ないからってロボット王国に行くことにしたのに、アンタが行きたくない!とか言うから……」

母さんは呆れた顔をしていた。


ロボット王国はロボットがいる屋内遊園地、こっちも行きたかったんだよな……。でも、夏だし予定が海だったから反抗しちゃって……。


「……じゃあ、にーちゃん達はもうロボット王国行っちゃったの?」

俺はとびきり沈んだ声で母さんにこんな言葉を言ってしまった。


ほんとは行きたかったんだ……。

こっちも……。

夢で見たロボットはとってもかっこよかったんだ。


「なにバカなこと言ってんのよ。こんな時間から行くわけないでしょ。皆寝てるんだから。なーんだ、アンタ、やっぱり行きたかったんじゃないの。素直になりなさいよ」


「え?皆寝てる?」


どういうことだ……?

俺はまる一日寝てたんだろ?


「当たり前じゃないの!何時だと思ってるのよ。五時よ!五時!」

「……?」

あ……。

俺は気がついた。


昨日は喧嘩して晩御飯食べずに寝ちゃったんだ。


で……


「そーか!朝の五時!」

「そうよ……。そんなとこで寝ちゃうから皆心配したのよ。代表で私が隣で寝てたの」

母さんはソファーの下を指差した。床に布団が敷かれている。


「あ……わ、悪かったよ……。ごめん……。ねぇ!俺もロボット王国行きたい!」

「当たり前でしょ。あんたを置いていけないじゃない。ロボット好きなあんたを!」

母さんは勝ち誇ったかのような顔をこちらに向けてきた。


うー……なんかイライラするー!

でも、心を抑えて……。


「クソー!!」

抑えられなかった。


「うるさい!!皆寝てるって言ってるでしょー!!汚い言葉、使わない!」

朝から母さんとの鬼ごっこが始まった。


昨日のあのチビ女達が夢で素直になれって教えてくれたのかな……。

あの人形の神社に行ったのは無駄じゃなかったかもな。

お礼言っておこう。


「ありがと!」

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