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昔話
むかーし、むかし。
お母さんのお母さんのそのまたお母さんも生まれる前
ずぅっと昔のことです。
とてもきれいなお姫様がいました。
お姫様はお父さんの勧めである男の人と結婚することになります。身体の大きな、男の人。
お姫様はお父さんには逆らえません。
生まれてから一度だって逆らったことはありません。
しかし、お姫様は恋をしていました。
別の男の人と結婚なんてしたくなかったのです。
お姫様は初めてお父さんに逆らい、家から逃げ出しました。
逃げて、逃げて、逃げて。
今私たちのいるこの山に来ました。
お姫様が恋した人はこの山に住む神様だったのです。
神様はお姫様を大層大事にして、ふたりは幸せになりました。
おしまい。