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犯人は僕でした  作者: 駒米たも
特典
162/174

登場人物(ネタバレ有)


・リチャード・ライン

 178cm/62kg/A型/21歳

 登場作『ミステリアス・トリニティシリーズ』

 本名リチャード・トマス・ライン

 トマス・ラインと妹オフィーリア・ネリーによる近親相姦によって生まれた。

 異父姉にエルメダ、シャーロット。

 異母兄にジェイコブ、レイヴンがいる。


 幼少期に受けた虐待の結果、精神を病んだ青年。正式には多重人格障害ではなく解離性同一障害。

 本来の人格は子供のような面を持つ一方で、悲観主義の自滅主義者。特攻爆弾野郎Bチームことショウと仲が良い。

 本来の彼は好きなものにのめり込み、周囲が見えなくなる学者気質である。手触りの良い動物が好き。地下牢暮らしが長すぎたせいか、悪食。

 モチーフはシェイクスピアのリチャード二世。

 生きているものに対して無関心。他人の意見に流されやすく、自信がない。本編では「友人が欲しい」「外に出たい」という願いを抱いたため破滅する。

 家族とは殺し合うものだと思いこんでいる為、血の結びつきを極端に恐れている。彼にとっての「家族」という言葉は「友人」におきかえられる。

 自死を考えるたび、無関係の子供が死んでいるという事実に気づいた彼は、次第に正気を失っていった。

 トム・ヘッケルトンが最初に書いたクリストファーの亡霊。見覚えのある顔、聞き覚えのある台詞で殺人を犯す彼の存在は、有名になればなるほど現実の人間を追い詰めた。

 ところで、そろそろ飽きて席を立ちはじめる人もいる文字数なのではないか。


・トマス・ライン

 178cm/62kg/A型/21歳

 登場作品『ミステリアス・トリニティシリーズ』

  

 もう一人のリチャード・ライン。父親に憧れ、そうなりたいと願っていた部分。

 本編開始直後には父親の人格に取り込まれており、リチャードの側面であったトマスとして登場することはない。

 父親が消え「ただのトマス」として存在するようになってからは、暴力的で口の減らないただの博識で皮肉屋な少年である。己のアイデンティティを模索し、いつかリチャードが精神的に成長する日を待っている。

 いわゆる遅れてやって来た思春期。意外とゲーマー。

 リチャードが人に無関心ならば、此方は人間嫌い。人間を狩りの獲物と認識している節があり、労働者階級は消耗品と見なしている。

 彼がナイフを使うのは自分の存在証明であり、狩りの獲物を捌いて血抜きする感覚から。リチャードの中にある貴族としてのラインの部分。

 モチーフはシェイクスピアのリチャード三世。

 父親から受け継いだ知識は残っており、心理学や人間関係について詳しい。自分の容姿が整ったものであるとよく理解している自信家。慎重さを忘れないが、経験が少ない為予想外のアクシデントには対応できない。

 車酔い、馬車酔いが激しい。

 将来、自領に鉄道路線が引かれ、蒸気機関車に招待されまくる地獄が待っている。

 他人を殺してでも生き残りたい生存本能の塊。

 根暗を装ってはいるものの、根はとても真面目であり、弁護士や会計士のような細かい事務仕事に適性がある。胃薬は持っているが、シュワシュワするので苦手。

 人格内の立ち位置は「年の離れた弟」。本人は否定している。ものすごい勢いで。



・レイヴン(アーサー・ライン)

 187cm/79kg/A型/

 登場作品『ミステリアス・トリニティシリーズ』

 父はトマス・ライン。母はメアリー・ハートフォード。

 主人公。ライン家の次男。初恋は幼い頃のエルメダ。

 モデルは復讐に燃える若き日の西山行。


 外見で得をしていると言わしめるほどの美形。放蕩貴族のようにつかみ所がないと言われる長髪の優男。母親似。

 父親が異常であることには気づいており、早々に逃げる算段を立てていた。エルメダと大陸に夜逃げする手筈であったがシャーロットの密告によって失敗。エルメダは地下に監禁され、レイヴンはかつてエルメダが父親に片思いしていた事から裏切られたのだと錯覚する。

 母親を殺されたことを切っ掛けに、ラインの血を継ぐものを全員を殺害しようと決意する。一作目では、リチャードを殺害した後、自らの正体がばれないようにグリーンタワーホールの使用人を皆殺しにした。

 自分の手を汚さず、殺人鬼たちを思い通りに操る計画犯。




・ジェイコブ・ハートフォード(ジェイコブ・ライン)

 186cm/75kg/A型

 登場作品『ミステリアス・トリニティシリーズ』

 父はトマス・ライン。母はメアリー・ハートフォード。

 ライン家の長男。正当な跡継ぎ。仏頂面、口が汚い糞真面目な男。四作目である『崩落の劇場』でダニエル・ルースターに殺害される。

 ライン当主として勉学に励んでいたが、学院在学中にリチャードが生まれたことによって運命が狂った男。

 実父トマスに命を狙われていると気づいた彼は養子を探していた母方の実家、ハートフォード家に逃げ込んだ。

 義理の妹であるジャクリーン巡査部長を異常なほど溺愛している。

 また後年、逃げたシャーロットを自分と同じ境遇だと思い匿っていたが上手く利用されただけ。

 女運が悪いのはモデルになった医者に対して、作者が必要以上に殺意を感じているためだと推測される。

 元妻帯者。長い間父親の教育を施されていたため、快楽殺人鬼としての適性が高い。また、妹に対して異常な愛情を向けるという面では父親に近い趣味をもっている。

 ちなみに、家を出て行ったジェイコブの妻は、シャーロットによって殺害され、二階の壁に埋められている。

 リチャードと面識はなく、手紙をやりとりするだけの関係。

 自分を当主の座から突き落とした事を憎んでおり、殺害するために屋敷に忍び込んだが失敗。情が移ってしまい、自分が兄であると告白した後、姿を見せずにいた。

 しかし、その際彼がリチャードのクマを持っていった所為で、裏切られたと感じたリチャードがジャックの人格を消滅させ、殺人鬼に一歩前進した。

 


・メアリー・ライン

 レイヴンとジェイコブのママさん。ライン家の遠縁、変人の巣窟ハートフォード家から嫁いできた。

 美しい金髪と、見事な青い目を持つ気弱な美女。ネリーと共に夫の殺人計画を立てていたが、トマスに心酔していた幼いシャーロット(男装中)に殺害される。

 トマスの変態性を理解しており、自分と息子たちが毒牙にかかるよりもとシャーロット、エルメダ、リチャードをトマスに宛がっていた。罪悪感から仲の良いメイドのケイトリン・アシュバートン、メイベル・ベッカー姉妹に不満を漏らした。




・シスター・ナンシー・クロード(アンナ/プルートー)


 設定上はリンドブルーム船長の友人、クロード神父が引き取った孤児。実際はクロード神父とマザー・エルンコットの間に出来た娘となっている。一人っ子。両親がともに聖職者であることから、養子として振る舞っている。ジャクリーンとは孤児院時代からの友人である。


 実在していた頃の彼女は病弱だった。シスター・ナンシーやエリザベスのモデル。マリアが町医者ジェイコブ(ジェイク)に強姦された際に身籠った子供であり、西山と血の繋がりはない。


 勝ち気でへそまがり。責任感が強く、いつも不機嫌な顔をしている。弟のことは彼女なりに可愛いと思っており、死後もそれなりに気にかけている。

 ミステリアス・トリニティの最初の読者であり、サポーター。大人っぽく見られようと敬語を使おうと必死だが、上手くいかない。


 パトカーに轢かれて死亡。警察官バグショーとベッカーの犯行。


 両親の執着によって描かれた「ミステリアス・トリニティ」の世界に取り込まれており、ナンシーとしての設定から死ぬことも出来ずにさ迷い続けている。「ミステリアス・トリニティ」の終わりを強く望んでおり、引き継ぎ者と呼ばれる存在を呼び込んでは終わる可能性を探していた。

象徴は三角形。




・クリストファー(ミスターグッドフェロー/団長/レノーア)


 リチャードや高畑のモデルになった少年。通称はクリス。

 ミステリアス・トリニティという作品の根幹を作った子供。マリアと西山の子供。

 近くの豪農バートン家(アビゲイル、ジャクリーン、ヘンリー)によって、遠くの沼地で殺害される。身元不明遺体(ジョンドゥ)として埋葬された。

 良くも悪くもマイペース。他人を憎むほど生きられなかった。

 リングリーダーとは団長、首謀者の意味。犯人はこいつだ。


 彼が霊魂なのか、それとも物語に書かれた擬似的なクリストファーなのかだれもしらない。

 クリストファーが高畑を書いたように、高畑がクリストファーという存在を書いたのかもしれない。

 象徴は円形。


「死人に口なしと申しますからね。はいはい、ミスターグッドフェローが喋るのを止めるのは死んだ時だけですとも! ま、死んでるんだけどね!」



・マリア


 元看護師。覆面作家トム・ヘッケルトンの文章担当。

 旧姓はマリア・バーキンダム。ミステリアス・トリニティの世界では「シスター・ケイトリン」「マザー・エルンコット」「マリア」のモデル。


 子供を殺された悲しみで「小説という方法で犯人に復讐する」手法を思いついたが、次第に怒りは風化し、いつしか作品を書いたことを後悔するようになっていた。

 死ぬ間際にとった養子が、後のミシェル・ウェリンガムである。


 死後は物語を終わらせようという意図も目的もなく、ミステリアス・トリニティの世界でアンナの呼んだ人々を見守っていた。

 象徴は四角形。



・西山行

 ゴーストライター、翻訳家、推理小説家。

 本名はトマス・ニシヤマ。何だか気が抜けるので本名が書かれることはない。

 覆面作家トム・ヘッケルトン、脚本編集トリック担当。


 ミステリアス・トリニティの世界では「レイヴン」「父親トマス」「ネリー」のモデル。ミス・トリで一番お気に入りのキャラクターはリンドブルーム船長。


 妻のマリアとは十以上歳が離れており、アンナと血のつながりはない。


 子供を殺された悲しみのあまり、完全犯罪を妻と計画した。

 それが「フィクションを使って現実の人間を自殺させる」

 ミステリアス・トリニティ計画であった。


 トム・ヘッケルトンの正体を隠すため日本へ帰化。アメリカで起こったかつての事件をマスコミに悟られないため。

 ミシェルの義理の父親だが書類上の付き合いしかない。アンデル監督とは師弟関係。

 まだ生きているので象徴図形は無し。



・アンデル・バーキンダム

 スペインのサスペンス映画監督。マリアとは遠縁にあたる。

 ミステリアス・トリニティシリーズの監督兼脚本家。バグショー署長に対して異常ともいえる執着をしている。


 八作目に登場する船乗りのバーク爺さんは彼自身が演じている。視覚的なミストリの世界を作り上げた中心人物であり、ナンシーを除けば最も力のある人物。いわゆるワーカーホリック。向こうの世界では常連客である。




・ミシェル・ウェリンガム

 アメリカのサスペンスホラー映画監督。シュールレアリズム命。マリアの養女。

 ミステリアス・トリニティ一作目にてアビゲイル・アシュバートンを演じた。

 現実と幻想が入り交じった表現手法を好み、性描写が過激。何が起こったのかは見たものの解釈に任せる芸術家。だが、とことんB級風味に拘る。大抵オチがない。あるけどない。

 本人は切れ者であり「魔女」と呼ばれることも一種の称号だと受け入れている。






・高畑章

 174cm/49kg/O型/

 登場作品『Thou art the man』『白姫刑事の忘備録』(+犯人は僕でした)

 趣味はスポーツウィップとタップダンス。


 短編作の使い捨て被害者。ぽんこつ君。単なる設定(ゆうれい)

 呼び名は色々あれども、基本は映画好きである以外に設定のない顔無し人形。例の世界の中で二人の書き手、西山から自我と設定を、クリストファーからは容姿と人生をもらった。


 彼が「父親」の人格を乗っ取れたのは、高畑自身が父親のモデルである西山の現身であるため。

 西山にとって高畑章とは「こうなりたかった過去の自分」であり、高畑にとって西山行とは「こうなりたい未来の自分」である。リチャードとトマスが横の別人格であるならば、西山と高畑は縦の別人格である。

 短編を書いている途中で心臓発作を起こした西山は、走馬灯の中でミステリアス・トリニティの世界を走り回る短絡的で、夢見がちな自分を夢見た。


 それを一人の登場人物として落としこんだのがクリストファー。

 高畑と共にミス・トリの世界を見て回っていたが、クリストファーが「団長」としてアンナに設定されたことを切っ掛けに分離。

 現在の「彼」は「高畑さん」以外の何者でもない。彼を知った人間の頭に寄生する、洋画を観て肯定的な意見を述べる一種の文字伝染型独立生命体のような存在。


 名前の由来はわくわくする(high/高)陰謀(plot/畑)。


 映画(の小ネタ)に関する知識は相当なもので、登場ジャンルがジャンルならクイズ王の称号が獲れるほど。老俳優が好き。

『白姫~』では準レギュラーまで昇格した。


 ちなみにぽんこつとは撲殺を意味するらしい。



・エリザベス・フォレネスト

 ベンジャミン・リンドブルームの孫。高畑が初めて出会った被害者仲間。

 設定だけ存在する顔無し被害者の一人だったが、高畑(クリス)が「こういう性格っぽいな」と気軽な感じで設定を与え、とんだじゃじゃ馬娘として爆誕した。

 性格が姉である高畑杏菜がベースとなっている。


・エルメダ(ヴィクトリア)・アッシャー

 176cm/62kg


 インド人傭兵隊長ネリー・アッシャーと英国貴族オフィーリア・ラインの娘。

 シャーロットの姉、リチャードの異父姉であり、ジェイコブやレイヴンとは従兄弟。


 トマス・ライン卿を思慕しており、父親を危惧するライン兄弟と決別。

 しかしリチャードを生んだ後、母親がトマスに殺害されたことを知りトマスに疑いを抱く様になった。

 アーサーと和解し、駆け落ちを計画したがシャーロットによって失敗。地下牢に監禁されていたところを、同じく檻の中にいたリチャードと出会う。

 麻薬中毒となりシャーロットやアリスと共にリチャードの虐待に手を貸した後も、正気の時は弟に手を出すまいと努力していた。

 ネリーに救われてから麻薬中毒症の回復に勤めているが、完治したわけではない。リチャードの精神が分裂したのは自分たちのせいであると思っており、本来のリチャードに戻そうと努力している。

 性格や設定は若い頃のマリアがモデル。女性を見ると襲いかかるリチャードのため、男装して働いていた。

 彼女のリチャードに対する過保護さは母性愛でもあり、ようやくトマス・ラインを手に入れたという病的な依存でもある。常識人だが狂人。でもおくびにもださない。それがエルメダクオリティ。

 

 

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― 新着の感想 ―
[良い点] ▶︎ 高畑と共にミス・トリの世界を見て回っていたが、クリストファーが「団長」としてアンナに設定されたことを切っ掛けに分離。 …最初の時は高畑+クリストファーで途中から人格?が分離していたん…
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