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出来る、出来ない、出来ない!?

この子と会ってから俺の体感時間で大体30分ぐらいが過ぎた。

この見知らぬ世界で、俺は何をしなければならないのか、目的を定めるために様々なことを聞いた。

……恥ずかしいという感情を殺して…。




回りを見回したり、この子から聞いた限りだと、この世界は俺のいた世界とかなり違っている。

まず一番気になることは、【空】

【白い空に青い雲】

おかしいだろ?

考える必要もなく、普通空は青いだろ?

雲は白いだろ?

でもそれは、あくまでも俺達の世界の【普通】な訳で、ここの【普通】には当てはまらない。


…というわけで、この世界では俺の世界の【空】の常識とは大きく違っている。



他にもいろいろ言われた気がするけど、空をボーッと見ていたもんで、ほとんど覚えてない。

あぁ、なんでこの空はこんなに白いんだろう……


「……ねぇ、聞いてる?」

「え…あ……わりぃ、なに…?」

「だ~か~らぁ、君のことなんて呼べばいいかなぁ?」



あ~、そういえばお互い名前を知らなかった。

これから会話をしていく上で名前ぐらいは知っとかなきゃな…。


「俺は……○○○○だ。」

「え?もう一回言って?」


やべっ、ちょっと声が小さかったかな、

さすがにとっとと治さなきゃな、女子恐怖症。

カッコ悪いったらありゃしない。

平常心、平常心。



「わりぃわりぃ、俺は○○○○だ……………あれ?」

「どうしたの?」


……おかしい。

変だ、言葉に出来ない。

正確に言うと、『盗一』

このたった4文字を口に出すことが出来ない。


「○○○○……○○○○!!○○○○○○○○○○○○…………くそぉ!!いったいなんなんだ!!」

「えっ、なに、どうしたの!?」


ダメだ、なんで言えないんだ。

一言も口に出せない。


と言うより、何かにこの4文字が遮られているように感じる。



「……なんなんだよ、なんなんだよ!!ちくしょおっ!!」

「どうしたの!?ねぇ、いったいどうしたの!?」


いったいなんなんだこれは……

もしかしてこっちの世界に来た影響とかなのか?



「名前が…俺の名前が口に出せないんだ…」

「なまえ?」


どうしてだ、俺は『盗一(とういち)』だ。生まれてから何度この言葉を言ったか。

こんな出来事は初めてだ……。



この認めたくない事実で俺はショックを受け、かなり動揺しているだろう。

だがしかし、目の前にいる女子の一言で、俺の動揺はさらに大きくなった。
















「なまえって……………なぁに?」











風が、吹き止んだ気がした。






◇◆◇◆







『…やっと、やって来たようですよ?』

革命児(とういち)か……?』

『そうです。今、(スカイ)から連絡が入りました』

『ふぅ……ずいぶんと待たされたの。』

『それで、これからあの御方をどう導けば良いでしょうか?』

『…なんもせんでええ』

『はい…?でも、それだとあの人は……』

『なんもせんでええ言うとるやろ。結局最後はあいつが、自分の力で変えなあかんのや、









どちらの世界も救うためには、な』

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