だって…男の子だもんっ!!
~ねぇ、知ってる?
この世はまるでダメだってこと。
人と人で喧嘩したり、戦争なんかして、
人がいるから問題が起こるってこと、分かんないのかな?
……分かんないんだよね。だからこの世から争いは無くならないんだ。
そんなの『自然』が可哀想だよ。
じゃあ自然を守るためにはどうすればいいと思う?
……簡単な話。
【人間が消えちゃえばいいんだよ】~
□◆□◆
「――んぁ?」
見えるのは白い空に青い雲。
なんだ?俺は…寝てたのか?
なんで寝てたんだっけか……。
確か薬を飲んで、猫と会話して……
穴に落ちた
そうだ。俺は穴に落ちたんだ
それなのに……
「「ここはどこな『んだ』『の』!!」」
なんかハモった。
隣を見る。
「「え?」」
またハモった。
誰なんだ?こいつは。
俺の知り合いに水色の髪の毛のやつなんかいないし…
てゆーか、なんかどっかで……
見たことがあるような…無いような……。
……とりあえず聞いてみるしかないか。こいつが誰なのか、ここはどこなのか。
その他にも気になることはたくさんある。
「「あの…」」
「「あ、お先に……」」
「「………………………。」」
「だぁー!!いくらなんでもハモりすぎだ!!」
「それは私のセリフですっ!!」
…『私』?
あぁ、この人女だったんだ。
「女の子ですよ!!」
…女の子?
……女の子!?
「ちょっ、ちょっとまて!!」
「な…なんですか?」
少し説明をしよう。
俺は学校に通ってる時は(俺、一応中学生だからな?)男とばっかりつるんでいたわけだ。
そりゃ、俺も健全な中学生だからかわいいと思うやつだっていた。
しかし、話しかけるには勇気がいる。
そして俺にはその勇気がまったく無い!!
俺は中学生活で女子と話すようなことは…ほぼ無かったと言っていいだろう。
そんな俺の前に…女の子が現れた。
「……どうしたんですか…?」
「い、いや。なんでもない。」
しかもよく見てみると…かわいい。
身長は俺より少し低め。
俺が170だから…165ぐらいか?
黒髪を後ろで束ねて、いわゆる『ポニーテール』というやつだ。
服は黒いブレザーに白いYシャツ、そして首もとには赤いリボン。
どうやら制服のようだ。
「…なにジロジロ見てるんですか?」
「い、いや、なんでもないよ」