子供っぽくて何が悪い!!
「……ここか……」
赤い屋根にピンクの壁、その壁には草が張り付いている。いわゆる[グリーンカーテン]ってやつだ。
しかも見る限り……………窓がない。
ジジイの言っていた通り回りとは明らか違ったオーラが流れている。
魔法使いでもいそうな感じだな。
ものすごく不気味だ。
「ここからペット盗んだやつ度胸あるな……」
一人で感心してしまった。
「こ……怖っくなんか…ねぇぞっっ」
自分に無理矢理暗示をかける。
深呼吸をする。
……よし。
「と……とりあえず依頼主にっあ…会わなきゃなっっ」
……よしじゃなかった。
いや…ね?
オーラが違うんだよ、まわりの家と。
これ作者の情景描写が悪いから想像出来ないだろうけど……怖いぞ。
『うるせぇ!!とっとといけ!!』by.作者
……何か聞こえた…?
…幻聴か、まぁいいや。
とりあえず俺はその不気味な雰囲気にとても合っている大きな門を開こうと柵を握った。その時、
スッ……
「ぬわぁ!!」
なにか柔らかいものが俺の足にあたった…
やばいか?やばいのか?俺、
連載4回目にしてもう死神のお出ましか?
早いよ、おい、ちょっと待てよ、まだやってないことがたくさんあるんだよ、
一週間後には和田(友達)達とカラオケ行くし、そのまた一週間後には山田(友達)達とボーリング行く約束も…あ、まだ彼女とデートも行ってねぇよ…(彼女いねーけど)
あれか、作者の言葉無視ったのが悪いのか?
分かったよ、悪かったよ、早く行くよ、とっと行くから俺をまだ逝かせないでくれよ。
半泣きになった俺はあたった感触のあった右足にゆっくりと視線を落とす……すると……
「……これは……」
「ニャ~」
あ、猫だ。
こう見えて俺小動物大好きなんだよね。
はん、作者騙されやがったな
俺の必殺の泣き落としに
おっとっと、思わず笑っちまったぜ
「お前、ここの家の猫か?」
「ニャ~」
期待通りの返答
そりゃ猫は喋れないよな、
スリスリ…
「やべぇ……かわいい」
いやぁ~癒されるなぁ~
最近はろくなことが無いもんなぁ
いきなり仕事ができて、その仕事がこれで、後は………………特にねぇな。
とにかく最近はこんな風になごめる時間は無いと言っていいほど少なかったなぁ。
思わず片膝をついて猫を撫で始めた。
ていうか、この猫ずいぶん珍しい…というか不思議な模様だな。
黒地の毛、その上から丸く水玉のように様々な色の毛がはえている。
目は……真ん丸。だが、黒目の部分がカラーコンタクトでも入っているように見えるほど青い。
「ニャ~」
「ん?なにが言いたいんだ?」
こんな時、猫の気持ちが分かったらなぁ……
「あっそういえば――」
~1時間前~
「よし…そろそろ行くか」
「あ、そうじゃ、ちょっと待っとれ!」
「なんだよ?」
バタバタ…
「ほれ、これを持っていくとよい」
「……なんだ、この変な色した液体は」
「聞きたいかの?5980円で教えてやるが……」
「別にいいや、行ってきま――」
「ちょっっジョークじゃ!!ジョーク!!」
「……で?なにこれ?」
「ゴホン、さっきワシは簡単に盗一の心を読んだじゃろ?」
「あぁ、確かにあれはちょっとすごいと思った。」
「じゃろじゃろ?凄かったじゃろ?」
「なんかうぜえ…」
「……あれは実はこれを使ったんじゃ。」
「ドーピングかよ!!」
「これを一口飲むと、相手の考えてる事が頭にどんどん入ってくるのじゃ。」
「凄いもの持ってるな…どこで仕入れたんだよ」
「これは、石川家代々に伝わる秘伝の薬じゃ」
「えぇ!?そうなの!?聞いてねーよ!!」
「一応とっぷしーくれっとじゃからな」
「カタカナで言え、カタカナで」
「とりあえず、盗み相手などの人の心を読みたいときはこれを一口飲めばおーけーじゃ」
「……分かった」
~今~
「……これだ」
俺はポケットの中から目薬のような小ビンを取り出した。
「おい作者!!」
『なんだようっせーな』
「お前がこの世界を作ってるんだよな?」
『そうだけど……それが?』
「俺をもっとちゃんとした人間にしてくれよ…主人公だぜ?」
『却下』
「……ちっ」
『お、今舌打ちしたな?』
「だからなんだよ」
『……次の話が楽しみだ』
「うわぁー!!うそうそぉー!!」
作者が出るって……変かな?