上等だ!!
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ちっ、なんなんだよ…ったく……
でもやっぱりあのハゲじじぃすげぇな。
さすが『第120代目石川五右衛門』なだけあるな。
………認めたくはないけど。
俺の口をあんな簡単に割らせるとはな。
まさかここまで人をハメるのが上手いとは……
……ちげぇぞ…俺がバカなんじゃないぞ、あのハゲじじぃが凄いだけだ…
「盗一がバカなだけじゃ」
「勝手に心をよむな!! ……んでなにすりゃいいんだよ」
「おや、行くのですかな?」
「うるせぇ!!言ったことはやるさ……」
「おお!!男らしくなりましたの!!」
「そ…そうか……?」
「ウソじゃ」
ゴスッ
「……んで、なにすりゃいいんだよ。」
「あいたたた……」
ハゲ頭にたんこぶが?
気にするな。
「き……聞くんじゃな?」
「あ? そりゃあ聞かねぇと――」
「…後悔はしないかの?」
「……後悔?」
え?俺、後悔するような危険がありそうなこと聞いたっけ……?
「後悔はしないかの?」
「し……しねぇよ…多分…」
「そんな緩んだ気持ちでこの仕事に挑むのかの?」
なに?俺の初仕事そんなヤバイやつなの?
まさか……政府のコンピューターをハッキングするとか……大富豪から最強の警備をしてある金の銅像を盗むとか……?
…止めようかな……
「止めるかの?だったらこの仕事は妹様に――」
「俺がやる」
……ニヤリ
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……ハメられたー!!!!!!!!
なにこれ!?
またこのパターン!?
バカなのか俺、バカなのか!?
「バカなんじゃ」
「うっさい!!」
「まあ…口に出しちゃったことはやるよ…やればいいんだろ!?」
あ、悔しさのなみd…違う違う……汗だ…目から汗が…
「盗一…真面目に聞くぞ。やるんじゃな?」
……そうだよな…なんだかんだ言って俺も中3
遊んでばかりもいられないよな…
勉強はまぁまぁ出来る方だから大丈夫だ。
それに妹に負い目があるってのもしゃくにさわる。
ハッキング?金の銅像?俺の初仕事に相応しいじゃねぇか!!
「……ゃるよ…」
「ん?聞こえんぞ?」
「……ゃるよ…やってやるさ!!」
上等だこのハゲ!!
ここからが俺の歴史の始まりだ!!
「ところで仕事はどういう内容なんだ?」
「それはじゃな……」
ゴク…
「……なんじゃったかの?」
ゴスッ
…たんこぶ増えました~♪