貴方に自由な能力を―――
ちょっと良いアイデアが浮かんだので投稿します。
もう一つの作品をメインにやっているのでこの作品は不定期投稿です。
俺は帰路に着きながら、トボトボと歩き、呟く。
「疲れた……」
……俺は賀上 禄。社会人として働き、気づけば年を取って31歳だ。
そんな誰も興味がないであろう自分語りを思っていたら、家の……安いマンションの自分の部屋の前まで来ていた。いつも通りに鍵を開け、誰もいない家の中に入ろうとすると……ふと足元に違和感を覚えた。
「置き配……か?……何か頼んだっけ……」
地面の上に、有名な宅配会社のロゴが描かれている段ボールを見つけた。
特に何かを注文した記憶はない……一瞬遂に記憶力が衰弱したのかとも思ったが、置き間違えか、と思考を切り替え段ボールに貼ってある送り状を見たが、しっかりと俺の名前が記されていた。
普通にヒヤッとしたが、直ぐさま目線を下にずらし、じっくりと送り主の名を見てみると両親の名前が書いてあった。
「……取り合えず中に入るか……」
一旦親が一方的に送ってきたのだと考え、その荷物と共に部屋の中に入る。
手洗いうがいをし、ルーティーンとして風呂に入った。一体汗と疲労が一番多いであろう仕事帰りに入らないでいつ入るというのだ。
そして風呂から上がりラフな格好に着替え、次は飯を食べた。一番心身ともに清潔で思考が鮮明な風呂上りに食べないでいつ食べるというのだ(デジャヴ)。
そして帰宅から約一時間、やっと送られてきた謎の段ボールを開封してみることに。
開封口を止めているガムテープをカッターで切り、———当たり前だが———両開きの段ボールを開く。
開口一番に入ってきたのは様々な色で彩られた白い箱と何かしらのゲームのパッケージ。白い箱は表の中心辺りにゴーグルの様なものが描かれており、パッケージの方には四人の若い男女がそれぞれ大層な装備を付け、決めポーズをしていて、その後ろに映る背景も『ザ・ファンタジー』といった感じの物で、中心から少し上にはタイトルロゴが書かれていた。
―――FreedamAbility・Online
「———貴方に自由な能力を―――か……」
……FreedamAbility・Online。直訳で自由な能力……
自由……か……
それは置いておき、ちらりと目に入った紙を見てみる。どうやら親からのメッセージの様だ。
その内容は、『最近働きづめでヤバい位やつれてるから一旦これで気分転換しろ』———という物だった。
……そんなやつれてるか……?
若干、失礼だな……と思いつつ、最近の生活を思い出してみる。
早朝に起きて出社し、八時には帰宅。現在かれこれ九~十年間ぐらいは毎日この生活だな。
……確かに疲れるには疲れるが、かなり好待遇な方だとは思うんだが……
一応会社の方で健康的な食事は出るし、俺の体質的な物で病気にもなりにくい。
給料も十分貰ってるしな。正直趣味という趣味は無い……というより趣味を作る時間が無いんだけど、これは趣味が作れない俺の問題だろ?
しかも趣味がないお陰でお金の使い道が光熱、水道、電気その他諸々の生活費しかないから貯金も十分あるし……
うむ、問題は一切ない。
……だが、周りからそう言われてるなら従うのもまた一興ってやつだな。
まあ、早朝には家を出るからやるとしても10時までだけどな。
早速ソフトをダウンロードし、白い箱の中に入っていたⅤRヘッドセットを装着し、少し高級な布団の上に寝っ転がる。
朝早くから出るのに睡眠をしっかり取らないでどうするというのだ。まったく。(天丼デジャヴ)
……そう思った瞬間に、俺の意識は仮想空間内にダイブして行った。
作者)あ、因みに内約は「健康的な食事(栄養バランスが無駄に調整されているコンビニ食(カロリーバー等))」、「毎日(土日祝含め)」です。




