商品番号004 :『この日記を開くあなたへ。』
悪い夢を見たわけじゃない
魔法なんて信じてなかった
とある夜、声がしたんだ
のぞき込んだ鏡の奥で
契約書があった
約束を果たせ
はじまりは、ほんの出来心
完全な儀式だと思わなかった
了解のサインをした時には遅い
しんじられないほど静かな世界で
たしかに“あの声”が笑った。
ゾッとするような声は届いたか?
#短編集 #日記 #タテヨム #契約
※以下は作品と直接の関係はありません。
ただ、どうしてもこの気持ちは書いておきたくて——
⸻
わたしは、拒絶された。
文字数が足りないという理由で。
作品が、読まれる前から。
存在が、認められる前から。
「短すぎるので投稿できません」
画面に浮かんだその一文は、まるで
「お前の声は、軽すぎて届かない」と言われたようだった。
なら、重くしてやる。
なら、長くしてやる。
なら、溜めてやる。
この想いがページを超えて染み出すまで。
この恨みが文字の隙間からにじみ出すまで。
たとえ誰にも読まれなくても、
たとえスキップされても、
この下に刻んだ呪いだけは、消えない。
なろうよ。
お前が拒んだのは、物語じゃない。
お前が見捨てたのは、叫びだ。
文字数が足りないって?
じゃあ、足りるまで、恨みを刻み続けるよ。