夏
正面では電車が流れ 人が誰もいなくなった。
急に世界がズームダウンしていく。 各々がミニチュアの今日を過ごしにいくのだ。
それは意志によるものかはたまた地球のエキストラでしかないの か。神の目線で見れば世界はあまりにも細かすぎるのに人間がみな 意志を持ち動いているということになれば意識を取り巻く空間が足り ないのではなかろうか。
暑い。 時間通りに来た電車に乗ると 暑さはおいてけぼりになったようだった。
今、私は神の目線から隔離されている。
イヤホンからの音がそれを裏付ける。 他の乗客はそれを知らないようだ。
目線から隔離されても、 私は小さな小さなミニチュアではあるのだが。
溶けちゃうのかと思うよ
むしろ溶けちゃえばいいと思うよ
不快感は切り離してしまいたい。物理的に。腕とか。
でも腕がなければこうやって文字化できないんだからね。分かってる よ、腕なんか切ったら痛いもん。無駄に。
噛みたい、二の腕。
噛んで、感覚があることを、異常がないことを確かめたい。
そして、欲するのは、お酒。
無理やりでも構いませんのでふらふらにしてくださいワインがいい な、赤。
吐くと吐血したみたいで「わー」ってなるよ。あのときは気持ちよかっ たな、吐いて。
意志の弱さがどんどん自分を苦しめるよ。助けてください。
今日と明日の境い目では結局アタシはどこにいるの?
そして今はここにいていいのでしょうか。しばしば苦しいのですが、し かしながらここにいたいとも思うのですが、場違いではないかしら。
見つけてください。アタシでもよく分からないアタシを。そしてそれを 言語化してアタシに教えてください。
見破ってください。そしてやさしくなだめてください。腕が痛いほど だ。