コミュ障キモヲタ少年がエリート騎士団にやってきた。
はじめまして。この度は「超絶!コミュ障騎士!」に興味を持って頂きありがとうございます。どうか末永くご縁がありますように。
では先は長くなるかも知れませんが捻くれ少年のキモい這い上がりラブコメ&俺TUEEEストーリー、あとボケとツッコミをお楽しみ下さい。
第1話
「少年に現実は厳しさを突きつける」
「こ、この度はお引立て頂き、ありがとうございます」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
コミュ障な僕が決死の思いで前口上を述べたにも関わらず、その人の手は止まることなく書き物を続けている。なので僕は頭を下げた姿勢で返答を待つことにした。
初っ端からの放置プレイである。
僕の前から数メートル先の机でなにやら書き物をしている美少女。その人こそ今回僕にとある手紙をくれた人物で、この国【エグルストン皇国 第二皇女】エグルストン・ロンバルド・エリザヴェータ様(16歳)である。
流石に皇族、僕を一瞥もしないトコロにプレイの質の高さを感じる。
【エグルストン皇国】 多数の国が存在するこの大陸に於いて中央周辺国に睨みを利かせる強国。そしてその中にあってエリザヴェータ皇女は冷酷で傍若無人な皇女として知られている
皇族王族を前にしての振るまいも、言葉遣いや礼儀作法などの教育もろくすっぽ受けていない男なので、いや違う。ブザイク男なのだからこうしてひたすらお声が掛かるのを待つしかないのだと、自分に言い聞かせながら待ち続けた。
……いやけっして放置プレイを楽しんでいる訳ではない。僕はそんな上級のヘ○タイではない。……ホントにホント。
そうやって5分ほどが過ぎたころだろうか。『バシン!』と勢いよく使用中であったであろうペンが僕の足元のあたりに投げつけられる。ちょちょ、何!? いきなり過ぎるでしょ? なんで怒ってるの? ツラい日なの?
「莫迦ヅラ下げていつまで突っ立っているの、気持ちの悪い。氏名を述べなさい。いえ、それより早く死になさい」
……開口一番から死ねとか言う? どんだけ酷い言い草だよ。なにやら皇女様からは初対面なのに不興を買ってしまっているようだ。まあ思い当たる。ブザイク男に対するこの手の女性の洗礼には慣れているのだ、気にすることなどない。涙はもちろん出ていませんよ? これは青春の汗です。
ま、まあ了承が出たので自己紹介をしていいはずだ。僕は目を合わせ無いよう顔を上げ氏名を述べた。当然ながらここで死ぬ気もない。
「も、申し遅れました。近衛騎士招喚通知をいた、頂き本日 参内致しました ロイ・マクエルであります。お、お目通りに伺いました」
少し顔を上げて僕にとっては精一杯な、なんなら『もうこれ陽キャなの?』というくらい爽やかスマイルで答えた。どうだ皇女様、ぐうの音も出まい?
「ちっ。気味が悪いわね。そんな踏みつけたゴキブリみたいな顔を見せないで頂戴。嫌悪感しか湧かないわ。……それと自己紹介は正確に言いなさい、ハウンズ・ロイ・マクエル。ハウンズ家の係累であるとの紹介が抜けているわね。やり直しなさい」
間髪を入れずの舌打ち+害虫な顔認定に少し戸惑う。ぐうの音も出なかったのは僕の方だった。それにハウンズ家の事を問われて少し驚いたが、それもさもありなん。【近衛騎士招喚通知】はこの御方から家に送られた物だ、僕の身辺に詳しくて当然ともいえる。
ストーカーでは無いだろう、僕じゃあるまいし……ゲホゲホ。一息置いて答える。
「も、申し訳ございません……この度の招喚を受諾したハウンズ家からは追い出され、あいやいや、出家しての貴国の騎士団入団を命じられました。でしゅの、ですので家名を名のることが出来ません」
【ハウンズ家】 一国の領地に匹敵する管理地域を周辺国に認めてさせている西側諸国に属する巨大資産家の一族。各国の重要ポストに一族の人間が就いていることから巷では周辺国の政治を操り、私腹を肥やして国家すら牛耳っていると噂されている
「カチャ」
皇女の斜め後ろに控える男性から殺気とともに剣の柄を掴むような音がきこえた。当然だ、どこの誰とも知れない。いや、知れなくなった男が目の前にいるのだ。
あまつさえブザイク極まる男なので身辺警護にあたる者が警戒をしない訳がない。僕ならキモ・即・殺。だろう。どこのなんちゃら浪漫譚ですか? だがすぐさま制止の手が上げられた。
「……そうなのねロイ・マクエル。あらあら、ご愁傷様。【ブザイク変態ひきこもり】が、とうとう家族にも愛想を尽かされたとゆう訳なのね。ねぇ今どんな気分? ねぇどんな気分? フフ、教えてあげるわ、私はね最高の気分」
……なんなんだこの皇女様は? 人の心の傷に平気で塩を塗りこみやがる。初対面の人間に言う言葉じゃねえ。噂以上のヤバさだぜ。フェミ中のフェミニストと謳われた(自称)であるこのロイ・マクエルをもってしても殺意が湧いて来る。一言ぐらいは言い返さないといかん。未練はないとはいえ家族の名誉もかかっているのだ。
「家族からは応援して貰っている。そう考える事にしてます」
「それは貴方の勘違い……いえ基○外の戯言かしらね。いいロイ・マクエル。今の貴方は小屋のない野良犬のようなものなのよ。今後は私への言葉遣いや身の振り方にも注意なさいな。それと野良犬。いえ、ロイ・マクエル。貴方にとってもいいお知らせがあるのよ」
【極冷の皇女】城下町で噂されるエリザヴェータ様に付けられた渾名である。他にも【傍若無人の皇女】、【凍てつく瞳の姫】などとあまり良い印象を与える呼び名では話されていなかった。これらはもう悪口と言っても過言ではない。なる程、『火のないところに煙は立たず』目を合わせてもいないのに底冷えのする視線を感じる。
とってもいい話だ? 馬鹿言え。会話からは嫌な予感しかしない。脳内からは言い様のない警告音が鳴り響く。多少強引でも話を切り上げて早々に退出した方が良さそうだ。
「た、確かにに下賤な野良犬であります。これ以上はお、お目汚しになりますので早々に退出致します」
僕は再び頭を下げて退出の言葉を待った。いい話とやらは取り下げてくれ。早く退室したい。
しかし頭に響く警告音は一向に収まらない。
「ロイ・マクエル。 エグルストン皇国の第二皇女エグルストン・ロンバルド・エリザヴェータの名に於いて命じます」
椅子がズレる音が聞こえる。今エリザヴェータ様が立ち上がり此方を睨めつけているのが解る。
嗚呼。もはや心持ちは死刑宣告を待つ死刑囚のそれである。リリアーヌ先生。今からそちらに参りマス・・・。
「貴方をエグルストン皇国、近衛騎士団 団長に任じます」
『カランカランカラン』
皇女の後ろで剣を床に落とす音が響いた。どうやら後ろにいる男性が驚いて落とした様だ。僕は既に死刑囚なので驚きはしない。ある意味 死刑囚が死刑を命じられた、それだけの事と割り切ろう。我ながら開き直りが早い。おまけに逃げ足だって早い。
ただ、僕が野望を遂げる為には一般人や一兵士でないと目立つ部分がある。実現に向けて早速修整が必要だろう。めんどくさい。お口もくさい。
……それにやはりと云うか【エグルストン・ロンバルド・エリザヴェータ】皇女。この人は僕の事をどこかで調べてそれなりに知っているようだ。
当然と云えば当然だろう。遥か異国の少年をわざわざ召喚したのだ。ハウンズ家との繋がりを作りたいならもっと効率の良い方法がある筈で、僕である必要はないのだ。何をさせるつもりなのか・・・・・。【極冷の皇女】の底が見えない。あとついでに僕の明日も見えない。
「エ、エリザヴェータ様、本気ですか?」
「言葉を慎みなさいアントニオ。この件は既にお父様の了承を取り付けてあります。何人も却下する事、能いません」
「我が君が……。しょ、承知致しました」
「それではアントニオ。今から彼を近衛師団長に引き合せて頂戴」
「承知しました。エリザヴェータ様」
アントニオと呼ばれた壮年の男性はかなり納得してない風だったが、おそらくはお父様 エグルストン皇王の了承があると聞いてあっさりと引き下がった。
エグルストン皇王は国内をよく纏めている賢王との呼び声が高い。得体の知れない少年をいきなり騎士団団長とかかなりの無茶振りだと思うが、あっさり引きさがったところを見ると、なるほど統治は行き届いている様だ。
アントニオは皇女に一礼し、こちらに歩いてきた。殺気を納めていないのは気掛かりではあるが素直に一礼して付いていくことにする。
「しょれ、それでは失礼致します」
足元に落ちたままのペンに気付き、拾い上げようと屈んでペンを掴んだ瞬間。僅かな悪寒を感じて頭を左にズラす。細身の剣がそこを通り抜けた。
ちょ、アントニオ!何やってるの!?挨拶代わりに剣で斬りつけないで下さい。戦闘民族ですか?
「ほう……やるな。死角から斬りつけたのだがな。見掛け通りのゴミではないようだ、安心した」
「アントニオ止めなさい。…………その少年。あなた程度の腕では敵わないわ」
ピリッと張りつめた不穏な空気になる室内。
ちょ、止めて! 煽らないで! ……あれ? エリザヴェータ様と僕は初対面じゃなかったっけ? なんで「昔の男よ。良く知ってるわ」的な煽りになってんの?
「……これは失礼しました。ロイ・マクエル君、お目溢し願う」
アントニオはおもむろに咳払いをしつつ僕に一礼すると、ペンを拾い上げ皇女の方を振り返った。
「そのペンは特別にロイ・マクエルに下賜するわ。宝石を埋め込んである高級な品です。大事に使いなさい。ルン○ン君」
出家した事を哀れんだのか、癇癪を起こしたことへの詫びか、あるいは下賤の者が触れたペンは持ちたくないのか、皇女はそう述べた。なんだ優しいところもあるじゃないか……でもなんか引っかかるな。
でもこのペン見た目かなりの高級品だぞ。今の僕は家から出されて一文無しも同然だ。有り難く頂いておこう。あれ、超絶資産家の肩書きはどうしたって? 知るかくそ。なんだよ、また目から汗が出てきやがる。
うん? あれ、良く見ると何かがペンに通してある。輪っか状の金属。殊更装飾が美しい。あ……コレってひょっとして…………。
「どうしたの?ロイ・マクエル。それは指輪よ。ペンから外して貴方の左手薬指に嵌めてみなさい。それとも野良犬だから嵌め方すら解らない阿呆なのかしら?」
「ぃ!・・・・・・・・・」
いつの間にかエリザヴェータ様が直ぐ目の前に立っている! 怖! 幾ら指輪に面食らっていたとはいえ、僕があっさりと接近を許してしまった。
いい匂いが鼻腔を擽る。いかん、フワフワと目眩がしてきた。これが幻惑の呪いか。
「ねえ、いつまで下を向いているのかしら? 面を上げなさい、ロイ。真っ直ぐに私の目を見て頂戴」
───────────────────!
少し甘ったるく聞こえたエリザヴェータ様の言葉に驚いておもわず顔があがり、御顔を見てしまった。
………………一瞬呼吸が止まる。吸い込まれそうな黒い瞳。整った顔立ちに黒い艷やかな長い髪。柔らかそうでそれでいて凛とした唇。きっと誰しもが彼女の美貌を讃えるだろう。紛うことなき絶世の美少女がそこにいた。
そんな美少女がほんのりと上気した頬で僕の事をじっと見つめている。だんだん顔が近づいてくる。
! 僕の手にエリザヴェータ様の柔らかい手が添えられる。なんだこれ、どうなってんだ? 夢の世界の出来事か。
もうヤヴァイ、ヤヴァイって。全てを捨てて愛の逃避行に乗り出してしまいそうだ。幸せな愛の物語が始まる。『ロイ・マクエル愛のセニョリータ』開幕。
「……ところでロイ。アレは持って来てるの?」
「ふぇ?………………アレェって? どれ?」
いかんヤカン頭が回らない。アレ、アレ、アレクサンドリアですか?行ったことありません。
「惚けないで。せ・か・い・の」
「せ・か・い・の」
もはや只のオウムと化している。オウム返しが得意なかわいいマクエルオウムはいかが? 駄目だ。そんな鳥は殺意しか湧かない。
「美・少・女」
「美・少・女………………」
………………なぜか嫌な汗が背中を伝う。
「マ・ル・ヒ」
「………………ヒ」
「大・年・かーーん」
「………………………………………………………………あう」
完全に硬直する僕。・・・何故!?ナゼ知ッテイルんだ? 僕が精魂込めて、いや命すらかけて作り上げたこの世に平和をもたらす【世界の美少女㊙大年鑑】の存在を!!
心臓が早鐘のように鳴り響く。身体中からの冷や汗が止まらない。まさに蛇に睨まれた蛙だ。
「それ、私も載っているわよね? フフッ、やっぱり身の程を知らない気持ちの悪い野良犬ね。どうやって躾ようかしら? この屑男はいっそのこと此処で死んだ方がいいのかしら? 」
耳元でそう囁くと、すっと離れるエリザヴェータ様。その瞳から放たれる凍りつくような視線。正に氷結の瞳。愛の物語どころか地獄の謝肉祭だった。
『ちち違う。待って誤解だ!』僕はそう叫びたい。しかしそれは無駄な事だ。
どんなに崇高な目的があろうとも、どれほど潔癖な意義を訴えようとも、仮に多くの女性がこの本で幸せにを掴もうとも、この【世界の美少女㊙大年鑑】は女性の目にはいかがわしい本にしか見えないのだ。
だからこそ決して女性には知られてはならない特別な本なのだ。僕はせめて最低限の言い訳だけでもしようとエリザヴェータ様に向かい一歩踏み出す。
「シュカン!!」
「!?」
目の前に鋭い剣先が突きつけられる。
「それ以上近づくな下郎。本気で首を落とすぞ」
……強烈な殺気に一瞬で我に返る。アントニオの剣の剣先が鼻先スレスレで停止していた。中々の腕前だった。
「安心なさいロイ。貴方がその指輪を外さない限り、永遠に私のロイ・マクエルでいる限り、だぁれにもあの本の事は明かさない。約束するわ。あ、もう近寄らないで、ロイ菌が伝染るから」
! いつの間にか僕の左手の薬指には先程の指輪が嵌められていた。やられた。エグルストン・ロンバルド・エリザヴェータ様。世界は本当に広い。恐ろしい皇女様もいたものだ。それになんだよロイ菌って。新種も発見しちゃてるのかよ。
「ところでエリザヴェータ様。ロイ・マクエルの近衛騎士団長を拝命の件、近衛師団長にも伝えますが宜しいですかな?」
「構わないわ。私と王、直々の下命であると伝えて頂戴」
「承知致しました。ロイ・マクエル、今からの近衛師団に行くから付いてこい」
エリザヴェータ様淡々としてる。色々あって棒立ち状態だった僕に、アントニオ氏が扉を開けて話してきた。二人で皇女の執務室から退出するようだ。とりあえず早くでることにしよう。
でもさっきの彼女の言葉が耳から離れない。それにこの指輪はいったいどうゆう意図があるんだ? 脅すだけなら言葉だけで済むはずだ、とんでもない弱みを握られた訳だし。こんなどう見ても結婚指輪みたいなものを渡すなんて、彼女の僕に対する感情がイマイチ読めない。
…………まさか、これが伝説の【一目惚れ】と云うやつなのだろうか!? 彼女は捻くれた女性なので脅すとかツンデレな手法にでてきた。なる程なる程それならって、僕の頭はお花畑牧場か?。そんなわけ…………。希望は持っておきたいなぁ、男として
でもブサイクメンが一目惚れの線で考えるのは無理がありすぎるか。でもなぁ、さっきも思ったけど世界は広い。僕の及びもつかない美意識が存在してるのかも? そうだそうだよ!
彼女の上気した顔を思い出せ。僕の事をじっと見つめていた(一秒)。いや待て待てやっぱり騙されないぞ。そうかきっとあれだ。彼女は誰にでも笑顔を向ける聖女なのだ。ぶふ〜、危ない危ない。危うく「ぼ、ぼきゅに、ほ、惚れてる?」とか結論出して、大爆死するところだぜ。…………あれ? 聖女が脅迫するか? それにあの毒舌。聖女というより悪女とか言われる女性じゃないか?
「バタン」
扉が閉まって自分とアントニオが執務室から退出した形になった。アントニオが閉めたのだろうが、ひたすら取り留めの無い長い妄想に入ってぼーっとしていた。
きっとマヌケで気持ち悪い顔をしていたはずだ……。
「なにをニヤついている? 気持ち悪いぞ貴様」
デスヨネー。妄想多くて気持ち悪いの自覚あります。心底嫌そうな顔で言わないで下さい。ヘコミますから。
「よいか?エグルストン近衛騎士団といえば華麗にして勇猛果敢、壮麗にして質実剛健。諸国にも知られたエリート近衛騎士団だ。いきなり団長などとエリザヴェータ様の戯れに過ぎない。自分に向いていないと感じたならすぐに早目に可及的速やかに団長を辞退することだ」
最初の様な嫌味でも茶化しでもない、真面目な顔付きでアントニオはそう言った。…………表情でわかる、この人はきっといい人なんだろう。憎まれ口だけど本気で心配してくれてる。
まあ、普通に考えたら新人でいきなり団長なんて務まる訳がない。悩んだ果てに潰れてしまうかもしれない。なんだ、そう考えるとアントニオって実はいい人じゃないか。
斬りつけた事は忘れよう。あれは夢、あれは夢。
「大丈夫です。な、なんとか頑張りなめ頑張りますきゃますから・・・」
……大事な言葉はいつもの様に噛み噛みだった。アントニオも呆れたような哀れなような顔で、でも最後は「ぷっ」と吹き出した。
「先ずは落ち着いて会話ができる様になるといいな」
ソレが出来たら僕は多分、騎士団に来ていませんよ?【容姿醜悪、意志薄弱、会話も碌に出来ないゴミクズロイ】それがこの3年間ひきこもり続けてきた僕にハウンズ家から下だされた烙印なのだ。
大きな息を吐くと、僕は廊下の窓から空を見る。
ゴミクズと叩かれてしまっていた人生が、変われなかった自分が、今日大きく動き出した。その一歩は、あるいは、自らの足ではなかったかもしれない。けれど確かに一歩を踏み出したんだ。
沢山の人たちに託された想いがある(多分)願いもある(と思う)いつからかそれは形を変えて僕の夢になった。それは自分勝手に描いた夢だけど、きっと天に届く。
右手を高く掲げた。拳を握り高らかに天に誓う。
この現実の世を笑顔で覆ってみせる。この夢は必ず平和と云う雲となって、大空の果てまで届くはずだ。・・・おっとまずい、感動して涙出てきた。
「おい!なにをしている!気持ち悪い上に妄想癖でもあるのか?さっさと付いてこんか!」
「あ、す、すいませ〜ん。今行きましゅ〜」
妄想、いや違う。夢は胸にしまって取り敢えず今を頑張ろう。うん、そうしよう。
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