時間停止物のAVの九割はやらせ、残り一割は自分
普段はハーメルンで二次創作小説を書いているのですが、日々色んななろう小説を見ていて自分も書いてみたいと思い書いてみました。
そんな中時間停止物のフレーズを聞いたので、それをテーマにしました。
一発ネタです。
時間停止能力者は今日も女優の時間を止め!ピーナッツを男優に差し入れる!
時間停止物の一割は本物だ!
時間停止物のAVの九割はやらせ、残り一割は自分
「はい、アクション」
そんな響きととに男は家のリビングに入る。そして家のリビングにいた家族が見知らぬ男の登場にリビングで食事をしていた家族は驚く。
男は何も言わず家族たちの方へ向け手をかざす。
すると家族たちの動きは止まってしまった。
「カット」
声が響く。
そして男と簡単なやり取りをして次のシーンに入る。
そんなやり取りを、僕こと時間止芽瑠は見ていた。そう、時間を止めながら。
僕がAV制作会社の下働きとして働き始めたのは一年前からだ。監督兼社長は父親。所詮はコネ入社というやつである。
約七年前、僕は異世界に召喚された。中世ヨーロッパというより近世ヨーロッパに近い世界である。剣や弓も現役で魔法もあり、モンスターもいる。一つ違うのは銃器がかなり進化していて、西部劇に出てきそうな銃まで出てきた。
僕はその中に白魔導師の勇者として召喚された。勇者は五人いて、それぞれ役割が違うのだそうだ。
なぜ召喚されたかはお決まりのアレ。魔王を倒して世界を平和にというやつだ。
召喚された人たちの時代は同じみたいだが、人種はばらばらだった。
白魔導師の勇者は日本人の僕。黒魔導師の勇者はルーマニア人の白魔導師にしかみえない修道女の老婆。
獣使いの勇者にはマサイ族の大男。弓の勇者には合衆国海兵隊のマッチョ白人。聖剣の勇者に西洋剣術を現代に復刻させる家に生まれたドイツ人女性。
人種も宗教も何もかもバラバラな僕らはそれぞれの称号に分けられ訓練を受けた。訓練ができるくらい技術体系として確立させられているのならそれぞれの達人たちで組んで魔王を殺せばいいと文句を言ったのだが、魔王と魔王が生み出した魔族は勇者でなければろくに攻撃が通らないのだそうだ。勇者なら普通の弓で撃っても有効的なダメージを与えられるが普通の人なら大砲が必要だとのこと。
僕は攻撃ではなく他の勇者たちのサポートとして召喚されたらしい。マッチョ白人は衛生兵だと喜んでいた。
一ヵ月ほど訓練を受け、その後は国の辺境の魔族を実戦訓練という形で殺害していった。
半年後、王様から多額の支度金と装備。そして魔法で中は人が住めるくらい広い幌馬車を貰った。ゲームみたいにはした金と木の棒だと思っていた僕は一人怯えていたが、杞憂になってよかった。
五年後、魔王の殺害を終え、魔王と多数の生きた魔族を生贄にした異世界転送魔法で僕たちは元の世界に返ってきた。ちなみにだが、追放物や色恋沙汰はおこらなかった。マッチョ白人もドイツ人女性も家庭を持っているし、男性陣にババ専はいない。マサイ族は恋人こそいなかったが、日本のAVマニアで僕と仲良くなった。色々とバラバラだからこそ適切な距離感が取れたのだろう。
元の世界に帰還した僕だが、魔法は傷や疲労を少し回復させるヒールと、白魔導師としての異能、時間停止だけしか使えなかった。天草四郎のまねごとをしたかっただけに残念だ。
高校は卒業できたが、その後数年フリーターをし、今父の会社で働いている。
朝五時。今日は山奥のキャンプ場で撮影だ。魔王と女勇者がタッグを組み世界を支配する設定のAVらしい。ビキニアーマーを着た女優と蛮族スタイルの魔王の会話が始まり、なぜか二人の絡みが始まる。そして男優が女優に挿入した時、僕は女優の時間を止める。
そして男優は高速ピストンをし、出そうになったところでスタッフが女優の股に疑似精液をいれ、僕は男優にピーナッツを差し入れする。男優は手が離せないので口に直接ピーナツを入れる。
「止芽瑠くんはツマミの差し入れのタイミングがいいね。この間の撮影でご一緒したポークビッツ向井さんも言ってたよ」
魔法こそ失ったが経験は失っていない。白魔導師として培ったサポート技術のたまものだ。
おしぼりを渡すタイミングにも自信があるのだ。
撮影再開。
そして時は動き出す!
女優が喘ぎ声をあげ、時間停止セックスが完成する。女優の演技、男優の演技、カメラワーク、監督の采配。そして僕の時間停止。
時間停止セックスの完成!!
スタッフとして誇らしく思う。
この後の打ち上げで飲んだ酒は本当に美味しかった。時間を止めて飲む酒は美味しい。
キャラ紹介
時間止芽瑠:AV制作会社時間コーポ社員。勇者召喚された経験を持つ。時間停止能力を利用して敵の手足の時間を止め、血流を止めて壊死させるなどの戦い方もできる。父親がAV監督なのでその影響でAVが好き。会社はコネ入社の26歳。
読んでいただきありがとうございました。
作者ツイッターID:@Luna_Ichinose