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また、つまらぬものを斬ってしまった……で、よかったっけ? ~ 女の子達による『Freelife Frontier』 攻略記  作者: 一色 遥
第四章『ボタン』

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船より先に問題が浮上した

前回のあらすじ

・シロが天空王の試練に

・薄霧が継続ダメージを与えてきて失敗

「あ、セツナ様。お帰りなさいませ」


 空中神殿から、第三層の街『ウルティア』を経由して、第二層の街『イーリアス』へと帰ってきた私は、イーリアスの中央広場隅で座り込んだシロを発見した。

 外ならともかく、街の中で道端に座り込むシロを見るのは珍しいけど……たぶん、今はデスペナに苦しんでるんだろうなー。

 あれ、すっごくだるくなるし。


「難しいだろうなーとは思ってたけど、見事にあしらわれちゃったねー」


「はい。面目次第もございません」


 ハキハキとした声で返しつつも、その顔は結構しょんぼりしてる感じで。

 ふむ……そういえば、はじめて死んだんだっけ?

 今まではなんだかんだでクリアしちゃってたからなー。


「でも、これでここがゲームだって、体の底から理解できたと思うし、ここからはもっと無茶ができるねー」


「……それは、あまり喜んでいいことでは、ないような」


「まあまあ、無茶っていっても、獅子みたいに谷底に突き落とすわけじゃないし」


 それに、シロが試練の合格に届かなかった理由は、とても明白だしねー。

 速さが足りなかったとかっていうよりも、もうなんていうか……シロっぽい理由だ。


「ひとまず、今日は終わりにしようかな? シロもデスペナでまともに動けないだろうし」


「はい。申し訳ございません」


「いいよいいよー。それじゃ、また明日ー」


「はい。失礼します」


 ぺこりと頭を下げて、シロはログアウトしていく。

 消えていくシロを見送ってから、私はまた第三層へと向かった。



「おわらん、おわらんぞ……」


「半分は終わったっスよ……」


 私が第三層の作業場にいくと、死にそうな顔をしながら「おわらん……おわらん……」と延々呟いて作業するケートがいた。

 作業自体は、ハクヤが生まれた時にしていた作業と同じ作業みたい?

 今はナインも手伝ってるみたいだけども。


「二人とも、大丈夫?」


「おわらん、おわらん……」


「あ、セツナさん。お疲れ様っス。大丈夫っスよ~……」


「いや、大丈夫そうに聞こえないんだけど」


 ケートなんて、私が来たことすら気づいてないみたいだし。

 というか、これ何?


「杭っスよー。なんでも、船の材料に使うから、大量に準備しといてほしいってカリンさんが」


「へー。どこに使うのか、全然わかんないんだけど」


「っスよねー。あ、そういえばカリンさんが、セツナさんが来たら自分のところに来てほしいって言ってたっス」


「カリンさんが? なんだろ……」


「分かんないっス! とりあえず、今の時間なら港の倉庫にいると思うっスから、行ってみてくださいっス」


 そう言って、ナインはまた作業に戻る。

 その隣で、ケートが「おわらん……おわらん……」と延々呟きながらてを動かしていた。

 あれ、本当に大丈夫なの?


 そんな二人と別れ、ナインが教えてくれた港の倉庫に来てみれば……カリンとミトが、たくさんのおじさんと一緒に作業をしていた。

 ……船作ってる。


「あ、セツナさん。なんだかお久しぶりな気がします」


「うん。シロの相手をしてたから、全然顔出せてなかったしねー。それでミトさん、カリンさんが呼んでたってナインさんから聞いたんだけど」


「カリンさんですか? ちょっと待っててくださいね、呼んできますので」


 言って、ミトは倉庫の中へと走っていく。

 呼んでくるってことは、倉庫のなかには入らないようにってことなんだろうなー。

 まあ、なんか危なそうだし……入らない方がいいだろうけど。


「セツナ」


 そんなことを考えながら、中で組まれている船の骨組みみたいなものを見ていると、横から声がかかる。

 その声に振り返れば……見慣れた無表情な顔が見えた。


「カリンさん、お久しぶりです。ナインさんから聞きましたけど、私を呼んだとか」


「ん。まず、コレ」


 言いながらカリンがアイテムボックスから取り出してきたのは、白色に近い薄桃色の服。

 少し広げてみれば、その形は私の着ている『無鎧』と似た形をしていた。

 着丈が少し短いのと、胴鎧があることを考えると……たぶんこれはシロ用の装備ってところかな?


「戦装束『雅有(がゆう)』」


「シロさん用の装備です。セツナさんと同じく、認識阻害が発動しています」


「なるほど……いつもありがとう。シロにちゃんと渡しておくね」


「ん」


 短く答えつつも、頷いたカリンをみて、私はアイテムボックスへと装備をしまう。

 それを見てから、ミトは「それでもうひとつお話がありまして……」と、口を開いた。


「話? なに?」


「えっと、見てもらったように、造船の方はカリンさんが船大工さんに教えていただいたこともあって、作業が出来ているんですけど……船員、特に操舵手の方を探していただけないかと」


「……あー、そっか。忘れてたねー」


 そう、船だけあっても意味がないという話。

 でもたしか、街のNPCも雇えるんだっけ?


「NPCの方に聞いてみたところ、今カリンさんが作ろうとしている船だと、扱ったことがないとかで、誰も受けてくれなくて」


「……いったい、何を作ろうとしてるの?」


「秘密」


 いや、秘密って。

 でもそうなると、NPCじゃなくて、操舵できるプレイヤーを探さないといけないってこと?

 そんな人いるかなぁ……。


-----


 名前:セツナ

 所持金:105,040リブラ


 武器:居合刀『紫煙』

 防具:戦装束『無鎧』改


 テイム:ブラックスコーピオン(幼体)『ハクヤ』


 所持スキル:【見切りLv.4】【抜刀術Lv.15】【幻燈蝶Lv.6】【蹴撃Lv.11】【カウンターLv.10】【蝶舞一刀Lv.11】【秘刃Lv.2】【符術Lv.3】【八極拳Lv.5】

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