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また、つまらぬものを斬ってしまった……で、よかったっけ? ~ 女の子達による『Freelife Frontier』 攻略記  作者: 一色 遥
第四章『ボタン』

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サボテンの本気

前回のあらすじ

・卵から真っ白なサソリが生まれた!

・セツナがハクヤと名付けたぞ

「はっ!」


「サボ、テーン……」


 薙刀の刃を受けたサボテンが、体の柔らかさを活かして衝撃を逃がそうとしたところを……シロは、柄から片手を離すことで、その距離を伸ばす。

 その少しの違いが、サボテンの許容範囲を越え、サボテンは悲しそうな声を上げながら光に返っていった。


「これで、40本……!」


 ザッと足を擦らし、次なるサボテンへ目標を定めたシロは、繰り出される針を避け、高速の突きを放つ。

 しかし、サボテンは体をくねらせ、それを綺麗に回避。

 さらに、反動を利用して体を戻すと、針を一気に発射した。


「サボッ!」


「――ッ」


 後退を余儀なくされたシロは、避けきれない針を薙刀で弾き、間合いをはかる。

 しかし、サボテンはまるで踊るように体をくねらせ、連続で針を放ってきた。


「くっ!」


 苦悶を顔に浮かべて、攻めあぐねるシロ。

 ふむ、なかなかどうして……いい感じの修練になってる気がする。

 ぶっちゃけ、柔らかいから戦いにくいだろうなー程度にしか思ってなかったんだけどね。


「サボッ、サボッ、サボッテーン!」


 ビシッバシッと放つ針は止めどなく、隙すらなく連続で放たれる。

 これを突破するには、ケートみたいにガードと同時に貫くか、私みたいに反応できない速度で叩っ斬るか。

 あ、あとナインみたいに影に潜む……くらい?


「いずれにしても、防御手段に乏しいシロだと厳しいだろうなー」


 シロの戦いは、あくまでも“自分が動けること”が主軸になっている。

 相手の攻撃を受けても、それを受け流し、間合いに入るとか。

 そういった、いわゆる“自分のペース”に持ち込むことで戦っている。


「でも今戦ってるのは、針の乱射で、隙間すら作らない相手。自分のペースに持っていくのは難しい相手だよね」


 だからこそ戦いで大事なのは、“自分の戦える場を作り出す”ことなんだよねー。

 そう、戦う前から戦いは始まっているのだ。

 そして、最初がダメでも、そこから自分の得意とする場に持っていく力が大事なのだ。


「ま、実力差がありすぎると、そんなの関係なくなるんだけど」


「サボ、テーン……」


 呑気に観戦してたら、近くにやってきたサボテンに針を撃たれたので、とりあえず斬って石の上に座る。

 正直、サボテンの針なんて、やろうと思えば掴める程度の速度だしねー。

 時速何キロなんだろう……160キロくらい?


 ちなみに、ハクヤは私の肩の上にいたりする。

 戦うときはなんか、うまいこと動いててくれて邪魔にはならなかった。


「んー、久々に体動かしたくなってきたし、今度バッティングセンターでも行こうかな? 160キロが最高速だけど、ホームラン出すと、金券くれるお店があるんだよねー」


 あ、でもそこってもう私……出禁になってたっけ?

 さすがに毎週貰いに行ったのはダメだったか……。


「サボ、テーン……」


 そんなことを考えていれば、シロが戦っていたサボテンが、悲しそうな声で鳴いて光になっていった。

 どうやら倒せたみたいだねー。


「はぁ、はぁ……」


「お疲れー。大変だった感じだねー」


「セツナ様。お見苦しい戦いをお見せしてしまい、申し訳ございません。サボテンダンサー様が、なかなかに強者でして……」


 サボテンダンサー様て。


「まあ、結構体も柔らかいし、攻撃力も高いからねー。接近戦が主体だとなかなか難しい相手だと思うよー」


「はい。本当に難しい相手でした。刃をいれても、瞬間で体を逸らされ、深く入り込まず……」


「でも、さっきやってた、斬った後に片手にして刃を伸ばすっていうのはすごい良いと思う。トッププレイヤーになればなるほど、ギリギリで回避して、反撃をしようとする人も増えるだろうし」


 実際、私はそのタイプだしねー。

 攻撃時っていうのは、ある意味では、一番隙を晒してるタイミングとも言える。

 だから、カウンターを主軸に戦う人は、回避もギリギリでやる癖がついちゃってるんだよねー。


「もちろん、最初から何度も使うとバレちゃうから、ここぞというときに使って攻撃するのが良いかな。一度綺麗に入れば、相手も警戒するようになって、カウンターもしにくくなるしねー」


「なるほど……勉強になりますの」


「……そういうところ、ナインに似てるねー」


「そうですか?」


「そうそう。ナインも、なにか教わったら“勉強になるっス!”ってうるさいんだよねー。それでケートが調子に乗って、またなにか教えようとするもんだから、歯止めがきかなくなるし……」


 まあ、ケートは年の離れたお兄ちゃんしかいないし、後輩とか弟とかみたいな、自分の言葉を楽しそうに聞いてくれる年下っぽい子が面白いんだろうけどねー。

 この間もそんな感じのこと言ってたし。


「ふふっ」


「ん、どうかしたー?」


「いえ、セツナ様は、ケート様のことが大好きなのですね」


「ふぇっ!?」


 なななな、なにを言っているのかな!?

 べ、べつにふつうだぞ!

 ただの幼馴染みだし!


「いえ、ケート様のお話をしているセツナ様は、とても可愛らしく微笑んでいらっしゃいましたので……」


「……え、えー」


 なんか熱い顔を冷まそうと頬に手を当てて、言葉にならない言葉を漏らす。

 そんな私を見て、シロはまた小さく笑うのだった。


 わ、わらうなー!


-----


 名前:セツナ

 所持金:105,040リブラ


 武器:居合刀『紫煙』

 防具:戦装束『無鎧』改


 テイム:ブラックスコーピオン(幼体)『ハクヤ』


 所持スキル:【見切りLv.4】【抜刀術Lv.15】【幻燈蝶Lv.6】【蹴撃Lv.11】【カウンターLv.10】【蝶舞一刀Lv.11】【秘刃Lv.2】【符術Lv.3】【八極拳Lv.5】

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