力のアマゾネスと、心のアマゾネス
前回のあらすじ
・シロは薙刀使い
・めちゃくちゃな特訓
「セツナー、こっちこっちー」
「ごめん、お待たせ」
「全然気にしなくて大丈夫だぜー。急ぐ話でもないからにゃー」
ケートからの連絡もあって、ひとまずアルテラに戻ってきた私とシロは、噴水広場でケートと合流していた。
ナインの姿がないけど……会ってきたんだよね?
「あー、ナイン君? ナイン君は、今飲み物を買いに行ってるぜー」
「そう。まあ、私はいなくても良いんだけど」
「にゃはは、相変わらず辛辣だにゃー。それで、セツナその後ろの、」
「お、お待たせしましたっスー! 並んでたので遅く……」
ケートが私の後ろに控えていたシロへと目を向けて、話をしようとした直後、後ろの方からナインの声が響いてきた。
その声に振り返れば……ジュース片手に走ってきたナインが、すぐ近くでビシッと固まってしまう。
片足上げた状態で固まるとか、器用なことするなー。
「……ナイン様?」
「し、シロ!? なんでセツナさんと一緒にいるんスか!?」
おや、知り合い?
というか、もしかしてシロが認められたい相手って……?
「それはナイン様には内緒ですの。それよりも、なぜナイン様がケート様と?」
「そ、それはその……」
「ナイン君は私が呼んだんだぜー。君がシロさんかにゃー?」
「はい、ご挨拶が遅くなりました。私、シロと申します。よろしくお願いいたしますの」
ナインの騒がしい姿とはまるで違い、シロは令嬢のようにゆるやかな動きで、しっかりと頭を下げる。
もうなんていうか、育ちが違うって感じがすごい。
いや、ナインが野生児ってわけじゃないんだけど……。
「うひょー、すっげぇ可愛いにゃ~……」
「ありがとうございます。ケート様も、動画以上に輝いて見えますの」
「あ、ありがとう、だぜ」
「なに照れてんの? ちょっとその顔だらしなくて気持ち悪いんだけど」
「し、辛辣だにゃー!」
でへでへと照れるケートの顔が、あまりにもみっともなくて、ついそんな言葉が口からこぼれてしまう。
そんな私に、ケートは「殺生にゃー」とすがりついてきて、余計になんか面倒くさくなった。
なんなの?
「で、ケートはなんで私を呼んだの? 何か話があったんでしょ?」
「おっと、そうだったぜ。キャラバンの話なんだけどにゃー。ナイン君からは良い返事をいただけたのだぜ!」
「はいっス! 誘っていただけて光栄っス!」
「暑苦しいから、ナインさんはちょっと黙ってて」
「ひ、ひどいっス!?」
手のひらを壁にして、しれっと口にすれば、「ひどいっス、ひどいっスよぉ~!」と余計騒がしくなる。
ええい、話が進まない!
「にゃはは、セツナは相変わらずだにゃー。ま、それで、セツナにも言ったけど、もう一人を紹介して欲しいって話をしたんだぜ」
「あー、そんなこと言ってたねー」
「うむ!」
「そうっスそうっス! ケートさんにそう言われたっスから、紹介しようと思ってたんスけど……まさか、紹介前に会ってるなんて思わなかったっスよー」
ナインはそう言いながら、私の横に立つシロへと目を向ける。
ああ、なるほど、そう繋がるのか。
ナインの視線をまっすぐ受け止めたうえで、シロはにっこりと微笑んで「お話は分かりましたの」と、ケートへ向き直った。
「ですが、ひとつ条件をつけさせて頂いてもよろしいでしょうか?」
「条件? なにかにゃ?」
「セツナ様が私の先生になってくださるなら、私、ケート様のキャラバンとやらに加入させて頂きますの」
「……私が先生? なんの?」
突然当事者にされて、私は頭にハテナを浮かべつつ首を傾げる。
そんな私に苦笑してから、シロは私の腕に腕を絡めて「もちろん戦いの、ですの」とにっこり笑ってみせた。
なるほど……もっとしごけば良いのかな?
「そ、その……もう少し優しく教えて頂けると嬉しいのですが……」
「そう? 結構優しいと思うけど……結局死ななかったわけだし」
「や、やっぱり殺すつもりでしたの……?」
「リアリティがあってもこれはゲームだし、ゲームってことをはっきり理解するには、一度死んだ方が良いし?」
実際、私はその考えに負けたわけだし。
それに、シロは自分の力を認めさせたいんでしょ?
だったら余計に、自分の命すら手札にしないと勝てないかもしれないしねー。
「……ナイン君、聞いた?」
「聞いたっス……怖いっス……」
「アマゾネスが二人揃って、心体アマゾネスになっちゃったにゃ……」
「あと技がいたら完璧っスね……」
こそこそと話をするケートとナインに目を向ければ、二人してすぐさま目を逸らす。
……聞かれたらマズい話でもしてたのかなー?
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名前:セツナ
所持金:105,040リブラ
武器:居合刀『紫煙』
防具:戦装束『無鎧』改
所持スキル:【見切りLv.4】【抜刀術Lv.15】【幻燈蝶Lv.6】【蹴撃Lv.11】【カウンターLv.10】【蝶舞一刀Lv.11】【秘刃Lv.2】【符術Lv.3】【八極拳Lv.5】
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