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また、つまらぬものを斬ってしまった……で、よかったっけ? ~ 女の子達による『Freelife Frontier』 攻略記  作者: 一色 遥
第四章『ボタン』

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刀を使わない刀使い

前回のあらすじ

・試作用の木材を集めにトレントを狩りに行こう

・もうすぐ夏休みも終わり


「ウロロロロ」


「【蹴撃】『剛脚』!」


「ウロロロ……」


 ドターンと倒れて、そのまま光になって消えていく切り株を、私はなんとも言えない顔で見送る。

 だって、鳴き声が変だし……むしろ切り株が鳴き声をあげるってこと自体が変だし。

 まあ、サボテンが「サボ、テーン」て鳴く世界だから、もう今さらなんだけど。


「しかし、さっきから切り株っぽい敵には遭遇してるけど、落とすアイテムが、全部『トレントウッド丸太』なんだよねー。ミトさんが言ってたのって、『エルダーウッド丸太』だったはずだし、これとは違うやつなんだよね?」


 第一層のアルテラ森林と、北の山の間にいるってことだったので、アルテラ森林奥の湖から北上してきた私は、今、動く切り株相手に足技を炸裂させていた。

 切り株なだけに結構硬いんだけど、【蹴撃】スキルの『剛脚』を使えば楽に倒せることが判明しただけに、楽勝だと思ってたんだけどねー。

 そもそも、エルダートレントなるモンスターがいない。

 どういうことだ。


「もっと奥の方なのかなー?」


 アルテラ森林と北の山の間には、なぜかぽっかり平原が広がってるところがあり……そこにトレント達はいたわけで。

 山にも登らず、森にも入らない、そんなエリアをさらに奥へと進んでみることにした。

 まあ、敵自体は弱いしね。


「ゆえに、これは修行の時! 刀をしまい、呪符をしまい……目を閉じて、己の全身を集中させるのだ!」


 とか。

 まわりに人がいないからこそできる、ちょっと黒歴史っぽい修行をするのだ!


「右ッ!」


「ウロッ!?」


 切り株が近寄ってきた音と気配を感じとり、私は即座に右側へと左のストレートをお見舞いする。

 そして、すぐさま右足を動かし、右から蹴り飛ばした。


「……拳で殴るなら、殴るようのスキルも取っておいたらいい気がする。あんまり使うことはなさそうだけど」


 蹴りだけで戦えない訳じゃないけど、今回みたいに、斬るのがダメみたいなモンスターが現れたら面倒だしね。

 それにほら、武器を奪われても強い! って、ちょっと格好良くない?


「カッコいい私はカッコいいし、うんうん」


 となれば、修得可能リストを開いてっと……なんかいっぱいあるなぁ……。

 気になるモノを全部見てたら時間かかって仕方ないし、とりあえず今回は素手で戦う用のスキル、と。


「【喧嘩殺法】、【蟷螂(とうろう)拳】、【キックボクシング】……いや、キックボクシングは蹴りだから違うとして、あとは【古式武術】に【八極拳】? 何が違うのか全然わかんないんだけど……」


 えーっと、【喧嘩殺法】が相手を倒すためだけにがむしゃらに戦うスキルで、【蟷螂拳】がカマキリみたいな動きで戦うスキル?

 カマキリて。

 【古式武術】は、柔道とか合気道とか……古来から伝わる戦い方を総合したスキル?


「どれもクセが強い気がする。こうなったら、最後の【八極拳】に賭けて!」


 勢いよく詳細を確認してみれば、超接近戦に特化した実直なまでの武術とかなんとか。

 そうそうそうそう、こういうのが良いんだよね!

 なんのために殴るのかっていえば、相手を倒すために殴るわけだし……効果しか考えてない技がやっぱり一番強いよね!


「そうと決まれば、さっそく取得っと!」


 【八極拳】を習得し、自然な形で構えてみれば……なんだか、ぐぐぐっと強制力みたいなのが働いてくる。

 それを感じなくなるよう、構えを変更していけば、いい感じの構えになった!

 よし、じゃあとりあえず!


「踏み込んで……っととと、踏み込みも細かいサポートがある感じだー。ぐっと力をいれて、ドンッと踏み込んで腰を落とす。そして、同時に手のひらをドンッと叩きつける!」


 イメージとしては、足から伝わる衝撃を、そのまま手のひらから発射する感じ?

 衝撃が一瞬で突き抜けていくから、なんだかすごい変な感じだけど……ちょっと面白いかも。


「えっと、最初に使える技は……鉄山靠(てつざんこう)? なんだか難しい漢字でよく分かんないけど、やってみれば分かるよね。『鉄山靠』!」


 宣言と共に、両足を揃え、右腕を下へと引きながら、肩から背中の辺りを使って体当たりをするような動きをする。

 こ、これって……どんな技か全然わからない!

 んー、ここは相手がいないとダメっぽいかなー。


「というわけで、見敵必殺の精神でいってみよー」


 テコテコと歩き、見つけたトレントに近づいて、まずは通常の掌打をぶち当てる。

 ドゴンと鈍い音が響き、トレントがその場で消えていった。

 え、えっと?


「威力、高すぎない?」


 いや、もしかするとクリティカルに入っただけかもしれないし。

 もう一回試してみよう!


 ドゴンッ! キラキラ……。


「え、えぇぇ……」


 武器を使わない、素手攻撃とは思えない威力に、さすがの私も驚きを隠せない。

 というか、驚く以外の反応ができない。

 これって、技を使ったら爆散したりしないよね?

 大丈夫だよね?


「……やればわかる。うん、きっと大丈夫」


 気合いを入れて、いざトレントと向かい合う。

 そして、「ウロロロロ」と攻撃をしてくるトレントを軽くいなし、私は『鉄山靠』を発動させた。


 結果、爆散! とまではいかなかったけれど、トレントが吹っ飛んでいき、アルテラ森林の木にぶつかって消えていった。

 なんていうか、ほぼ爆散だった。


『エルダーウッド丸太を入手しました』


 あ、アレが探してたエルダートレントだったの?

 ……どんな見た目してたか、全然覚えてないんだけど。


-----


 名前:セツナ

 所持金:105,040リブラ


 武器:居合刀『紫煙』

 防具:戦装束『無鎧』改


 所持スキル:【見切りLv.4】【抜刀術Lv.15】【幻燈蝶Lv.6】【蹴撃Lv.10】【カウンターLv.10】【蝶舞一刀Lv.11】【秘刃Lv.2】【符術Lv.3】【八極拳Lv.2】

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― 新着の感想 ―
[一言] 斧持ってって斬り倒すんじゃダメなのか?って思ってしまった
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