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また、つまらぬものを斬ってしまった……で、よかったっけ? ~ 女の子達による『Freelife Frontier』 攻略記  作者: 一色 遥
第三章『君には届かない』

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呪符破産一歩手前

前回のあらすじ

・【錬金術】にもスキル内スキルがあった

・終わらない失敗のターン

「ほい、次こっちー『ウォーターボール』」


「『鬼火』!」


「ほい、今度はこっちー『ロックショット』」


「て、『天雷』!」


「遅いっ!」


 ビュオンと飛んできた石つぶてが頬を掠める。

 そう、今私達は……決闘システムを使って、訓練をしているのだった。

 決闘システムなら、呪符を消費しない設定も出来るからねー。

 もちろん、スキルレベルは上がらないけど。


「ケートが早いんだって!」


「いやいや、そんなことはないぜ。折角の即発動型遠距離スキルなんだし、相手の魔法を止めるくらいのことはできないと」


「そうは言ってもー」


 つまり、今やっているのは、ケートの魔法に対して、的確に呪符を発動し、無効化するという練習だ。

 水には火を、火には水を、土には雷を、風には土を。

 もちろん、相手の最下級魔法に対してのみの対応にはなるけれど、これが出来るだけでも、かなり楽に接近できるようになる……らしい。


「『鬼火』と『水泡(すいほう)』は慣れてきたみたいだけどねー。『天雷』と『石礫(せきれき)』はまだまだだにゃー」


「その二つはどうしても、狙う位置が難しくて」


「『天雷』はギザギザ動くし、『石礫』は矢みたいに重力で落ちるからにゃー。どちらも近距離ならそこまで難しくないけど、遠距離になると、動きにクセがあるみたいだねー」


 そう、火と水はなぜか真っ直ぐ進んでいくのに、雷と土は真っ直ぐ進まないのだ。

 全部真っ直ぐでいいじゃん!

 なんでこういうところにクセをつけるの!


「ま、悩んだところで意味がないし、次いくよー『プチフレイム』」


「『水泡』! この鬼!」


「はっはっは、なんとでも言うがいい! 『ロックショット』」


「『天雷』!」


 バシャッ、ドゴンと音を響かせながら、私達はとにかく魔法を打ち続けた。

 くそう、刀が使えればこんな魔法使い一人くらい、一瞬で斬り伏せるのに。


「怖い顔してるにゃー両手連打『ウィンドブロー』」


「『石礫』って、ちょっと卑怯!?」


「にゃはははは、にゃーはっはっはっはっはー!」


「貴様ァ!」


 『石礫』で防ぎきれず空気の震えだけに集中して、ステップを踏み……全て避けきる。

 そして、ここぞとばかりに『鬼火』を飛ばした。


「甘い甘い! 『ウォーターボール』あんど『ロックショット』!」


「『天雷』! からの『水泡』!」


「ふははは、まだまだよ! 一極集中『ウィンドブロー』!」


「え、ちょ!?」


 ドゴーンと音を響かせながら、『水泡』を吹き飛ばし、暴風が私へと突っ込んでくる。

 その状況に、「ああもう!」と悪態をつきつつ、刀へと手を伸ばし……風を斬り裂いた。



 そんな訓練……もとい決闘を終えて、私達は喫茶エルマンで一息ついていた。

 ちなみに、決闘に勝者はなし。

 だって、MPもHPも減らない設定だったから。


「だからってケート、いきなり実戦形式はどうかと思う」


「にゃはは。あーゆーのは実際にやる方が、圧倒的に身に付くんだぜー?」


「そうかもしれないけど……最後は刀使っちゃったし」


「それでいいと思うぜー? 何も封印しろって言ってる訳じゃなくて、刀以外の選択肢も選べるように、身に付けてほしいってだけだからさ」


 そう言って、ケートは珈琲らしき飲み物を飲み、“苦い……でも美味い”みたいな顔をする。

 そんなケートに私はため息吐きつつ、不思議と小さく笑ってしまった。 


「ま、でもセツナは近距離の方が向いてそうだにゃー。【符術】はサポートくらいに考える方がいいかも知れないぜ」


「そう? まあ、確かに……ちょっと我慢してるような感じではあったけど」


「うむ。それに【符術】なら近距離でも使えるしね。例えば、刀を振った後の置き土産とか、退がる時の目眩ましとかね」


「なるほど。かざして宣言するだけだから、体勢が整ってなくても放てるんだ」


 それなら、使い道はかなり多くなるかも。

 例えば、火の型【発破】を使いながら、自爆的に使うことも可能ってことだろうし、【蹴撃】との合わせ技も出来るかも?

 この辺は要練習だけど。


「あと呪符も、イーリアスならひとつ上のグレードも売ってるから、それを使ってみてもいいと思うにゃ」


「あれ? そうなの?」


「うむー。イーリアスで売ってるのは、最下級四種に加えて、火の呪符『炎鎖(えんさ)』と、土の呪符『地鳴(ちめい)』だぜ」


「へー。面白そうな呪符かも」


 なんでも、『炎鎖』は炎による鎖を放ち、自身と相手を鎖で繋ぐ魔法らしく、『地鳴』は地面を揺らす魔法らしい。

 どちらもダメージとしては低いものの、相手の行動を阻害する魔法で、ここぞというときに使うことで、一気に攻めに転じることが可能になるみたい。

 でも、『炎鎖』は自分にもダメージが入るのと、相手との距離が離れなくなるので、使いどころが難しいとかなんとか。


「セツナだったら、『炎鎖』のデメリットはほとんど無視できると思うにゃー。まあ、ダメージは喰うけど」


「相手が逃げられなくなるのはすごい良いかも。刀の間合いで使えば、ずっと接近戦を強いれるわけだし」


「うむうむ。他にも、後衛が狙われた際の緊急手段にもなるにゃー」


 確かにそうかもしれない。

 ケートが狙われた際に、私に引き付けられれば、相手は遠距離攻撃でしか、ケートを狙えなくなる。

 それを潰すくらい、ケートなら楽勝だろうし……いいかも。


「『地鳴』はセツナも影響を受けちゃうから難しいかにゃー。『発破』の時に、相手の体勢を崩すくらいなら出来るかもだけど」


「だねー。そのくらいかも」


「なんにせよ、ちょっとお値段張るのだけは覚悟しておいていただいて……」


「えっ、そんなに高いの?」


 驚く私を前に、ケートはフフフと笑い、「1枚、5000リブラでっせ」と囁いた。

 ご、ごせん……。

 高いっていうか、高すぎでしょ!?


-----


 名前:セツナ

 所持金:130,040リブラ(-80,700リブラ)


 武器:居合刀『紫煙』

 防具:戦装束『無鎧』


 所持スキル:【見切りLv.4】【抜刀術Lv.15】【幻燈蝶Lv.4】【蹴撃Lv.7】【カウンターLv.9】【蝶舞一刀Lv.10】【秘刃Lv.2】【符術Lv.1】

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