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また、つまらぬものを斬ってしまった……で、よかったっけ? ~ 女の子達による『Freelife Frontier』 攻略記  作者: 一色 遥
第三章『君には届かない』

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馬鹿と天才は紙一重

前回のあらすじ

・カリンの感情が少しだけ表に出始めた

・カリンの中で、不思議な気持ちがムクムク


「そういえばナイン君。君の【影走術】は、どうやって手に入れたスキルなのかにゃ?」


 軟体生物(サボテン)の狩りを続けていると、ケートが突然そんなことを訊き始めた。

 いや、さすがにそれを訊くのはちょっと……。

 と思っていたら、ナインは「アレっスか? ガチャっス!」と、なにも考えてないような声色で答えていた。

 え、答えるの!?


「ガチャってことは、キャラメイクの『スーパーランダムモード』かー。よくやる気になったにゃー」


「いやーほら、自分って難しい方が燃える性質(タチ)じゃないっスかー。だから、戦闘スキルが出ないなら出ないで面白そうだなーって思ったっス」


「め、めちゃくちゃだぜー。この子、大物だぜー」


「大物かどうかは分からないけど、ちょっとズレてるのは確かかも」


 もっとも、同じガチャ選択プレイヤーとしては、あんまり強くは言えないけど。

 でも、ガチャからレアスキルが出るのってかなり確率が低かったはずなんだけど……?


「あ、セツナ。もしかして、ガチャの排出率を信じてないクチだにゃー?」


「あー、そうかも」


「まあ、確かに、あんまりガチャってるプレイヤーは見かけない気がするけどにゃー。結構ガチャはやられてるっぽいんだぜー?」


「へ? そうなんスか?」


 ガチャった当人二人が驚いたのを見て、ケートは「ふう、やれやれだぜ」とわざとらしく肩をすくめ、メニューを操作してとあるウィンドウを見せてきた。

 えーっと、『スーパーランダムモードの餌食』?

 あ、掲示板だ、これ。


「見たらわかるけど、結構な数がプレイしてるんだぜー。で、そもそもマトモなスキルが二つそろうだけでも、ある意味奇跡みたいな感じだにゃー。まあ、もっとも、レアいスキルをゲットしたプレイヤーは、書き込まない可能性が高いけども」


「それはそうっスけど……逆に言えば、これだけの人数が挑戦して、大変なことになってるってことっスよね?」


「そういうことだにゃー。だから、マトモに戦えるスキルが揃ったセツナや、ナイン君はすっごいレアな存在なんだぜー」


「なるほど。しかし、これ。想像以上にひどいねー」


 だって、【釣り】【演奏】【登攀(とうはん)】とか、どうしろって言うのよ。

 釣るか、演奏するか、崖上るかしかないじゃない。

 いや、崖の上で演奏すれば……ちょっと気持ちいいかもしれないけど。


「にゃはは。知識スキルのみが揃った例もあるし、見てると面白いけどにゃー。見てるだけなら」


「知識スキルのみ……お金は稼げそうだし、なんとかはなるかもね……」


「だにゃー。薬草摘んで武器買ったって書いてあった気がするにゃー」


「た、大変っスね。よかったっス、戦えるスキルがでて……」


 あ、そういう困難はあんまり好きじゃないんだ。

 結構、ナインの中で細かい決まりがありそうな気がする。

 

「それで、どう? 素材は集まったの?」


「あ、もう少しっス! トゲがあと少し足りないっス!」


「りょーかーい。んじゃ、スチャッとやっちゃいますかにゃー」


「そうね。カリンさん達も待ってるだろうし」


 言うが早いか、私とケートは別の方向へと体を向けて、それぞれの標的を決める。

 そして、同時に行動を開始した。


「一極集中『ウォーターフォール』!」


「えっ、えっ!?」


「【蝶舞一刀】風の型『旋花』!」


「あ、早いっスよぉ!?」


 ナインの驚く声を聞きながら、私は二体のサボテンを左右真っ二つに斬り割く。

 そして振り向くと、ナイン達を挟んだ先でケートの魔法に押し潰されるサボテンが見えた。

 あー、やっぱり一人で倒せるんじゃん。


「な、なにもしてないうちに終わったっスよ……」


「にひひ。あの程度なら楽勝だぜー。にゃー、セツナー」


「ええ、そうね。何度か斬って相手の速度は分かってたし、苦戦のしようがないかな」


「め、めちゃくちゃっスねぇ、お二人……」


「おまいう」


 えっと、たしか……お前が言うな、だっけ?

 たしかにそうかも。


「自分は一人でサボテン相手は難しいっスよ! あいつら柔らかすぎるっスよ!」


「……そういえば、弓使いってそういうものだっけ?」


「そういうものだにゃー。普通は接近戦しないし、回避力と防御力が高い相手は苦手なものだにゃー」


 そう言われるとそうだった。

 だって、ちゃんと見た弓使いってミシェルさんだけだし?

 あ、でもあの人は双剣使いで、弓も使うって感じだったっけ?


「なんなんスか! 接近戦できる弓使いがいるってことっスか!? それ、絶対弓使いじゃないっスよ!」


「うん。弓使いじゃなかった」


「……どういうことっスか」


 私の反応に、目をぱちくりさせて、そう呟くナイン。

 そんなナインの姿に苦笑しつつ、私とケートはミシェルさんのことを教えてあげた。

 結果――。


「おかしいっスよぉ!? それ、絶対おかしいっスよぉ!」


 って、ナインが頭を抱えることになった。

 うん、すごくわかる。


「でも、一番おかしいのは、空中で巨大な腕と合体したケートさんっスよぉ! なんなんですか、アンタぁ!?」


「天才だから仕方ないにゃー」


「……いや、普通天才はそんなことしないっス。むしろ、馬鹿っス」


「な、なんだとー!? ケートちゃんを馬鹿呼ばわりだとー!?」


 ごめん、ケート。

 私もそう思う。


「こうなったら決闘だ。天才の実力をを見せてやるぜ!」


「望むところっスよ! 馬鹿には負けないっス!」


「また言った! 馬鹿って言った方が馬鹿なんだぞ!」


「小学生っスかアンタぁ!」


 結論、馬鹿が二人いる。

 そんなことを思っていた私の目の前で、二人は決闘を始めていた。

 あ、一応公開PvPなんだ。


「今さら泣いて許しを請うても、許さんからにゃ! 貴様の頭蓋を地面に植えてやる!」


「やってみろっスよ!」


 あー、もうどうにでもなれー。

 なんて、そんな気持ちを抱えつつ、私は一人、近くでポップしたサボテンを斬り捨てていた。

 うん、やっぱりサボテンは「サボ、テン……」とは鳴かないと思う。


-----


 名前:セツナ

 所持金:211,590リブラ


 武器:居合刀『紫煙』

 防具:戦装束『無鎧』


 所持スキル:【見切りLv.4】【抜刀術Lv.14】【幻燈蝶Lv.4】【蹴撃Lv.6】【カウンターLv.9】【蝶舞一刀Lv.9】【秘刃Lv.2】

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