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また、つまらぬものを斬ってしまった……で、よかったっけ? ~ 女の子達による『Freelife Frontier』 攻略記  作者: 一色 遥
第二章『名前をつけるなら』

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秘密の敵情視察(バレバレ)

「イーリアス周辺のボスモンスターって、まだ見つかってなかったよね?」


「うむー。まだ全然情報があがってないにゃー」


 私とケートは岩と、枯れた木と、割れた大地以外何もない荒野を、モンスターを狩りつつ、のんびりと歩いていた。

 見渡す限りの一面荒野……いやー、なんだかすごい景色。


「まあ、今はみんな、ボス退治のことを考えてない気がするにゃー」


「そうなの? ボスを倒せば、良い素材が手に入って、装備も調えられるよね?」


「そうなんだけども、同時にデメリットもあるのからねー。ほらまず、全プレイヤーにアナウンスが流れちゃうっていうのがひとつ。あと、その素材を扱える生産プレイヤーが、今は見つけにくいっていうね」


「そう言われると……そうかも?」


 今は来週末のイベントに向けての準備期間。

 それは戦闘プレイヤーだけじゃなくて、生産プレイヤーも同じことで……みんな、イベントに向けてのアイテム作成に集中してるんだ。

 そんなときに、ボスの素材を使った装備を作ってほしいなんて、言われてもねー。


「ま、名を上げたいならイベントで勝てばいいしね。今はリスクを増やす必要もないのにゃー」


「それもそうだね。本選に出るだけでも十分有名になれそうだし」


「うむうむー。まあ、先行してる私達とか、グレートウルフを倒したグレンさん達を倒せないと難しいだろうけどねー」


「私達はおいといて、グレンさん達のパーティー、ちょっと気になるよね」


 私の言葉にケートは“おやおやー?”と、にまにました顔で笑う。

 な、なにかな、その顔は?


「セツナもやる気満々だねぇ。にひひ、いいよー敵情視察、行っちゃうー?」


「て、敵情視察って……」


「グレンさん達も二層に来てるし、場所は掲示板に載ってるから、見に行けるよー。なんでも、動きを見られた上で、戦って勝ちたいとかなんとか」


「えええ……?」


 正々堂々を貫いてるのはすごいけど……生まれる時代、間違えてない?

 まあ、それだけ自信があるってことなんだろうなー。


「あと、私以外の魔法使いを見ておいた方がいいと思うしねー。私基準はダメ、ゼッタイ!」


「う、うん」


「よーし、それじゃーイーリアスの街にもどろー!」


 クルッと向きを変えて、ケートはテコトコ歩いていく。

 そんなケートにちょっと笑いつつ、ケートの隣へと並んだ。



「ハァッ!」


「グレン、2秒抑えてて!」


「任せてくれ!」


 大盾を持った男性が、突っ込んできた巨大ダンゴムシモンスターを受け止め、力づくで弾き返す。

 そこへ、指示を出していた女性がタイミングを合わせたように「『フレアバーン』!」と、魔法を発動させた。

 おー、巨大ダンゴムシが火柱に包まれて消えたー。

 ケートが使ったことない魔法だったし、ケートより【火魔法】のレベルが高いのかな?


「イチカ、ナイス連携だ。助かった」


「グレンが抑えてくれたおかげよ。相変わらず頼りになるわね」


「ハハッ、俺の役目は通さないことと、倒れないことだからな。……さて、お嬢さん方、俺達の戦いはどうだった?」


 お互いの健闘を称えていたグレン達が、沢山の人に紛れて見ていた私とケートの方へと歩いてくる。

 あれ?

 もしかして、私達のこと知ってるの?


「にしし、名前だけじゃなくて外見も知られてるのは予想外だったにゃー。まあ、有名税みたいなものかもだけど」


「そちらも、俺達のことを知っていたのなら、お互い様ということだろう。だが、なんにしても、名乗るのが礼儀だな。……俺がグレンだ。そして、一緒にいるのが」


「イチカよ。今日は所用もあって、二人だけだけど……いつもは五人でパーティーを組んでいるわ」


 グレンと名乗った男性は、私達よりも頭ひとつ以上背が高く、黒髪のショートカットなイケメンだった。

 赤い鎧に赤い大盾、そして戦闘中には片刃の剣を持って戦う、完全な前衛だ。

 そんなグレンの隣に、イチカと名乗った女性が立っていて、身長は私達より少し高い程度の赤髪ポニーテールの快活美人さん。

 薄灰色のローブをまとい、杖を持って戦っていた姿は……すごく魔法使いって感じの魔法使いだった。


 しかし、どちらも……強そうな雰囲気を纏ってるなー。


「これはこれはご丁寧にありがとうございます。ご存じでしょうけど、私がケート。で、こっちがセツナです」

  

「あ、どうも。……二人共、強いですね。グレンさんはしっかりと受け止めて、相手の行動を防いでましたし、イチカさんも宣言通りに魔法を入れてたので」


「ハハッ、そう見えたか。だが俺からすれば、君の方が恐ろしいよ。……この時ですら、一分(いちぶ)の隙もない」


「えっと……そう見えます?」


 グレンの言葉に、私は思わず苦笑してしまう。

 多少は緊張してるけど……そんなに張り詰めてるつもりはないんだけどなー。

 まあ、刀はすぐ抜けるけど。


「にしし。セツナ、どうするー?」


「ん? なにが?」


「見せて貰っただけっていうのは、ちょっとアレじゃない?」


「まあ……そうだけど」


「なら話は早いねー。おあつらえ向きに、来たみたいだしさー」


 ケートの言葉に、グレンから視線を動かすと……こっちに向けて突っ込んでくる巨大ダンゴムシが見えた。

 数は2体……まあ、なら片方やろうかな。


「じゃ、セツナと私で一体ずつねー」


「りょーかい」


 言うが早いか、私は矢の如くその場を飛び出して、転がり来る巨大ダンゴムシの方へと駆ける。

 そんな私の後方から、「一点集中、超『スパイラルシュート』ォ!」なんて、ケートの宣言と共にすさまじい暴風が突き抜けていった。

 あー、巨大ダンゴムシの片方がー、吹っ飛んで消えたー。


「相変わらず、魔法はめちゃくちゃだなー、っと」


 呟きつつ、巨大ダンゴムシの少し前で足を止め、右手を刀にかける。

 そして、間合いに入った瞬間……私は刃を抜いた。


「【蝶舞一刀】水の型……『水月』」


 シャッと空を斬る音が鳴り、私は刃を鞘へと戻す。

 その瞬間、巨大ダンゴムシは上下で真っ二つになり……光へと消えていった。

 うん、サンドゴーレムよりは柔らかいし、楽だったかな。


「はーい、セツナ。おつかれー」


「ん、ケートもおつかれ」  


「にひひ。距離も遠かったから楽勝ですよ、ぶいぶい!」


「はいはい」


 両手でピースしてくるケートに笑いつつ、私がグレン達の元へ戻ると……グレン達はおろか、観客も含め、みんなが深く溜息を吐いた。

 あれ?


-----


 名前:セツナ

 所持金:7,280リブラ


 武器:居合刀『紫煙』

 防具:戦装束『無鎧』


 所持スキル:【見切りLv.1】【抜刀術Lv.14】【幻燈蝶Lv.3】【蹴撃Lv.6】【カウンターLv.8】【蝶舞一刀Lv.8】 

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