お食事処『シーサーペント』
前回のあらすじ
・シロの訓練が終わった
・ナインがシロを連れていったので、セツナはケートと一緒に……?
「おっまたせーにゃ!」
第三層『ウルティア』へと戻ってきた私は、ケートに手を引かれるまま港近くのお店へ。
お店の名前は『シーサーペント』……いわゆる、海の未確認巨大怪物体だ。
たしかウミヘビのでかい版だったような……。
そんな謎のオーラを醸し出す店名とはうって変わって、お店の中はリアルで言うところのレストランみたいな感じで、明るい雰囲気のお店だった。
まあ、壁に掛けられてる大漁旗は……港だし、仕方ない部分があるのかもしれない。
すっっっっごく浮いてるけど。
「いや、こちらこそ連絡を貰えて助かった。ありがとう」
ケートの正面にいたのは……見たことのある赤い鎧の男性。
そう、グレンだ。
……相変わらず、見た目が暑苦しい。
ちなみに、グレンの座っている席には、グレンのパーティーメンバーも揃ってたりする。
薄灰色のローブを着た赤髪ポニーテールの美人さんがイチカ。
私がイベント予選で倒した、茶髪の優男がトーマス。
黒髪で相変わらず地味な女の子がミシェル。
となると、残った山賊崩れみたいなおっさんがゴンザブローか。
「ミシェルから話は聞かせてもらったが……もう一度、しっかりと話を聞かせてもらっても良いだろうか? 船に関しては、第三層の攻略に必要不可欠な要素だからな。慎重に事を進めたい」
「分かったぜー。とりあえず、今うちのマスターなクリエイターが作ってる船はこんな船だぜー。外輪船って呼ばれるタイプの船だにゃー」
言いながらケートが取り出したのは、船の絵が書かれている紙。
どうも、暇を見つけて、記憶から書き出していたらしい。
「一応、作業中にはなるけど、現物もスクショで取っといたぜー」
「ふむ……かなりのサイズだな」
「ええ、こんくらいありゃあ、このメンバーだけじゃなく、あと5パーティーくらいは余裕だと思いやすぜ」
「5パーティー……つまり、我々含めて30人以上ということか?」
「もちろん、それぞれが余裕を持って武器を振れるって状況で、ですぜ?」
ずずいっと身を乗り出してきたゴンザブローが、イラストやスクショを見て、そう判断した。
言ってることはマトモなんだけど……見た目と言動があまりにも山賊で、海の男には見えないんだけど……。
あとこの人、絶対に刀より斧が似合う。
「なるほど。どうだ、ゴンザブロー。この船のサイズや設備で、操舵はできるか?」
「やってみなけりゃ分からねぇところではありやすが……サイズは問題ねえな。親父に貰った帆船のがでけえしよ」
「なら問題は無さそうだな」
いや、待って。
父から貰った帆船って何……。
カリンが作ってる船より大きい船をリアルで持ってるの……?
「俺ァ、リアル漁師だぜ。今じゃ機械で動かす船がメインだけどよ、親父の代は帆船も使ってたらしくてな。機械に頼らねぇ男になれって、昔から帆船の操舵もやらされてたのよ」
「お、おう……めちゃくちゃだにゃ……」
「……それって良いの?」
「俺ァ、海の男だからよ! 難しいことはわからねぇぜ!」
それ、暗にダメって言ってない!?
いや、ほんとにこの人達で大丈夫なの……?
「とはいえ、俺も外輪船の操舵は初めてだからよ。ちっと練習はしねえと、人なんざ乗せられねえぜ?」
「ふむ。それはもっともだな。ケートさん、その辺はどうにかできそうか?」
「あー、それに関しては問題ないと思うぜー。リン……カリンが、練習用に同じ仕組みの小型船も並行して作ってるって言ってたし」
「なるほど。ならば、それで練習すれば良いということだな……」
それは知らなかったんだけど……まあ、そうなるのも仕方ないかな?
どうしても見つからなかった場合は、NPCか私達の誰かが小型船で練習するって流れになってたんだろうし。
その場合だと……ミトちゃんかな?
「ふむ、承知した。我々としては問題は無いが……そちらはどうなんだ?」
「ん? ああ、私らは操舵できる人が見つかれば問題ないにゃー。船ってのは動かしてこその船なんだぜ……!」
「そ、それはそうだが。第三層ボスなどは、我々と共に行く必要が出てくるのだが……」
「構わないぜー。それにリンのことだからにゃー。そのうち風魔法とか火魔法で動かせる小型ボートくらいは作りそうだし」
「あー、カリンさんなら作りそうかもね」
むしろ、すでに構想にはかかってそうな気がする。
たぶん最初に外輪船を作ってるのって、海を進む外輪船が見たかったとか、そういう個人的な感情を優先したからかも?
カリンって、仲間のためにイベントに参加しなかったりするし……感情がなさそうな顔してるのに、結構感情的なんだよね。
なんだかんだで結構怒るし。
「ならば、我々としては是非話に乗らせてもらいたい。船にリソースを割かなくてもよくなるのは、願ったり叶ったりだからな」
「おーけーにゃ。こっちも助かるぜー」
「うむ。よろしく頼む。では成立の証として、キャラバン同士の同盟を組もうと思うが……まだそちらは、キャラバンを組んでいないようだな?」
「まーねー。もうすぐ組めるとは思うんだけどにゃー」
「私の弟子みたいな子が、まだ二層なんだよね。だから、その子が三層に来たら組もうと思ってるよー」
ケートの補足と言わんばかりにそう口にした私だったが……グレン達はピシッと石になったように固まる。
およ?
なんか変なこと言ったっけ?
-----
名前:セツナ
所持金:102,040リブラ
武器:居合刀『紫煙』
防具:戦装束『無鎧』改
テイム:ブラックスコーピオン(幼体)『ハクヤ』
所持スキル:【見切りLv.4】【抜刀術Lv.15】【幻燈蝶Lv.6】【蹴撃Lv.11】【カウンターLv.10】【蝶舞一刀Lv.11】【秘刃Lv.2】【符術Lv.3】【八極拳Lv.5】
評価とブックマークをいただければ、モチベーションアップに繋がります!
ぜひぜひ、お気軽にお願いしまーす!





