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また、つまらぬものを斬ってしまった……で、よかったっけ? ~ 女の子達による『Freelife Frontier』 攻略記  作者: 一色 遥
第四章『ボタン』

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イーリアスの感謝祭

前回のあらすじ

・なんかセツナがちゃんと指導してる?

・と思ったら、ハクヤと遊んでた

「さて、シロの訓練の続きをしよっか?」


 そんな風に自主練へせいを出すシロに声をかければ、シロは振るっていた薙刀を軽く下へと払い、私の方へと駆け寄ってきた。

 まるで忠犬のようにピシッと直立したシロに笑いつつ、次の訓練を口にしようとした時……シロが「あっ」と小さな声を上げた。


「ん? どうしたの?」


「え、ええっと……次の訓練をしたいのはやまやまなのですが……」


「うん。なにか用事でもあった?」


「いえ、そうではなくて……そろそろ雨が降りそうですの」


 雨?

 突然の話に私が顔を空へと向けた直後、ぽたっと頬に水玉が落ちてきた。

 ……雨じゃん。


「あちゃー、雨はさすがに面倒だねー」


「はい。ですので、どこか場所を移しての訓練が良いかと」


「だねー。とりあえず街に戻ろうかー」


 とりあえず装備をただの布の服に戻しつつ、私達は街へとひた走る。

 カリンの作ってくれた装備って、カッコいいしかわいいんだけど……雨とか水場は動きにくいしねー。

 ……三層って全部海だし、海用装備をお願いしとくべきかもしれない。



「おかーえりー」


「あれ? ケート? なんで第二層(ここ)に?」


 雨に打たれながらイーリアスの街に戻ってくると、中央広場にケートが立っていた。

 それもまるで、私達が来るのが分かってたみたいに。

 ちなみに、その後ろでナインがシロに「おかえりっス」と手を挙げていた。


「二層に雨が降ったって掲示板で見たからにゃー。戻ってくるだろうなーって思って」


「……まあ、それはその通りなんだけど。というか、この程度のことも掲示板に書かれるの?」


「チッチッチ、甘いぜセツナ君。甘々過ぎて金平糖も裸足で逃げ出しちゃうぜ?」


「金平糖に足は生えてないでしょ。それで?」


 私のツッコミに「たはー」と、一本とられたぜ! みたいな顔したケートに、私は続きを急かす。

 そんな私に「周りを見てみれば分かると思うんだけどにゃー」と、ケートは苦笑がちに指差した。


「……屋台?」


「うむ! イーリアスは全面荒野の層だからにゃー。雨が降るのは珍しいんだぜ」


「まあ、そう言われればそうなのかもしれないけど」


「だから雨が降ると、天の恵みに感謝するお祭り、みたいなものが開かれるんだってさー。ちなみにこれは、イーリアスのNPCが教えてくれたぜ」


 ああ、だから屋台が開かれてるのか。

 空は暗いけど、屋台を開いている人達の顔はイキイキしていて、なんかちょっと不思議な感じ。

 リアルだと、お祭りの日に雨が降ってたら、みんなつらそうな顔してたりするしねー。


「さて、そんじゃ今日こそは払ってもらうぜ! いつまでも負けるケートちゃんじゃないのじゃ!」


「ほう、良い度胸だ。リアル含めて今回で二桁連敗にならなければいいね」


「ふっふっふ、私はもう負けないぜ……なんてったって、今回は助っ人を用意してきたからにゃ! ナインの旦那、お願いしますっス!」


「……え、自分っスか!?」


 今まで完全に蚊帳の外……というか、分かれて話をしていたところで、いきなりケートがナインの肩を掴んで私の前に押し出す。

 というか、それで勝ってケートは嬉しいのかな……?


 しかし、ふむ。

 そう来るなら、私もそうするかな。


「シロ、おいで」


「え、あ、はい?」


「こっちはシロが相手だ! これで勝負は五分五分だよ」


「くっ、卑怯な!」


 どういう意味で卑怯なのか全く分からないんだけど。

 ちなみに、この勝負というのは、ケートが言い出したことで……いわゆる、じゃんけんで負けた側が、その日のカフェ代を支払うというゲームだったりする。

 もちろん払われ続けるのも悪いので、リアルではカフェに行った後の買い物や映画なんかの代金を私が出してたり。

 ケートもそれを分かってるから、楽しそうに吹っ掛けてくるしね。


 なお、ゲーム内では特にお返しをしていない。

 むしろお金を使う機会がエルマン以外にないからねー。


「え、えっと?」


「シロが相手……っスか?」


「うむ。思う存分けちょんけちょんにするのだ! 私の財布は君にかかっている!」


「わ、分かったっス! シロもそれで良いっスね?」


「はい。お相手致します」


 お互いの目と目の間に火花が散る。

 そして、ぐっと拳を握りしめ……掛け声と共に意思を見せつけた。


「じゃーんけーん!」


「「ぽんっ!」」


 シロはパー、そして、ナインはグー。

 そう、結果は……シロの勝ちだった。


「っしゃ! シロ、ナイス」


「はい、勝てました!」


「良い子だねー。そんなシロに、私がなにか買ってあげよう」


 満面の笑みではしゃぐシロの頭を撫でつつ、私は軽くご褒美の話をする。

 いやー、これで十連勝ですね。


「って、そのお金は私が出すんでしょ……悔しいけども、あの笑顔には勝てないにゃー……」


「ケートさん、申し訳ないっス」


「いいっていいって。元々ナイン君とシロちゃんのは私が出そうと思ってたしにゃ」


「そうなんスか?」


「うむ。余裕なくらい金はあるからにゃ!」


 そう言ってケートは胸を張る。

 ま、ケートって前から一人で狩りに行ったりして、なんだかんだでお金稼いでるからねー。


「ってことだから、じゃんじゃん食べたり飲んだり買ったりしようね」


「え、あのセツナ? ちょっとは手加減していただければ嬉しいんですが……?」


「とりあえず、あそこの露店の商品、全部買っちゃおうか?」


「それはやめて!?」


-----


 名前:セツナ

 所持金:105,040リブラ


 武器:居合刀『紫煙』

 防具:戦装束『無鎧』改


 テイム:ブラックスコーピオン(幼体)『ハクヤ』


 所持スキル:【見切りLv.4】【抜刀術Lv.15】【幻燈蝶Lv.6】【蹴撃Lv.11】【カウンターLv.10】【蝶舞一刀Lv.11】【秘刃Lv.2】【符術Lv.3】【八極拳Lv.5】

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