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回り始めた運命の歯車は羞恥と共に。2

女神様と対峙する利剣。

思考が全て漏れているとも知らず

厨二全開フルスロットルなのでした。

―――では次に貴方がどうなるか、ですが―――


羞恥まみれの俺に、何事もなかったように話を続ける女神様。


実際には何事もなかったのだが。


俺の心のダメージ以外は。


変な性癖の持ち主だったら、ご褒美なんだろうか。


―――貴方には今先ほどいた世界で生きてもらう事になるかと思います。―――


(え、あ、はい)


いかん、変な事を考えている間に話が進んでいる。


こんな思考も、女神様に筒抜けなんだろうが…気にもしてない。


マジでメンタル強ぇ……おっと。


(今先ほどいた世界…。俺が最後に倒れた世界の事ですか?)


―――そうです。―――


(あの時俺の体は全く動かなくなって、地面に倒れたんだけど


本当に死んでないんですか?)


―――あの時私が貴方の魂をこの広場にお呼びしたので


体が動かなくなったのです。


このお話が終わり次第あの肉体に魂をお戻しします。―――


(そうですか。えっと、じゃあ現世では身体だけが


横たわって放置されているって事ですよね?)


―――はい。―――


それってやばくないか?


長い時間心肺停止状態のままだと、蘇生しても


脳とか身体機能に重大な障害が残るんだけど。


―――こちらの時間と現世の時間の流れは違います。


こちらに1日居たとしても、


あちらの時間では刹那ですよ。―――


刹那。


確か0コンマ0何秒の単位だっけか。


まぁ…それなら大丈夫か。


起きたら頭が超痛いだろうけどな。


意識を失う前の自分の状態を思い出し、少し憂鬱になる。


―――今回の件は偶然に偶然が重なった事故だった為、こうして説明に来ています。―――


(事故?事故って、俺は日本のボロい家にいただけなんだけど


もしかしてあのジャンプで家が倒壊した?もしくは床が抜けたんですか?)


さっきのファーストコンタクトに関する件も恥だが、


死因がそれならさらに恥ずかしい。


なんちゃって寸劇が原因で死ぬとか。


あー、声優(の卵)としては本望……なのか?


本望じゃねえわ。


未練ありまくりだわ。


―――いえ、貴方は世界の狭間に飛び込んでしまったのです。―――


(世界のハザマ……ですか)


何ですかそのボクシングとかで黄金の左ストレートとか放ってそうな名前。


もしくはバンドグループですか。


―――貴方の考えはよく分かりませんが―――


あ、やっぱり読まれるんだ。


音声じゃなく思念伝達方式ってこの辺が煩わしいな。


―――「世界」とは貴方が元いた世界だけではないのです。


貴方がいた世界の上下左右にも類似した、または全く別の世界が存在します。―――


(…並行世界。パラレルワールドってやつですか)


―――その認識で間違いありません。


パラレルワールド。


詳しくはないけど、並行世界、並行時空とも言うが。


エルフやドワーフ、魔族なんかがいる「異世界」とは違って


俺がいた世界と同じような次元の世界の事だったけっかな。


つまり……。


例えばだが、俺が居た世界で過去に戻る方法が確立されたとする。


分かりやすいのがタイムマシンだな。


そのタイムマシンを使って西暦1600年の関ヶ原の合戦で


歴史では勝っていた徳川家康率いる東軍を負けさせたとしよう。


その瞬間、その後に起こる出来事や運命も全く変わってしまう訳で。


そうなると東軍が負けた時点で歴史が変わり、その後に生まれて来る人間や技術、歴史


そのものが消失してしまうのか?って事になる。


そこでその瞬間並行世界「東軍が負けていたら」という分岐した世界が誕生となり、


「西軍が負けていた世界」の歴史や人間はそっくりそのまま消失しないという話だ。


まぁ結局は過去に戻る方法、とか並行世界の存在って言うのも空想の話で


今現在証明されている訳ではないからな。


(女神様の話だと、パラレルワールドは存在する、と)


―――はい。―――


これ、生きて元の世界に帰れたら世界を揺るがす大発見だよな。


証明のしようがないけど。


(というか、さっきから思ったんですが「刹那」とか「パラレルワールド」とか


女神様、人間のそういった知識もあるんですね…)


俺はふと、当たり前とも言える疑問をぶつけた。


その質問に女神様は軽く首を横に振る。


―――いえ、ヒト族の言語や単語は全く分かりませんし興味はありません。―――


(え、でも…)


―――思念による伝達方式ですので。


伝えたい「イメージ」や「ニュアンス」は常に


相手に最善の選択で伝わるようになっています。


今貴方が見ている私の姿もそうです。


貴方の、女神様という存在はこうだろうという思念を読み取り、


その姿が一番対話がしやすいのだと判断して象られているだけなので。―――


わお。すげえ。


自動翻訳機能に姿形を自由に造形出来るのかよ。


ホント神様、何でもアリだな…。


(っと、話が脱線しまくってすみません。その…世界の狭間って言うのは何ですか?)


―――先ほど世界は一つではない、とお話させて頂きましたが、各世界は絶えず動いています。


基本的には一定の動きによってそれぞれの世界が干渉し合う事はないのですが


ごく稀に天災や災害、戦争……様々な事象によって軸がぶれる事があります。


軸がぶれた世界が隣接するの世界に一瞬、ほんの一瞬ですが干渉する事で


世界と世界を繋ぐ隙間が出来てしまうのです。―――


(なるほど、それが世界の狭間って訳ですか)


多分だけど、世界を回転している独楽に例えると、独楽と独楽がぶつかった時に


その衝撃で世界の狭間が生じるって感じなんだろうか。


―――はい。その例えで間違いはありません。今回発生した狭間が


偶然貴方のいた日時、座標、高度だったのですが、その時に貴方が


勢いよく飛び込んでしまった事で並行世界へと来てしまったのです。


その異常事態を感知し、貴方の居場所と生存状態を探知してこちらに


お呼びするのに少し時間がかかってしまいました。―――


(あ、はい…)


……原因は俺の愛刀不老輪愚歪波フローリングワイパーチャンバラでした。


ホント何から何までやっちまってるなぁ俺。


波を歪ませるって、本当に次元を歪曲させちまってるよ!!


―――狭間が出来た原因は貴方ではないので、気に病むことはありませんよ。―――


(それは分かってるんで、大丈夫です…)


フローリングワイパーで狭間、開けちゃったぜ!とか思ってたら末期の厨二だよ!!


―――そうですか。―――


(ええと……ちなみにその狭間はまだ、開いていたりするんですかね?)


微かな希望を信じ、おずおずと女神様に尋ねる。


―――いえ、世界同士の干渉は基本的にその衝突時のみで、


その後はゆっくりと元の軸に戻っていきます。―――


(……そうですよね、多分そうだろうとは思っていました)


となると…。


俺は次の可能性を俺は尋ねてみる事にした。

長くなってしまいすみません。

多分無双とかが好きな方からしたら超絶退屈回だと思っています。

(キリッ)

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