10話無職で食っていくのはつらい
舞子視点再び(笑)
町らしきものが見えてきた。
凛太郎は・・・熟睡中。
「凛太郎〜。もう着くよ〜。」
応答なし・・・。
そのときドラゴンが急降下した。
慣性の法則にのっとり髪が立ち上がる。
「うおお!?」
そりゃ寝起きで地面が迫ってくればびっくりするわな・・・。
地面が近くなると急に空中で一時停止し、ゆっくりと着陸した。
降りたところにはドラゴンとラヴェルさんが立ってた。
「おかしな声を上げてないで早く下りろ。」
ラヴェルさんがあたしたちに背を向けて歩き出した。
少し街道をあるくと村より何倍もおっきな門がみえてきた。
「ひゃ〜。おっきいねぇ…。」
あたしは門を見上げながら門をくぐった。
すると、向こうから来た人にぶつかってしまった。
「あっ、ごめんなさい。」
頭を上げると前に立っていた人の姿が見えた。
「いえ…。」
男の子だった。7、8才ぐらいかな…。
そのまま男の子は歩いて行った。
・・・でも子供にしては丁寧な言葉使いだな・・・。
・・・って凛太郎たち行ってるし!
「待って〜。」
そういうと二人は立ち止まった。
「ここではぐれたら帰れないと思えよ。」
ラヴェルさんあんた怖いよ・・・。
「ところでどこにいくですか。」
凛太郎。ナイス質問!
「仕事探しだ。」
「へ?」
「お前たち。これからどうするか何も考えてないだろ?」
何も考えてない、という言葉にムッとしたがスルーしておいた。
「村ももう若い働き盛りももう少ない。そこに客が四人。どういうことかわかるか。」
「若い子がきて楽しいな♪?」
「つまりただで養うのは難しい。よって働けということか・・・。」
「そうだ。」
あたしの答えはスルー?
「働かざる者食うべからず・・・。」
凛太郎が呟いた。
「簡単にいえばそういうことだ。」
「で、具体的にどこに行くんですかぁ。」
「うむ。ギルドだ。」
ギルドっていえば職の受付をしてるところのことよね・・・。
「ま、実際に入ればわかる。百聞は一見にしかずだ」
このせかいにもことわざってあるの?
中にはいるとバーのような木造の部屋が広がった。
男A「ナッツと酒をくれ。」
男B「依頼金はいくらになる?」
男c「仕事はしっかりするさ。」
いろいろな会話の断片が聞こえてきた。
ワイワイガヤガヤという擬音がぴったりのにぎやかさだった。
「オヤジ。仕事あるか?」
「おぉラヴェル。よく来たな。そっちは?」
バーでグラスを吹いていたダンディな50前後の男性がこちらを見た。
「村に居候してる連中だ。」
「どうも。」
「ふむ。で、仕事だったかな、そうだな・・。」
使い古して黄ばんだボロボロの紙をめくっていたオヤジさんの手が止まった。
「これなんかどうだ?屋敷の掃除。」
掃除ならできそうかな?
「どこのだ?おやじ。」
「ティーラ教会だ。」
この世界にも宗教があるんだ〜。
「おまえらはいいか?」
「いいですよ〜。」
「やります。」
了承の意を伝えると紙にサインを書かされた。
このときに気がついたのだけれどこの世界の文字は形は全然わからないのになぜか意味がわかってしまうという不思議な文字だった。
「舞子・・・。これ・・。」
「不思議だねぇ・・。」
「教会は町の中心だからな。」
「わかってる。」
ラヴェルさんがそういうと私たちは後についていった。
最近忙しくてなかなか書けませんでした。
すみません