9話町に行こう
ん?
朝?
・・・そうだ。昨日ここにきてそのまま寝たんだった。
目が開かないまま体を起こした。
洗面所にいってかおを洗い、テレビを・・・あ、無いんだった・・・。
しかたないのでもう一眠りするか・・・。
寝室に戻るとさっきは気づかなかったが、みんな寝ている。
今何時ぐらいなんだろう?
時計がないって不便だな・・・。
ベットに入ろうとすると千鶴ちゃんがそこにいた。
あ、間違えた。
って。あれ?みんな一緒に寝てんの?
ふたたびベットに目をやるとそこには天使のような千鶴ちゃんが寝ている。
かわいい・・・
そのとき
「凛太郎ォ!」
びびった・・・。舞子が寝言を言っただけだった。
あー、だめだ。だめだ。さっさと二度寝を・・・。
「り、凛太郎クン・・?」
舞子のバカでかい寝言は千鶴ちゃんを起こしてしまった。
枕元に立っている俺は確実に変な奴って思われた・・・。
死にてぇ・・・。
そのあと二度寝などできるわけが無くきまずい空気の中残りの二人を待った。
二人が起き出すのにそこまで時間はかからなかった。
神様ありがとう・・・
そのあと四人で村長の家にいって朝食をとった。
朝食の時もお互い目があうとそらしてしまった。
五つ目のパンに手をのばしたときドアが開いた。
ラヴェルさんだった。
「凛太郎、修平、千鶴、舞子。これから町に行くが、ついてくるか?」
町?この世界にもあるのか?
「あ、でも今日はリリィさん達と薬草を摘みに・・・。」
「あ、べつにいいのよ、二人いれば十分だから。」
「俺は残る!」
もちろん修平だ。
「あたし行ってみた〜い。」
これは舞子。
これで千鶴ちゃんと一緒になることはない。
ほっとして胸をなで下ろすと
「ありゃ?どうした?いつもならここは残念がるところだぞ?」
修平がにやにやしながら行ってきた。
「うるさい・・・。」
「私は残ってリリィさんのお手伝いをします。」
千鶴ちゃんはそういえばひとごみが苦手なんだっけ・・・。
修平がにやにやしながら行ってきた。
「うるさい・・・。」
「私は残ってリリィさんのお手伝いをします。」
千鶴ちゃんはそういえばひとごみが苦手なんだっけ・・・。
と、いうわけで。舞子とおれは町に、千鶴ちゃんと修平は薬草摘みに行くことになった。
ラヴェルさんと村長の家をでるときも千鶴ちゃんは目をあわさなかった。
・・・嫌われたかな・・・。
そう思うとなんだか悲しくなってきた。
ラヴェルさんに連れられて門のところまできたとき
「あ、歩いていくの?」
まじかよ・・・、とでもいいたげな舞子がため息をついた。
「まさか、町まで歩いていったらついた頃には真っ暗になる。こいつに運んでもらう。」
ラヴェルさんの指さした方向にはこのまえのドラゴン!・・・よりかなりちいさな竜が二頭いた。
この前のは十数メートルあったのに対しこの竜は1メートルぐらいしかない。
「あ!このまえの!」
「そういえば女の子達はこいつらに助けてもらったんだったな。」
「じゃああのときの相棒っていうのは・・・。」
「あぁ。こいつらのことだ。」
竜はしつけられていて吠えたりすることはなかった。
「よし、おまえ達はそっちのドラゴンに乗れ。」
ちなみにドラゴンと竜の違いがこの世界にはあるらしくドラゴンは野生によく見られる動物をさし、竜は神聖なドラゴンのことを言うらしい。
というわけで竜改めドラゴンの背中に乗ってみた。
緑色の鱗のところはつるつるしていた。
ラヴェルさんも片方のドラゴンに乗った。
「いくぞ。」
ラヴェルさんの声を合図にドラゴンが翼を広げた。
しばらく風の音がしたかと思うとドラゴンとともに空を飛んでいた。
「すご・・・。」
後ろで舞子がつぶやいた。ラヴェルさんは先を飛んでいた。
そういえば元の世界はどうなってんだろ。
行方不明とか?
ていうか、どうしてこんな世界にきたんだろう。
わからない。
わからないことばかりだ。
早く帰らなきゃな・・・。
そう思っていると千鶴ちゃんが浮かんだ。
朝のこと、怒ってるのかな・・・。
はっきり言って悩むようなことではないのかもしれないけど、目をそらされると傷つく。
帰ってきたら謝ろう・・・。
ところで町になにをしに行くのだろう?
ここからでは声が届かないのでついたら聞いてみよう。
下を見るとめまいがした。
・・・見るんじゃなかった・・・。
風の音を聞きながら夢の世界へ入っていった。
町に行こう、といったんですけどいくのは次回になりそうです。最近評価をくれる人が出始めました。とてもうれしいです(二人ですが笑)どしどしコメントしてください。