No1 黒の館
No1 黒の館
ある日、貴方に一通の手紙が届いた。
拝啓、草薙聖夜様。貴方様は4月4日に開催されるパーティーにご招待されました。
開催場所に関しては、当日関係者が迎えに行きますので、ご心配ありません。
最後になりましたが、パーティーにはこの招待状をご持参下さい。
万が一、欠席された場合、・・・館の・・・・・・が・・・。
その招待状は最後の部分だけが、所々掠れていた。
だが、その日を境に普通の日常が普通ではなくなってしまった。
ーパーティー当日ー
4月4日 午後4時。家のベルが鳴った。
俺はパーティーへ向かうため、正装をし、外へ出た。
ドスッ。
その瞬間、後頭部を何かで殴られ、そこから意識が朦朧とし始め、その後の記憶がプツンと切れた。
ー4月4日 4時44分ー
「いっ、ここは?」
気づくと、そこは何処かの館の前だった。
周りには、俺を含め三人の人間が居た。
一人は髪が長く、明らか見ると清楚系女子だった。もう一人は前髪が目にかかっていて、見た感じ地味な女だった。
状況を上手く整理するとこが出来ず、二人に話を聞こうとした時だった。
スピーカーから、男の声が聞こえた。
「お集まり諸君。ようこそ『黒の館』へ。ここではパーティー、ではなく『デスゲーム』が行われる。ルールは簡単だ。この館にあるいくつかの謎を解き、出口まで辿り着けば終了だ。勿論、邪魔な奴らを殺して一人でクリアするでも構わない。どうだ、簡単だろ。ちなみにここで死ねば、生き返る事は出来ない。くれぐれも気をつけてくれ。そしてクリア出来れば、一つ好きな願いを叶える事が出来る。」
「それじゃあ、楽しい、楽しいゲームを始めよう」