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魔族側に味方したっていいじゃない  作者: ベルベル
第2章 新人発掘戦
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第13話 同族と決意

嬉しいことが2つありました!

1つは待ちに待ったとある通知が家に届きました!

もう1つはこの小説初めて評価していただきました。しかも評価5をいただきました‼︎

割と本気で涙が出そうです。本当にありがとうございます。

「リリが魔族だなんて、冗談はやめてくださいよ。リリは魔族じゃなくって俺の…妻です。」


ごまかすにしてももっと良いごまかしができただろうが、俺のバカ!しかし、このおばさんは何者だ。どうしてバレた?俺をここに連れてきたのもリリをひとりにするためか?だとしたらリリが危ない。


「80点、まあ合格ってとこだね。安心しな、別にわたしゃあの娘をどうこうなんてしないさ。この部屋の鍵はかけてある。隠し事はなしでいこうか、おにいちゃん?」


勝てない。武芸ではともかく、俺ではこのおばさんに勝てない。きっと俺の迫真(?)の演技も笑顔の裏で笑われていることだろう。


「…どうしてリリが魔族って知っている?いや、問題はそこじゃないな。どうしてあなたはリリを庇おうとする?魔族は人族の敵なんだろ?匿っているのが見つかればこの宿もあなたもただでは済まないはずだ。なのにどうして。」


出来もしない服芸はやめだ。相手が害を与えるつもりはないと公言している以上素直に答えるしかない。


そんな俺の内心とは裏腹におばさんは高笑いをした。


「あっはっは。まさかその質問がブーメランになっている事に気付かないほどお前さんもバカじゃないだろう?あたしゃ小さな頃に魔族に命救われてんだ。そりゃ一般的に叫ばれるように人に害なす魔族もいるだろうさ。だけどね、そんなことがあったから少なくとも全ての魔族が悪、とは思わなくなったのさ。百聞は一見に敵わないってことさ。

だからあたしは魔族がいてもそいつが悪と自分が見なすまでは何もしない。それにあんな可愛い娘を見放せるかってんだ。今日の朝まであの娘はいっつも怯えた、そして魔族が出たという話が流れてきた。あの娘のことなんじゃないかと心配してればあーんな笑顔で帰ってきたじゃないか。お前さんを連れて、これで気づけないような頭じゃ宿屋なんてやってられないよ。

まあいい年したおばさんのおせっかいってことで許しとくれ。

さて2つ質問と言ったがついでに1つ質問させとくれ、あんたはあたし以上に魔族と関わろうとしている。あたしやお前さんみたいな考えは少数派だ。あの娘を守る覚悟はあるかい?」


この世界に来てからずっと胸に抱えていたことがある。俺の思想はこの世界でも浮いていることに違いない、昔のように思想の押し売りになってしまうんじゃないか。というものである。口ではなんとも言えた。でも受け入れられなかったら、そんな不安が拭えなかった。


なのにどうだ?いるじゃねえか、俺の同族が。ほらみろ間違ってなかった。やってくれたぜこのおばさん。俺の迷いにだって気づいてたからこうやって応援してくれてんだろ。なら俺も煮え切らないのはやめだ。自分の思いに素直になってやる!他人の眼とか知るか。


「あたりまえだ!一目惚れは信じない主義だったが、俺はリリが好きになった。あいつが俺を頼ってくれるなら死ぬ気でそれに応えてやるさ。そこに魔族もクソもねえ。」


これが自身すら分かってなかった本心だ。邪魔をする奴は容赦しない。


「あっはっは、よく言った。これであたしも安心ってもんさ。だがそうなると近いうちに宿から家に移った方がいい。どうしても宿だと何かと他人との距離が近くなる、家ならプライベートはバッチリ守れんだ。だからまずはあんたが家を持ちな。それを第一の目標にするこった。」


宿屋の主人とは思えない言動である。それだけリリを思ってくれているのだろう。俺もそうしたいのは山々だが…


「それは望むところなんだが…いま俺は金もなければ仕事もない。いい働き口を知らないか?」


何よりまずは職を手に入れるところからだろう。しかしどうやらおばさんはこの返事を予測していたようだ。眼の奥が光ったぞいま。いつの間にか手にチラシを持っている。


「そうくると思ったから、こんなものを用意してある。お前さんは若いんだ、それにあたしは目利きに自信がある。あんたは何かに裏打ちされた強さがある。だからこれだ。」


そしてチラシを渡してきた。内容はというと…


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーー冒険者ギルド主催・新人発掘戦ーーー


・毎年行っております新人発掘戦、今年も開催致します。参戦資格及び日時、景品その他諸々は下記にされております。


・まずはじめに、この新人発掘戦は優秀な冒険者の発掘を目的としております。ですので新人のみでのトーナメント戦を行い、冒険者に必要不可欠な武力を比べてもらいます。


ーー参加資格ーー

・年齢13歳以上25歳未満

・冒険者歴なし、又は2年未満

・過去に新人発掘戦に参加経験のない方

・現在無職又は冒険者で、今後冒険者活動を

行える方


ーー開催日時、会場ーー

・冬の終月第3の水の日

・冒険者ギルド所有、闘技場にて

・武器及び防具は持ち込み可能です。又、会場にて貸し出しも行います。


ーー報酬及び特典ーー

・本新人発掘戦の優勝者には賞金と特典が、優勝から4位までには、賞金が授与されます。内容は順に

・優勝:賞金金貨10枚、特典?

・二位:賞金金貨3枚

・同率四位:賞金金貨1枚

・今年から優勝者に特典が付与される場合(・・)があります。特典の内容は当日発表となります。


ーーその他、注意事項ーー

・一対一の対人戦でトーナメントを行います

・試合間にてギルド所属ヒーラーが傷の治癒を行います。

・試合にポーション等の持ち込みは不可とします。ただし、魔法の触媒は可とします。


・命の保証はありません、覚悟を持って参加してください。

・多くの参加者をお待ちしております。

-------冒険者ギルドーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「男なら優勝して華々しくデビューを飾りな!」


前書きを書いてる時に思いました。この小説【魔族側に味方をしたっていいじゃない】

は略すとしたらどう略したらいいのでしょう?

ポンコツ作者には思いつきませんでした。その辺りがポンコツの所以ですね。


誤字脱字ダメ出し報告大歓迎です。片っ端から直していきます!


2月17日追記、ご指摘を受け本文を一部訂正しました。

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