第12話 (第2章第1話) 交易都市アリッサム
第2章に突入しました!まだまだ頑張っていきますよ〜‼︎
いつの間にかPVが2000を超えました。なんとも感激の極みです。小説家になろう様々ですね。
この街の名はアリッサム。この街はこの王国ラミアドラの中でも1、2を争う大都市である
特にアリッサムは交易都市とされ、この街で揃えられないものは少なくともラミアドラでは手に入らない、とまで言われる。
街から見て南側には海が、北には山が、東には平原があり、西に先ほどまでいた森が位置している。そんな立地であるから海産物から畜産物、山の幸に木材、とどめに船を利用した貿易までをカバーしている。こんなことからもこの街の発展具合が分かるというものだ。
その上、平原を挟んで隣接している隣国のフェンナルとは非常に仲がよく、戦争云々がないこともここまで発展できた要素だ。
さて、アリッサムとは花の名前である。カーペット状に花をつけ色とりどりで綺麗な花である。街に入った時に感じた甘い匂いはこのアリッサムの香りのようだ。
リリ曰くこの国の街は花の名前がつけられ、それぞれの街はその街が冠している花を大事にしているらしい。
街に規則正しく作られた道の両サイドにある花壇の中で花が多く咲いているが、それがアリッサムのようだ。整然と並んだ道を美しく色鮮やかに彩っている。花は人の気持ちを穏やかにさせると言うが、その通りだ。すれ違う人、行き交う人それぞれ明るい顔をしている。
冒険者と思われるゴツい顔のゴリマッチョすらそうなのだ。きっとこの街は危険な生活を送る冒険者にとっても、ホームなのだ。
悲しいことだがそんな街が魔族という脅威に侵されないよう死守をしようとする理由もよく分かる。それでもやるせない気持ちが湧いてきた。魔族は本当に人族と共生できないのだろうか?そのことが胸につっかかる…だがそんなことを思う人は少数派どころか、存在してるかどうかのレベルだろう。
いつかはこの笑顔の中にリリや魔族が含まれるといいな。俺1人でできることはたかがしれてるだろーけど、それでも敵には回らない。どうせ一回死んでんだ、若干の無茶はしてもいいだろう。
ひとりコソコソと決心した俺はリリが止まったのに気がついた。そばには宿屋と思われる年季の入った建物が建っている。
「ついたよ!ここがボクとユウキが暮らす、宿屋だよ。」
なんか変なルビが付いてる気がするが、この宿屋は【とぐろの宿】と言うようだ。看板に書いてある。字はちゃんと読めるな、安心した。
リリについて宿に入ると宿の店主と思われる深いシワが顔に刻まれた優しい雰囲気の女性が出てきた。と思ったらいきなりリリを抱きしめた。
「よかった。巻き込まれてなかったんだね、冒険者が襲われたって聞いてお前さんが帰ってこないから私勝手に巻き込まれたと思っちゃったよ。お前さん確か冒険者だっただろ?」
「え、いや、ボクは別に何もなかったし、その、ご、ごめんなさい。」
まーたリリがキョドり始めた。なんだ、この様子からすると今までリリは宿でも会話はしてこなかったと言ってたけどどうやら一方的だったみたいだ。だって店主さんは本気で心配してたみたいだから。もしかすると、魔族と人族の溝は感じるほど深くはないのかも知れない。
「いいんだよ謝んなくたって、帰ってくればそれでいいんだから。しっかしなんか雰囲気が変わったみたいだよ。とっても明るくなった。そっちのオトコのおかげかい?」
心配してたと思ったらおばさん(店主さん)がこっちに目を向けた、あの目はアレだ、おせっかいおばさんの目だ。ニヤニヤしてるよ。
「あ、うん。ボクの旦那さんだよ。今日から一緒に暮らしたいんだけど、料金を追加するだけで大丈夫かな?部屋も今のままでいいから。」
…マジかよ、そんな説明されたらややこしくなるって。まぁ、イヤではないが。
「あらあらそうかい。まさかホントにそうだなんて私の勘もまだまだ冴えてるよ、うふふ。泊まる人が増えるのはこちらとしても歓迎だ。ただ、この宿のルール上部屋は変えないといけない。2人部屋だからツインとダブルどっちにする?」
「ダブルで!」
速攻でだった。言ったのはリリだ、俺ではない。と言うかさっきから俺は突っ立ってるだけで静観を決め込んでる。
「あっはっは、そうかいそうかい。ならダブルの部屋にしとくよ。このまますぐに荷物を移ってもらっていいかい?部屋は二階の突き当たりだ。…その間に、イケメンなお兄ちゃんはちょっと話があるから残ってもらうよ。」
…おれ?宿に入る際の注意事項でもあるのか?そういうことなら仕方ない。
「分かった。悪いけどリリは先に行っててもらえるか?すぐに終わるだろうから。」
「うん。ボクは先に行くね。荷物移して時間があったらご飯作り始めてるからね。何か食べたいものはあ『たまご!』る?…卵だね?分かった。」
ルンルンで階段を上っていった。俺はそれを見送っておばさんについていった。裏の事務室に行くようだ。
おばさんに招かれて事務室に入った。俺が中に入ってからおばさんもなかに入る。事務室の作りはいたってシンプルで、効率優先って感じだった。お茶を出してもらい、話が始まる。
「すまないねわざわざついてきてもらって、私からお前さんはの話は2つだ、まず1つ、この宿は築何十年もしてるから、場所によっては壁が薄いかも知れない。新しい部屋は隣が空いてる部屋だから特に心配ないとは思うが……あんまり激しいと声が漏れるかもしれないから気をつけるんだよ。」
お茶を吹き出しそうになった。顔が真っ赤になっていることだろう。これだからおせっかいおばさんの言動は心臓に悪い。おばさんの話が続く。
「まぁこれは言わなくても良いとは思うけど、お前さんもあの娘も若いからね、あんな美人を前にしちゃ我慢しろってのも酷だろう。ただの注意だとでも思っとくれ。
で2つ目だ、お前さんあの娘の正体が魔族ってわかってるね?」
息が詰まった。このおばさん…何者だ?
アリッサムとは本文にもあるように花の名前です。気になった方は是非検索してみてください。ラミアドラの街名は全てが花の名前、作者は花にうといのでないですが、もしかしたら知っている花名が出てくるかもしれませんね。
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