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第14話

第十四話


戦場から戦場へ

休息も無く平和を求めるわけでもなく恨みで動くわけでもなく

ただただ、強さのみを求めて今日も男は戦場を駆ける。

振りかざす槍で何百の命をかりとりながら・・・戦場へ。

その行為はやがて強者に出会う。

そして、紅月は出会った。

とてつもなく大きな力をもつ、雷将・レーネに。

世界で唯一、雷の精霊をもつゼノビア国所属の女性で長くからゼノビア王家に仕える名家の一人娘だった。

その比類なき強さは現国王であるR2をも凌ぐと周りに言わしめた程である。

すべてを兼ね揃えているその人物と出会ったのはやはり戦場だった。

ゼノビア軍に雇われた傭兵として参加した戦場でレーネの戦いを見た紅月は目を奪われる。

そして、彼は笑った。

超えるべきハードルを見つけたとき彼は子供のように無邪気に笑った。

自軍からの攻撃。

否、強者を求めた男からの挑戦にレーネも笑った。

対峙した瞬間に男が越えてきた死線の数、殺してきた人間の数が同輩にも先達にも並ぶものがいないことを悟った。

“殺せ、殺せ!!”

内側からの殺意が自分を塗りつぶしていくのがわかる。

そして、飛び掛ると同時に意識は途切れた。



「気がついたか?」

知らない声が聞こえる。

瞳を開けば白い天井が。

「ここは?」

「私の家だ。しかし、君の行動には驚いたよ。」

「何?」

自分が寝ているベットの隣に座っている女性に目を向ける。

「私に飛び掛ってきたんだぞ。」

笑いながら話すことではないはずなのに彼女は笑っている。

そんなレーネを紅月は可憐に思った。

しばしの沈黙の後、紅月は我に変える。

「お、お前があの時の?」

姿が華奢に見えたが女だとは思ってなかった紅月は困惑する。

「そうだが・・・。私を男だとおもったのか?」

返答に困る紅月に再び、彼女は笑いだす。

「なにも知らないで私に飛び掛ったのか。本当におもしろいやつだな。」

しばし笑い続けた後、レーネは紅月に近づいた。

「私についてこい。君となら楽しそうだ。」

さらなる高みへの一歩。

「お前を殺そうとしたヤツなのにか?」

「だからこそさ。なんならいつでもかかってくればいい・・・どうだ?」

もはや答えるまでもなかった。


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