第十五夜
おそばんわ~。
本日卒論発表が終わり、いろんな疲労にまみれながらも、新しい希望を見出さんとしている小月です。
さて、突然ですが、皆さんは夢ってありますか?
なんだか、同じような話を前にも書いたことがあるような気がしますが、きっと気のせい。うん。
第八夜でも書きましたが、私はたくさん夢があり、そしてことごとく夢敗れて、いえ、大した努力もせず諦めてきました。
読んでない方は第八夜「http://syosetu.com/usernoveldatamanage/top/ncode/731031/noveldataid/5567368/」をご参照ください。
今夜は、そんな私の……いえ、私の周りの人の夢のお話です。
ここで、最初の問いをもう一度。
―― 皆さんは、夢ってありますか?
なんでそんな事を聞くかって?
まぁまぁ落ち着いてください、ゆっくりお話しますから……
端的に言うと、私は、夢を持って、それを追いかけている人が大好きです。
それがどんなに小さくても、到底実現不可能なことだとしても。
努力している姿は、とても素敵だと思うのです。
特に、その人が笑顔で、好きで、その物事に取り組んでいる姿は、胸打たれるものがあります。
ですが、そんな人たちの多くは、進学や、就職、その他いろいろな理由で、それをやめてしまうことがあります。
私はそんな人たちに、一言だけ言いたいのです。
「できない時があってもいい、時間が短くなってもいい。だけど、自分が好きだったことを辞めてしまったり、嫌いにならないで欲しい」
もちろん、様々な理由があって、辞めざるを得ない状況になったり、なにかのきっかけで、大嫌いになってしまうことがあるかもしれません。
これは、私の願いであり、私のエゴです。不特定多数に対する、曖昧なエゴ。迷惑以外の何者でもない。
でも、これだけはわかってほしいのです、あなたが好きだったものは、少なからず、今のあなたの何かを作っています。それは友人だったり、スキルだったり、はたまた仕事だったり。
ほんの小さなことかもしれません。よーく目を凝らして見なければわからないことかもしれない。でも、それはあなたの一部なのです。
私はこの大学生活で、創作だけではなく、様々な分野の才能を持つ友人たちに出会うことができました。
ですが、そんな友人たちも卒業を迎え、その多くは、趣味とは違う、職種へと進んでいきます。
それが、普通なのでしょう。そんなことは分かっています。
好きなことを仕事にできた私は、変わり者か、ただ運が良かっただけなのでしょう。
そんな友人たちを見ると、私は何故だか無性に寂しくなってしまうのです。
なんだか私だけが子供のままで、みんなは大人になっていってしまうような気がしてならないのです。
だから、これは私のエゴです。わがままなのです。
どうか好きだったことをやめないでください。思い出として心の奥にしまわないでください。
いつまでもいつまでも好きなことでありつづけてください。
大人になっていくみんなへ、子供のままの私からの自分勝手なメッセージです。
おそらく、友人たちの多くにこの言葉は届かないでしょう。
それもまたいいのかもしれません。
ひょっとしたら、この言葉は、違う道へ進んだ友人たちを、ひどく傷付けてしまうかもしれない。
臆病な私は、この場所に、ひっそりと想いを載せておきます。
勇気ある決断をした友人たちと、いつの日かこれを読み返す自分のために。