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第10話:使者の驚愕と、国王の不敵な挑発

カスティア王国からの使者・バルトロが目にしたのは、常識を遥かに超越した「未来の王国」だった。

一晩で作り上げられた銀の城壁、煮えたぎるマグマの堀。

そして、それぞれの家で完結する「水道システム」——。

大国の使者として訪れたはずのバルトロは、アルクのオーバーテクノロジーの前に完膚なきまでに打ちのめされる!

「カスティアは、この少年と協力する道を選ぼう」

そう報告するバルトロに対し、国王カスティア三世が下した命。

「ふむ。ならば次は、我に『勝負』で勝ってみせろと伝えてこい」

平和な貿易と建国を目指すアルクの前に、大国の王からの挑戦状が叩きつけられる。

建築、インフラ、そして次は——「武」の証明。

エデル王国、真の独立をかけた大一番が幕を開ける!


 大国カスティアの王宮は、数日前から一人の少年の名で持ちきりだった。

「国王陛下、例の件でございますが……」

 謁見の間で、側近の文官が緊張した面持ちで進言する。

「国民の間で急速に広まっている、あのエデル王国の『アルク』という少年についてです。持ち込まれる戦利品の質、そして短期間での発展速度。どうやら放置しておける規模を超えつつあります。一度、正式な視察を送るべきかと」

 初老の国王、カスティア三世は、手元の豪華な装飾が施されたワイングラスを揺らし、不敵に目を細めた。

「……ほう。あの辺境の村が、そこまで面白いことになっているか。よかろう、ならばお前が行ってこい。我が国の威厳を見せつつ、ちゃんとその目で見てくるんだ。」

「ハハァ! 謹んで拝命いたします!」

 数日後。カスティアの使者、名をバルトロというその文官は、揺れる馬車の中で窓の外を眺めていた。

(ふん、たかが数ヶ月で興った国だ。どうせ石を積んだだけの砦に、食い詰めた農民が群れているだけだろう。大国カスティアの使者が直々に足を運んでやるのだ、泣いて喜ぶに違い——)

 その思考は、馬車が森を抜けた瞬間に、物理的に停止した。

「……な、なんだ、あれは」

 バルトロは馬車の窓から身を乗り出し、眼鏡が落ちそうになるのも構わず凝視した。

 視界を遮るようにそびえ立つ、巨大な「真っ白な鉄の壁」。太陽の光を反射して銀色に輝いているが、その足元は異様に赤らんでいる。

「……ま、マグマか!? 城壁の周りに溶岩を流しているというのか!?」

 常識では考えられない防衛設備。知らぬ間に、地図を書き換えるほどの異質な要塞国家が誕生していた。

「どなたでしょうか」

 城壁の上から、白銀の鎧を纏い、白馬に跨った騎士が声をかけてくる。その装備の洗練された美しさに、バルトロは喉を鳴らした。

「カ、カスティア王国からの正式な使者である! 通せ!」

「……承知しました。お入りください」

 轟音と共に巨大な鉄の跳ね橋が下ろされる。

 一歩足を踏み入れた瞬間、バルトロの心臓は再び激しく脈打った。

「……なんだこの風景は。なんと、なんと美しい……」

 そこには、歴史あるカスティア王都よりも遥かに洗練された計画都市が広がっていた。石造りの家々はミリ単位の狂いもなく並び、道には泥一つない。理路整然としたその街並みは、まるで未来の地図をそのまま具現化したかのようだった。

「おい、水汲み場所はどこだ? これだけの家があるのだ、共同の井戸があるはずだろう。見てこい!」

 バルトロは部下に命じた。これほどの都市だ、水汲みのための混乱がどこかにあるはずだと、粗探しを始めたのだ。

 だが、戻ってきた部下の顔は真っ青だった。

「ど、どうやら、水汲み場所という概念そのものがないようです……」

「なに? そんなわけがあるか! アホタレ! 人は水なしでは生きられんぞ!」

「い、いえ……代わりに、それぞれの家に鉄の管が繋がっており、そこを水が通っているそうで。吸い上げて使う……『じゃぐち』という魔法のような金具をひねるだけで、いつでも清らかな水が出ると……」

 バルトロは絶句した。

「……我々よりも、遥かに発展した文化を持っているというのか」

 もはや「辺境の村」という認識は、木っ端微塵に打ち砕かれた。

「……肝心のアルクはどこだ。その少年に会わせろ!」

 案内されたのは、街の中央にそびえ立つ鉄と石の巨大なギルド本部だった。最上階の執務室で、アルクはいつものように図面を広げていた。

「ようこそ! カスティアからの使者の方ですね。どうぞ、そこの『リクライニングチェア』におかけください」

「リク……なんだこれは、座り心地が良すぎるぞ」

「その椅子に座るだけで肩の凝りとか腰とかがほぐさ

 れて気持ちいいんですよ。バルトロさんも仕事で大 変でしょう。どうぞゆっくりしてってください。」

「あ、ああ。」

アルクは平然と、最近のエデル王国のインフラ事情を説明し始めた。

 犯罪を未然に防ぐための「交番」、化学兵器に近い殺傷力を持つ「爆弾の矢」、そして侵入者を寄せ付けない「溶岩堀」。さらには、家の中で完結する「水道」と「水洗トイレ」。

 話を聞けば聞くほど、バルトロの顔からは血の気が引いていった。

(……我が国でこれと同じことをやろうとしても、予算も技術も、何百年あっても足りんぞ……)

「アルク殿……いや、アルク閣下。貴方の国はもはや、この大陸のパワーバランスを揺るがす存在だ。カスティア側としては、敵対するつもりはない。……ぜひ、これからも協力関係を築いていきたい」

「ええ、僕も貿易がスムーズに行くなら大歓迎ですよ」

 アルクは屈託のない笑顔で応じた。

 バルトロは、逃げるようにカスティアへと帰還した。

 王宮に戻った彼は、震える声で国王に全てを報告した。アルクがいかに善良で、しかし恐るべき「神の技術」を持っているかを。

「……そうか、そうか。そんなにアルクという少年はいい奴だったか。ふっふっふっ……」

 国王カスティア三世は、楽しげに笑い声を上げた。だがその瞳は、老練な支配者の鋭い光を失っていない。

「……面白い。ならば、一度その力を直接確かめてやろう。我が国の騎士団と、その少年の力がどちらが上か、な」

「ええっ!? 陛下、またアルク殿に会いに行くのですか? 今度は『勝負』だとお伝えするのですか?」

「ああ」

「だ、誰がそれを……」

「ああ、お前だ」

「……ガーン!!」

 バルトロの絶望的な叫びが、カスティア王宮の回廊に虚しく響き渡った。

「ほっほっほ、バルトロ、お前はボケてきたのか?

部下に手紙を送らせればいいだけだろ」

「いや、みんな行きたがらないんです泣」


 少年建築家アルク。彼の「理想のリフォーム」は、ついに大国の王を本気にさせ、武力による「最終試験」へと引きずり出そうとしていた。


ほんと、お願いします。そろそろ。ね?評価お願いしますヨォ。定期的に見てくださっている方々、ブックマークお願いまします!もう本当に頑張ってるんです。何もわからない状態から頑張って小説かいてるんです、漫画しか読んでこなかった自分を恨みます。そして、僕ちょっとわからないことがありまして、話の進み早すぎるんですかね?僕学生で定期テストとか近いもので、あんま有名な作品も見れなかったりしてちょっと皆さんに質問で、もう投稿してあるエピソードの範囲で1話こんぐらいのペースで進めた方がいいよ!みたいなの教えてください!

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