第一話 "スタート オーバー"
この本は、チート無双は殆どないです。
此処にあるのは、他人に無関心な出っ歯メガネのヲタクチー牛が異世界に転生して、苦労するお話です。
貴方に合うかは保証できませんが、近頃の最弱から最強になる系や、ざまぁ系統のお話が量産されすぎてるって動画に触発されて書いた試作です。
文章も拙いです。学生ですし。
そんな文でも読んでくれる人が居るかは知りませんが是非楽しんで呼んでな。位しかいう事ありません。
それじゃ、後書きで。
「この本、下さい」
粉雪が店内に降り注いだように、埃が少し厚めに溜まっている古本屋で少年、松岡道治は日課である読書の為に文庫本を買っていた。
題名は「読書について」
ショーペンハウアーの書いたこの本には、簡単に言えば「多読をする程馬鹿になる」と言うものだった。
ある意味裏切られたような内容に内心驚きつつも本屋の中で立ち読みをする道治、外気はサウナのように蒸し暑く、本屋の中はクーラーが部屋全体に効いており、読書をするにはうってつけだ。
「…」
室内の空気は、喋ることを禁止する法の様に、道治と本屋の店主に重くのしかかっていた。
道治は耐えきれずに外に出る、外は予想よりも涼しかったが、やはり暑いものは暑い、汗をダラダラかきながら自宅へ歩みを進めていた。
今だに夏休みに到達しない初夏の終わり、少年はまるで仕事終わりのサラリーマンのように項垂れていた、今日は日曜日だ。死ね。
ショーペンハウアーの本を呼んで「そうなのか」と脳内でリアクションしつつも寝るまで活字を目に入れていた。てか眠い。
〜翌日〜
ピピピピ ピピピピ
朝、カーテンから漏れ出る光と目覚まし時計のコンボで目を半ば強制的に覚まされる。
憂鬱な月曜日、服を着替え、髪を整える、前に聞いたことがある、「サザエさん症候群」と言う病気があると、道治はそんなどうでも良い豆知識を頭に思い浮かべながら通学路を歩いていた。
学校ではいつもの日常風景
陰キャが集団でヲタク談義に華を咲かせ、陽キャは他クラスに行って雑談、廊下で彼氏彼女と濃密そうな話をしている。
「てか最近さぁ、速球が打てないんだわ〜」
「ラグナたんが…(デュフフ』
いつもクラスの隅っこで窓から空を眺めている漫画の主人公みたいな奴も居る。
アイツは色々話題になっている、桐島達也だ。
厨二病全開の漫画台詞地味た言葉回し、全てが少年漫画から取ってきたような奴、流石に学校中に広まれば僕にも名前くらいの情報はいやでも入ってくる。
そして教壇付近で集団で雑談する陽キャ達、金髪に染め上げた髪が目立つアイツは、樺島龍平
かなり大声で喋っているので読書を度々中断させられる。
かなりウザい。
そして繰り返される授業日程。
分かりにくい日本史の授業、その後放課後に仲が良くなった物理の先生と少し話してまた家に帰る。
そんなサイクルを繰り返すだけの日々。
しかしそれは彼にとって「安心」できる事だった、いつも通りに過ごせばいつも通りに時間は過ぎる、退屈と感じつつもたまにあるイベントにそれなりに反応しながら暮らす日々。
それはすぐに終わった。
帰り道
特に何も無いと思っていたのに。
交通事故、本当にテンプレートのような、仕組まれた事だと分かっているからこそ、自虐できる事なのだろう。
トラックに衝突され死亡。
それが僕、松岡道治の死因であり、異世界に転生した理由。
目が覚めたら白い空間にいて、西洋の聖典に出てくる様な爛れた長髪と髭。
そしてそこには自分以外に二人、人が居た。
桐島達也と、樺島龍平。
そして、神らしき何者かは言った。
『すまないね、突然ですまないが…
君たちは死んだ。』
単刀直入すぎるだろ、何かのドッキリか?
とでも思ったが感触があるのでその説は捨てた。
そして二人に何かを話して、二人は床をすり抜けて消えた。某海外のネットミームの様に。
そして俺に気づいていたのかは知らないが、俺の方を向いて指をヒョイ。
そして俺は、何も持たぬまま、異世界に転移した。
「…ったぞ!…やったぞ!」
俺が目覚めると、その部屋はまるで中世ヨーロッパの様な石レンガで構成され、床に魔法陣が描かれていた。
そして見覚えのある金髪と黒髪。
何か貫禄のあるポーズを取っているのに、俺は尻餅ついたみたいな無様な姿。
いやいやいや、アイツら二人にはなんかあげたのに俺には何も無しか、と
そんなことを思っていると、突然美少女が俺に話しかけた。
出っ歯でメガネをかけた黒髪の俺に。
(うぉ、まじかよ!)
なんてチンケな事を考えてる内に部屋に案内された。その間にこの世界についてをみっちりと教えてくれた。まじ感謝、本当に。
後々わかるが、美少女の名は『リリア』と言うらしい。めっちゃ可愛い、俺ドストライクよ。
…話を戻そうか。単刀直入に言えば、この世界は『ナーロッパ』だ。
魔法が発達し、人類は科学と共に独自の技術を作り出していった…的な。
五大魔法元素,火水風金光。
その他にも光の応用の闇や、元素の割合によっても出来上がる物質が変わる、その種類109種。
かなり現実味のある魔法だ。
そしてその五大魔法元素の他に、独自魔法と言うのがある。簡単に言えば一人一つのオリジナルスキルだ。
なんでも出来るrpgの世界じゃ無いのは少し安心した。相手に蘇生とかされたらブチギレるぞ。
そして世界の頂点についても、三ケンジャがこの大陸を治めると同時に外界から守っているらしい。
正直そこからは歴史だったからあんまり聞かずに胸ばっかり見てた。別にデカいからじゃないんだ。綺麗だったから。
そんな美少女とも別れ、鑑定室へ。
ステータス鑑定の結果はこうだった
桐島はステータス最高値。
賢人の極みっていう魔法特化のオリジナルスキルも持っていた。魔力量もエゲツないし顔もなんか俺でも惚れそうなくらいカッコよくなってて色々羨ましい。
樺島もステータス最高値。
剣聖と書いてランスロットと読む、物理特化のオリジナルスキル持ち。金髪なのもあいまって女子に人気になるだろうな、とか下衆な事を考えた。
一方、俺は平均。
異端児でも秀才でもない。
オリジナルスキルは『勘』
256分の一で、危険だと分かったりする能力らしい。クソすぎワロタ。
そして、俺達は学園に通う事になった。三人それぞれ別ののクラスに配属された。
やっぱり噂はすぐに広がる。何故か顔がかっこよくなっている桐島とか、樺島もモテていた。
俺は現実と似た様なヲタク友達、一人ヲタサーの姫みたいなのがいたが、リリアと比べると正直芋って感じがする。何様だって話だが。
取り敢えず、入学式の模様や、ヲタサーの姫と色々あった話もあるんだが、長々と綴るわけにも行かないので、ここで終いだ。
なんで樺島とか桐島のセリフが無いのかって?
一々そんな事を思い出せるかバカ。
〜此処で一旦日記は終わっている〜
ちす。
こんなクソ小説をここまで読んでもらって本当にありがとうございます。orz
コンセプトとしては『極端に優秀だったり異端な奴じゃ無い、平凡な人が異世界転生する話』です。
ちなみに主人公は出っ歯メガネのヲタクなので、コミカライズされても美少年化されない自信があります。目とか鼻をかっこよくしても出っ歯メガネはデメリットにしかならんやろって思って適当に付け加えましたが、それでも綺麗になったらもう負けです。僕の負け。いつか、もしこんなクソ小説が続いたら主人公か主人公チームの誰かは欠損させるつもりです。これはやります、絶対。
後誤字脱字はもう気にしないでください、正直ストレス発散の為に書いただけなので。
まぁ、希望とかあったら書きます。
此処までお疲れさんでした。