0話 誕生?
神、それは刺激が大好物で気まぐれ
これは創造神を倒すために
主神と邪神が手を組む物語
そして、勇者と魔王の始まりである
??? あの小童たちに任せるか?どうする
??? 好きにさせてやれ、
俺ら神は自由で気まぐれ
刺激が大好物なんだから、
こういうのもありだろ。
そう言うと邪神は茶を片手に飲み干した
邪神 お前はどうだ?主神さん、
主神 私は人族がどうなろうと関係ない
私は私の道をゆくまで
邪神 じゃあ決定だな、
あの悪魔とそっちの神で
一人ずつ人間に力を与える
その二人を争わせて
勝ったほうが神にさせる、
最近は神も仕事が大変だから一人ぐらい
増えてたところで創造神の野郎は
なにも言うまい
主神 『それで良いのかな…』
まあ気楽に遊ぼうか、それじゃ僕は
ノワール君に人の資料もらってくる
邪神 そうか、俺もラプラスの野郎に
話し聞いてくる
そう言って神達は解散した
これが神の世界を揺るがすことになるとは
一人の神を除いてまだ誰も
知らないのであった。
ノワール これは主神様わざわざこのような
辺境の地までどうされました?
神の世界、それも創造の森に住んでいる
ノワールのところまで来るのには
片道でも相当時間がかかる
約3週間と言ったところか
主神 別に構わんよついでに創造神にも用が
あったからな、それに私が少し天界から
離れたところで問題あるまい。
優秀な部下が
しっかり回してくれているだろう。
ノワール そうですか…
過去を思い出したノワールは
そっと下を向いた
主神 すまない、思い出させるつもりは
なかったんだ
元はといえばノワールが
悪いわけではない、
だがあの件のときまだ私は
力不足だった、
お前の証人となることができず、
すまなかった。
そう言うと主神は頭を下げた
ノワール そんな、主神様!?
頭を上げてください!
僕は良いのです、
自分が騙されただけですので…
ノワール まあこの話はここまでにしましょう、
それで、要件はなんですか?
ノワールは菓子と紅茶を出した
主神 相変わらずお前の魔法は凄いな、
気遣い感謝する。そうだな、要件は…
主神は一人の人間の資料を取り出した
主神 お前の企み、俺もわかっている
だがな、おまえらだけでは
あまりにも力不足だ、
そこで私達は動くことにしたのだ。
いつの間にか貼られていた
音声遮断結界に
驚きながらノワールは答えた
ノワール そこまでご存知なら話は早いですね、
先代の創造神様がお亡くなり
息子さんが後を継いだと
聞いていますがあまりにも
やり方が悪すぎる、
我々神が人間を粗末に扱っては
いけないのです。
主神 そうだな、人間の大切さはこの天界で
お前が一番わかっているだろう、
だから私達は結託したのだ
…この人間で良いのだな?
ノワール はい、この人間で
主神 わかった明日には実行しよう
創造神にはバレるが転移魔法を
使えば一瞬だからな
ノワール そんな急がずっくりで構いませんよ
主神 いや、どうも最近天界に不穏な空気が
流れている
早いほうが良いだろう。
ノワール 分かりました、では
この音成蒼
という人間に託しましょう
主神 そうだな、いや待てこいつ
異世界の住人じゃないか。
ノワール はい、ですがこの者なら
やり遂げてくれると信じて私は
この者ならやり遂げるだろうと
思い選びました
主神 そうか、お前がそこまで言うなら
良いだろう、
だがこちらにも条件がある。それはな、
この資料をお前がだしに行くのだ
お前が転生所に行き私の契約書とともに
この資料を出してこい。それができれば
許してやろう。
ノワール 分かりました、日付と日時は?
主神 2日後の夜、満月のときだ
そのタイミングに
転生所にいるようにしてくれ
ノワール 分かりました、転移魔法は
使っても構いませんね?
主神 使うしかあるまい、
ここから転移魔法無しで道を
普通に進むと相当な時間がかかるし
2日後に間に合わないからな。
私は仕事があるこれにて失礼する。
ノワール わかりました。
主神 ノワールよ、美味しい茶菓子
感謝するぞ。ではな!
『転移!』
そう言って主神は
玉座の間に戻ったのであった
主神 『いずれこの人間が神となり
創造神を倒してくれることを願おう…』
邪神 さーて俺もラプラスのとこに行くか
邪神は地獄の中にいる
ラプラスを探しに行った
探しに行くと言ってもいる
ラプラスの場所は
だいたい変わらないためすぐ見つけた
ラプラス 今日入りたての酒ができたよ〜
みんな飲んでってね―!
お、水の門番さんいらっしゃい!
今日も飲んでく?
良いね―そういうと思って
窓側の席空けといたよ!
はい、1名様ご案内!
店員 いらっしゃいませ~!
邪神 今日も繁盛してるな〜
ラプラス 誰かと思ったら
邪神様じゃないですか!
どうされました?酒でも飲んできます?
邪神 そうしたいとこは山々なんだがちょっと
話があってな…おい店員、
店長30分借りてくぞ!
店員 分かりました!
お酒の用意はどうします?
邪神 ぼう、わかってるじゃねえか、
真面目な話の後には
酒飲みたくなるって言うのが
俺だからな!
そういうと邪神は店長と
店の奥に入っていった
邪神 まあ大方わかってるだろうが
改めて説明しておくぞ
そう言って邪神は人間の資料を出した
邪神 あっちの、なんて言ったか
ノワール?とか言った神がやっているが
俺らも合わせて動く。というか
俺らが動かないと始まらないからな。
話は簡単だ一人の人間に力を与えて
主神の方の人間と争わせる
そして勝ったほうが神として天界に来る
これの『表』の目的は神を増やして
天界を円滑に回すっていうのが目的だ
だが事実とは異なる、
そこも知っているな?
ラプラス はい、裏の目的としてはその神に
「創造神をの討伐、あるいは
一時的な封印をさせる」
というのが目的ですよね?
邪神 あぁそうだそれができれば
一番良いが現実的にできるかどうか…
まあ人間たちが
どこまで強くなれるかだな、
そのための協力は惜しまず行う。
わかったな?
ラプラス はい、承知しています
なにせ我ら悪魔は人間と絡むことなんて
まずありませんので
上手くできるかわかりませんけど。
『どうして俺にこの仕事が
回ってきたのか…』
邪神 お前今面白いこと考えたな?
ラプラス いえ、そんなことは、
邪神 いや、別に怒っているわけではない
ただ、疑問や不安の種は
早めに取り除くのが良いからな、
なぜお前にこの仕事が回ってきたか、
教えてやる。
理由は2つある、
まあ簡単だから最後まで聞けよ?
1つはお前に向いてると思ったからだ
ラプラス 私に、ですか?
邪神 あぁお前は悪魔の中でも相当外交的な
性格だ、それに自分の
意志を貫き通す悪魔だと
俺は思っている。
地獄で飲食店を開きたい!
なんて言っていたときには
なんだコイツ?って
思ったがこうやって
自分の意志を通すことが
できているだろ?今の現状が証拠だ
ラプラス 珍しいですね、邪神様が褒めるなんて
邪神 俺だって別にほめないわけじゃないぞ
ただあまり表に感情を
出していないだけだ
そして2つ目、これが重要だ
俺はお前のことを信用している
理由はそれだけだ
ラプラス なるほど、ですが私の他にも
信頼のおける悪魔の皆さんは
いらっしゃいますよね?
邪神 言ったろ?1つ目の理由もう忘れたのか?
事実この魔界にラプラスほど外交的な
悪魔はいないのだ
邪神 それにお前は人間に対して
抵抗感がまったくと言っていいほど
ないからな
ラプラス まあそうでしょうね、
なにせ私は元人間なので
邪神 そうだな、では次に
力を与えるものについてだ
この者で良いのだな?
そう言うと邪神は
あらかじめもらっていた
一人の人間の資料をとりだした
ラプラス ええ、この佐登須春が
ふさわしいと私は思います。
邪神 なるほど、だがこいつは異世界人だ、
規則上問題になることは
わかっていて、だな?
ラプラス はい、規則を周知の上で今回
このような形になりました
邪神 なるほど、お前の気持ちはわかった
そう言うと邪神は資料を
トントンと揃えた
邪神 1つ聞こうこの人間にした理由はなんだ
ラプラス そうですね、私が人間だった頃の
直属の後輩でもあり、そして、
まだあいつは私にに恩を
返してないのです。
そう言うラプラスの目は
はっきりとしていた
邪神 ほう、仮を返させるというわけか
……わかった、特例で異世界人をこちら
世界に飛ばすことを認めよう。
1つ条件付きでな
ラプラス 条件、とは?
邪神 お前が転生所に
この資料を持っていくのだ
俺のサイン付きでな、
すればあっちの神も
渋々受け入れるだろうよ
時間帯は2日後の夜、満月のときだ
俺はその時用事があるから
転生所にはいけない、
お前に託す、わかったな?
ラプラス わかりました、2日後なら
店も午前中だけなので可能です。
邪神 なら決まりだな、
だがこの件はくれぐれも
内密に、情報が漏れたらそのときは
厳しい罰則が当たるから
覚悟しておけよ?
ラプラス わかりました、私のわがままを
お許しくださりありがとうございます。
邪神 あぁもう回りくどいのはやめだ
店員―酒だ、酒もってこい!
店員 わかりました!お話は終わりましたか?
邪神 あぁお前んとこの店長さん明後日の夜
少しいなくなるけど
特に問題はないよな?
店員 はい、明後日は店も午前中だけなので
あとは、酒と肉の仕入れが
ありますがどうします?
ラプラス そうだな、お前に任せる
店員 え?
ラプラス お前は?の中でも頑張りやだからな
だからお前に任せる。
わかったな?ルド?
店員 わかりました!
このルードウェルしっかり仕入れを
こなしてみせます!
邪神 生きの良い新人じゃねえか
良かったな、ラプラス!
ラプラス ええ、今の時代なかなかみない
良い新人です
ルド お褒めに預かり光栄です!
何やら大変そうな一件ですね…
その一件が終わったら
三人でぐいっと飲みませんか?
邪神 お、良いな!と言いたいところだが
1つ気になることがある
………今の音声遮断結界、
対象者が一人多いと
思っていたが…お前か、
ルド よくお気づきになられましたね
一応隠密を使っていたのですが
その瞬間邪神のナイフが
ルドの腕を切った…と
見えたがルドはすでに
そこにはいなかった
邪神 すまない、少し遊びが過ぎたな
ラプラス え―と
ルド いえ、元はといえば
私が盗み聞きしたのが原因なので
ラプラス なにこれどういう状況?
邪神 さすがは世界最高の
隠密使いだな
ルド なんと、邪神様が私のことを
ご存知とは、
ラプラス ちょっと待ってください!!
邪神 どうしたんだ?
ラプラス どうしたもありませんよ!
ルドが隠密世界最高…?
あの『灰の忍者』なんですか!?
邪神 なんだ、聞いてないのか
ルド 店長、隠していて申し訳ありません
私の中で店長が信頼に値する悪魔かを
判断していたのです…そして
今の話を聞いて信頼が置けると
判断しました。
ラプラス そうか、だから初めて
働きに来たときの面接で服が汚れて
いたのか
ルド 随分と懐かしい話ですね
邪神 えーと、なんかお互いにすまないな
灰の忍者もラプラスも申し訳ない
ルド 私としては全然構いませんよ
ラプラス そんな、邪神様が謝罪なんて
邪神 構わないよ、今いるのはお前達だけ
なんだから。さっきの打ち合いで
わかったが『灰の忍者』こいつは
俺の魔王城四天王が束に
なってかかってもおそらく灰の忍者が
勝つだろう、それよりも特定の条件で
言えば俺と互角に戦える
相手かもしれないな
ラプラス お前そんなに凄い奴だったのか…
ルド なので店長が留守の間の店番は私に
おまかせください
ラプラス そ、そうだな
『とんでもないやつが店員にいた…』
邪神 全く噂には聞いていたが
ここまで強いとは、今度俺の城に
遊びに来いよ、相手してやる
ルド 嬉しい招待ですが
残念ながら私週7でここの仕事が
入っていますので、
邪神 それは大変だな…ラプラス?
ラプラス は、はい
邪神 部下に信頼を置くのもいいが
置きすぎるのはプレッシャーだ、
あと、せめて週5にしてやれ
ラプラス わ、わかりました…
ルド、これからもなにか
困ったことがあったら
どんどん言ってくれな
お前より戦力では
劣るかもしれないが俺はお前の
上司、この店の店長だからな。
ルド では1つわがままを言わせてください
ラプラス なんだ?
ルド そろそろ酒が良い感じに
なっていると思うので
持ってきてもよいですか?邪神様も
待ちきれないようなので
邪神 そ、そんなことはないぞ!
ただここの酒は美味くてな…
ルド ありがたいお言葉ですね、店長
ラプラス あぁそうだな!
ルド そうです、この一件が終わったら
パーッと3人でやりませんか?
邪神 お、良いな、俺も賛成だ
ラプラス では私も
ルド 皆さん!お酒ができましたよ!
僕のお手製レモンサワーです!
気づくとルドは酒を持ってきていて
口調もいつもの口調に戻っていた
そのまま3人でダラダラ喋って気づけば
2時間近く立っていたのはまた別の話
まずは最後まで読んでいただき、
ありがとうございます!
どうも、エレオノールと言います!
ラノベ大好きなオタクです!!
いつか本書きたいな―と思っていまして
急に頭の中に物語が浮かんだので
文字にして起こしました!
元は、とあるYouTubeさんのショート動画の
ネタなのですがあまりにも好きで
続き書きたい!となって今に至りますw
まだまだ未熟ではありますがこれからの日常の
ちょっとした楽しみとしてでも
見ていただけると嬉しいです!