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25.極東からのインタビューアー

本日12:00よりレオンの現役時代を描いた『数字の見えるフットボーラー』 〜世界一の選手を目指して〜 を別シリーズが同時公開です。そちらは章ごとの更新を行いますので、不定期更新となります。よろしければご覧ください。

リンクはこちら(https://ncode.syosetu.com/n3326ic/)

@ノッティンガムフォレスト クラブハウス内取材スペース

勧修寺 浩一郎 視点 (日○テレビ アナウンサー・記者)


『本日は練習後にお時間いただき、ありがとうございます。今回は、日本のサッカーファンから絶大な人気を誇るイングランド代表として活躍されたレオン・龍馬・エドワーズ監督と、ここノッティンガムでエドワーズ監督の下、活躍されている日本人選手として田中 健悟選手にインタビューさせていただきます。よろしくお願いします』


 昨日は家族団欒ということで遅くまで子ども達を含め龍馬くん達と話すことができてよかった。今日は仕事モードということで、昨日とは一変、堅めのやり取りで進めていく。


『よろしくお願いします』『よ、よろしく、お願いします……』


『田中選手はすこし緊張してらっしゃるようですが、インタビューは初めてですか? 』


『い、いえ。インタビューは経験あるんですが、日本のTV番組に出演するのは初めてでして……


 まさか自分が映る側になるとは子どもの頃は思ってもなかったですから』


『今日は日本のサッカーファンに知っていただく機会ですから、ケンゴも応援してもらえるようにアピールしたほうがいいかな? ハハハッ』


『エドワーズ監督の言うとおり、良い機会ですので今日はたくさんお話を聞かせていただければと思います』


『まず監督ですが、日本ではレオ様の愛称でサッカーファンのみならず現在もたくさんのファンがいます。現役引退後どのように過ごしていたのか、日本のファンはあまり詳しくありません。監督就任までどのようなことをなさっていたのでしょうか』


『私にとって、現役時代はピッチこそがいちばん安心できる場所でした。ただ、引退後数年は子供も小さかったこともあって家庭で過ごすことが多かったですね。


 その後は、ノッティンガムのスカウトマン兼コーチとしてしばらく世界でサッカーを教えながら指導者の勉強をしていました。最後にはユース監督としてハイツマン監督に師事しました。


 実は私、日本で数ヶ月過ごした時期もあったんですよ。渋谷駅を歩いたりしたこともありましたけど、まったく気づかれなかったですねハハハッ。日本は私の第二の故郷でもある大切な場所で素晴らしい国です。』


『ありがとうございます。続いて田中選手、田中選手は単身イングランドで生活されているとのことですが選手生活はどのように過ごされていますか』


『現在はクラブの選手寮で生活しています。他の海外籍の選手や国内でも家から通えない選手が入寮しています。他にも年齢の低い選手やユース選手はクラブが所有するインディペンデント(私立)スクールに通いながらチームでプレーしています』


『ありがとうございます。後ほど取材班は田中選手のお部屋を紹介していただけるのことですのでテレビの前の視聴者の方はお楽しみに。それでは〜』


 その後もテレビ取材を休憩を挟みつつ、1時間ほど行うことができた。2人の取材後はクラブハウス内の食堂へ移り、選手達の夕飯シーンを撮影したり、監督室や選手寮の取材など、普段は撮れない欧州サッカークラブの裏側を取材させていただけた。


『ここが僕の部屋です。あんまり物を置いてないんで殺風景ですよねハハハッ』


 田中選手の部屋は8畳ほどのワンルームに別で小さなキッチンスペースとバスルームがある部屋だった。勉強机には英語の辞書といくつかの教科書が広がったまま置かれている。


『食堂があるんでキッチンはほとんど使ってないですね。たまに日本のカップラーメンが恋しくてお湯を沸かすくらいです』


 部屋には大きな窓があり、そこからはノッティンガム郊外の深緑の木々とかすかに街灯が見える程度だ。


『眺望はすごいいいんですよ。窓の向きが郊外側なんで緑が多くて落ち着きます。通路を挟んだ反対の部屋はノッティンガム市内方向なんで、綺麗な夜景とライトアップされたノッティンガム城が見れますよ』


 田中選手の私生活について話を聞いていると、廊下から別の選手が顔を出した。


『おーいケンゴ、ジャパニーズヌードル(どん○衛)貰っていい? あ、誰か来てたのか。ごめーん』


『ああ、お構いなく。どうぞどうぞ』


 取材中ではあるが、貴重なシーズン中に時間をもらっているんだ。選手の邪魔をなるべくしないように……


『ちょうど日本のメディアの人が来てるんだよ。マルセル君も挨拶だけでもどう? 』


『日本語は全然できないよぉ… ワタシ、マルセル・カスティーヨ、デス。アリガトォ。ねぇケンゴォ〜今ので合ってた? 』


『大丈夫! 完璧だよ。はい、どん○衛! あんまり食べすぎないようにね』


『ありがとう!! こんなに簡単に作れるのに美味しい日本食は最高だよ……おやすみケンゴ! 』


 カスティーヨ選手がややぎこちないが日本語で挨拶してくれた。金髪で可愛らしい見た目で長身だからこれは日本で人気が出そうだ……


 そんなことを考えている浩一郎率いる日本メディアの取材は無事終わった。


 早く週末の選手達の活躍が観たいなと思う浩一郎だった。





今後ともよろしくお願い致します。

よろしければブックマーク・いいね・評価もよろしくお願い致します。

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