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17.若手の成長、かつての栄光

面白かった、続きが読みたいと思われた方は、いいね、評価、ブックマーク等もよろしくお願いします。モチベーションアップになっております。

@ノッティンガムフォレスト 練習用コート

レオン・龍馬・エドワーズ


 俺は昨日の対WBA戦のナイトゲームの興奮冷めやらぬまま、練習用コートに数人の若手選手達と集まっていた。


 今日は昨日のスタメン組は完全オフだが、ベンチ控え組は軽いワークとポジションごとの戦術練習をこなしている。


『やぁ、監督。彼らの「数字」はどうだい? 』


『ジャン! 今日は完全オフだろう!? どうしたってここにいるんだ? 』


 ノッティンガムフォレスト不動の守護神、ジャンポスト・ロッジェは開幕から4試合で1失点のみと、40歳とは思えないスタッツでここまで活躍している。フル出場で貢献するこのキャプテンは今日は完全オフだったはずだが……


『カンナバーロに若手の戦術練習の手伝いしてくれって頼まれてね。うちのディフェンス陣にはブランズ・ホワイトやコール・ウェンディ、マルセル・カスティーヨと言った経験の浅いのが多いからな。まぁ、身体を動かすわけじゃないから問題ないさ』


『そうか…すまないな。ディフェンス陣は若手とベテランのみでアシュリー以外は中堅層がいないからな…次世代を担うディフェンスリーダーの育成が急務か』


『ま、そういうこった。バックライン統率してるカンナバーロとも今度よく話しておくことだな。それで、若手の「数字」の方は結局どうなんだよ』


『あーそうだった…「数字」についてはみんな順調だ。だいたいみんな「2」ほど成長している。やはり若いうちに試合に出て、ベテランや相手から何かを吸収することは大事だ。』


『チームの昇格も目指すし、選手達の育成もしっかりこなす。イタリア時代とは違う経験ができて僕も楽しいよ。それに、いずれ自分が指導者になったときの経験にもなる』


『俺としては選手引退後も手伝ってもらいたいけどな…イタリアの守護神だった男をいつまでもイングランドに引き留めるわけにはいかないな。ハハッ』


『あの頃、セリエAであなたと闘った日々が懐かしいよ』


『あー懐かしいな……初めて対決したのは俺がネヴェスくらいの年齢だった頃だ』


——————

@スタディオ・デッレ・アルピ (05-06シーズン開幕戦)

レオン・龍馬・エドワーズ (当時27歳)


『『♪JUVE! STORIA DI UN GRANDE AMORE《ユーヴェ!偉大なる愛の物語》♪』』


『開幕がいきなり強豪ユベントスとはなぁ……』


 イングランドで若手時代を過ごし、フィジカルとパワーのサッカーを学んだ俺はワールド杯を経て、スペインや南米の技巧のサッカーに興味を持ってラ・リーガへ移籍。


 次の新天地としてカテナチオで有名なイタリアへ移籍を果たした。


 選んだチームはロッソ・ネロ(Rosso Nero)、イタリア語で「赤と黒」と呼ばれるACミランだった。


 そして開幕戦は同じく北イタリアの強豪ユベントス。熱烈なファン、ユベンティーニたちの入場前のチャントを聞いているってわけだ。


『レオ! どうだ? イタリアのファン達は。熱烈だろぉ? 』


『カッツィ! スペインだって情熱の国だぜ!? これくらいのアウェイは慣れっこさ』


 ミランはセリエAではここ数年4位前後に位置しており、スクデットこそ逃しているが各国を代表する選手がゴロゴロ所属していた。


 カッツィはミランのスタメンで当時のイタリア代表LBも務める28歳で、入団したばかりの俺が1番最初に仲良くなった友達だった。


『フュ〜♪ さすがだねぇ。ライオンキングはハートも強いねぇ。昨年王者のユーベを今日はキッチリ倒そうぜぇ〜』


『そうだな。まずは今日勝って、そしてスクデット目指そうぜ。ところでカッツィ。あそこにいるユーベのキーパーはイタリア代表だろぉ? 彼、相当すごいんじゃないか? 』


『あーそうだなぁ。前回ワールド杯から代表に選ばれてるヤツで来年のドイツワールド杯では正GK(ゴールキーパー)を務めるな。22歳と若いがなかなかやるぞ? 』


『そうだろうな…奴は要注意だ』


 俺の瞳には22歳の若さですでに頭上の「数字」が90に届いているジャンポスト・ロッジェが映っていた。


——————

ジャンポスト・ロッジェ 視点(当時22歳)


『ピューーーッ!(審判の笛の音)』


『おいッ審判ッ!!! 今のはファールじゃねぇだろ!!! 』


 今は開幕ミラン戦の後半43分スコアは0-0。こちらのペナルティエリアで今年からミランの10番を背負うレオン・龍馬・エドワーズ選手がウチのCBピエールさんに倒されたところだ。


『ピエールさん!! 抑えて!! カード出されちゃうよ!! 』


『クッ!! すまんロッジェ……PKになっちまって……』


『大丈夫!! 僕が止めますよ』


 みんなが激励の言葉を僕にかけてくれる横でPKの準備をするレオン選手は僕の頭上をチラリと観て、


『俺の頭上の見えない「数字」は、(ロッジェ)の「90」に届いているのだろうか……』


 そんな呟きが聞こえた気がした。


『ふぅ〜』


 大きく息を吐いて腕を広げる構えを取った僕は、レオン選手のシュートモーションと同時に左へ大きく飛んだ。


『ポスッ……』(ゴールネットの音)


 ネットの掠れるような音の直後に聞こえたのはユベンティーニ達の大きなため息とレオン選手の咆哮だった。


『ウォーーーーー!!!!! 』


——————

@現在

レオン・龍馬・エドワーズ 視点


『移籍先で、伝統の10番を背負って、初戦が昨年王者で、そのキーパーは若手最強のGK(ゴールキーパー)で。けっこう緊張したなぁ』


『フフッ。それでPK奪って決勝点挙げるからあなたはキングだったんだ。懐かしいですね……』


『それが今では監督さ。なんとかこのチームをプレミアに。そして選手達もしっかり活躍して羽ばたいてもらいたい』


『もうしばらく僕もお手伝いしますよ。その後はイタリアで僕の手伝いもしてもらいたいですけどね。フフフッ』


『ハハハッ、それじゃクビになったら世話になるよ……』


『まずはプレミアへ行きましょう』


『あぁ、行こう。プレミアへ』


——————

現状の『数字』を記しています。

『数字』の大小はそこまで重要ではないのでなんとなく指標として意識していただければと思っています。


【FW】

ST/78→93?/ファビアン・シルバーノ/17歳 『3』上昇


RW/76→88?/ケンゴ・タナカ/17歳 『4』上昇


RW/79→82?/マーカス・ブレイディ/25歳 『2』上昇(上限変化)


LW/80→85?/ジョー・ハーグリーブス/25歳 『2』上昇


【MF】

OMF/80→88?/マルティン・オーウェン/20歳 『4』上昇


CMF/87→89?/ジョナサン・ネヴェス/27歳 『2』上昇


OMF/81→84/ロヴゥロ・ブラシッチ/26歳 『1』上昇


CM/76→90?/リュード・ミケル/17歳 『3』上昇


【DF】

RB/83→86?/アシュリー・コーリング/27歳 『1』上昇


CB/73→90?/ブランズ・ホワイト/18歳 『2』上昇


LB/74→78/ウィリアン・スミス/28歳 『2』上昇


LB/71→89?/コール・ウェンディ/19歳 『2』上昇


RB/78→88?/マルセル・カスティーヨ/20歳 『2』上昇


仕事の関係で明日は更新お休みです。

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