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13.かつての古豪、ライオンは再び王へ至るか

@ノッティンガム市内 某ホテル

ケイティ・ファルブラヴ (クイーンスポーツ紙 ノッティンガム担当記者)


『ハァー、ようやく書き上がった……』


 土曜に開催されたEFLチャンピオンシップ(2部)のノッティンガムフォレスト対サウサンプトン戦の記事を月曜の朝刊に掲載するため、クイーンスポーツ紙の女性記者ケイティ・ファルブラヴは一晩かけて記事を書き終えたところだった。


 2部リーグとはいえ、イングランド代表キャプテンであったレオン・龍馬・エドワーズ監督が率いるノッティンFCへの国内注目度は高い。


『記事の表題は、「かつての古豪、ライオン(レオ)は再び王へ至るか」っと。よし!送信っと』


 ファルブラヴは編集長からの返信が来るまで少し休もうとベッドへ横になりながら、自分の記事を読み返した。


「かつての古豪、ライオンは再び王へ至るか」

 待ちに待った23-24シーズンがいよいよ開幕。シティ・グラウンドで初戦を迎えたノッティンガムフォレストは2-1で昨季プレミアで戦っていたサウサンプトンを見事に下した。


 活躍したのは今季新加入のロヴォロ・ブラシッチとマルセル・カスティーヨ。新監督の采配が見事に成就し、シティ・グラウンドはフォレストファンの歓喜に沸いた。


 チャンピオンズリーグを過去に2度制覇し、国内リーグ及びカップの複数優勝経験を持つチームが一体いくつあるだろうか。ノッティンガムフォレストはイングランドに数あるプロクラブの中でも最も古くからある古豪だ。かつて栄光を手にしたこのクラブは、この十数年をEFLチャンピオンシップリーグで過ごし続けている。


 今シーズンこの古豪を率いるはかつてのイングランド代表でライオン(キング)と呼ばれた男。


 24歳で代表出場デビューを果たして以降、常にその存在感を示し、レオの愛称でスリーライオンズ(イングランドファン名称)から親しまれたレオン・龍馬・エドワーズ。


 現役引退後、彼は名将ハイツマンの下で監督としてその牙を磨き続けた。


 今季からのトップチーム就任に伴って、ユースチームからは18歳リュード・ミケルの昇格、マンチェスター・Uからは将来を期待されながらもなかなかスタメン定着のできない26歳ロヴォロ・ブラシッチのレンタル加入。さらにスペイン・セビージャFCから移籍金1500万ポンド(約24億円)で20歳マルセル・カスティーヨを獲得。


 主力とベンチ入りメンバーの平均年齢は25.5歳と若い。ベテランのグラム・ゴールドスミス、イタリアのキャプテンを長らく務めたジャンポスト・ロッジェがチームを牽引するこの古豪を復活させ、レオは再び王へ至れるか。


『たしかにハイツマン監督は名将だけれど、ノッティンガムフォレストが強くなり始めたのはエドワーズ監督がユース育成やスカウトに関わり始めてからなのよねぇ。現役時代の凄さばかりにみんな注目するけれど、彼の凄さはサッカーの才能を見つける目利きの良さと育成手腕だわ』


『ブーッ、ブーッ…(携帯の振動音)』


『電話、来たわね…。はいファルブラヴです。お疲れ様です、編集長。原稿は月曜日の掲載ですね………私はこのままノッティンガムフォレストの練習などを取材して、週末には次の試合の取材入りする予定です。……はい。また来週末に原稿はお送りします。失礼します』


『ハァー。これでようやく寝れるわぁ』


 大きな欠伸をしながらベッドで伸びをすると、疲れ切ったケイティ・ファルブラヴはそのまま眠りに落ちたのだった。


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