第61話 山猫少女達
―アトランティア法王国街道ー
「「《《刹那!》》 猫技! 瞬光抜刀牙!烈技‼︎《《ゼガルガ.グラン.カッツェ!》》」」 キュンッ!
バキイインンーーーッ!のどかな街道に、耳を塞ぎたくなる様な甲高い剣撃の音が鳴り響いた。 タタッ スタッ
ミアとミウはお互い剣技を放った後、身体を捻って地面に舞い降りた。
「にゃッ! ミウ、あんたいつの間にその技を覚えたんだにゃ?、《ゼガルガ》は、Lv90を取らないと覚えられ無い技、 それにいつの間に封印も解いたにゃ?」
「にゃ、さっきも言ったにゃ、レベルなんていつでも変えれるって、それに封印は先日アニス様とソフィアのおかげで解けたにゃ!」
「アニス様?ソフィア? ああ、そこの少女達だったにゃ」
「あなたは許せ無い!なぜ、父様を殺したの⁉︎ なぜミウに封印をしたにゃ⁉︎」
ミアはミウの問いに無表情のまま黙って立っていた。
「答えるんだにゃッ!《刹那!》 猫技! 瞬光抜刀牙!絶技!《ゼルバ.グラン.カッツェ!》」 キュキイイイインンッ!
「答えれるわけないにゃ! 《刹那!》 猫技! 瞬光抜刀牙!滅技!《ディスト.グラン.カッツェ!》」 キュシュイイインン!
2人は再び高速剣技を使い神剣での打ち合いを続ける。
「にゃッにゃッ! くううッ!当たら無いにゃッ!」 シャッ!シャッ!
「ふふッ! ミウちゃん、どこ狙ってるの? ここよ! にゃッ!」
ヒョイヒョイ シュバッ!
「キャッ! うう….早い….でもまだいけるにゃ!」バッ!
「すげえ、ミウちゃんってあんなに動けたんかあ」
「隊長! 隊長ならミウちゃんくらいの動き、できますよね?」
「動きだけならな、だが、あんな剣技が入ると俺では無理だ!」
「Lst.では、動けて、剣技が使える様になりましょう!大丈夫です、私がきっちり調…指導しますからね」ふふッ!
「ソ、ソフィア様ああーーッ!」
「エインへリアル」のメンバーが明日からさらに特訓が強力なものになる予感をしていた。
ミアとミウの攻防は一進一退であったが、ミアの方が戦い慣れしているらしく優勢であった。しかし…..
「(なんにゃこの娘は、コレだけ私とやり合っても力が衰え無い?何処にそんな力があるにゃ)」
ミアが驚いたのはミウの戦闘持続力と戦闘スキルにであった。
「にゃんにゃん!次!《刹那!》 猫技! 瞬光抜刀牙!炎技!《べリューゼ.グラン.カッツェ!》」 ボウンッ!メラッ!
「にゃ!その技まで⁉︎ 《刹那!》 猫技! 瞬光抜刀牙!氷技!《ブリュゼ.グラン.カッツェ!》」 ビキキッ! ヒューッ!
ミアとミウはついに、山猫族だけが獲得できる剣技の最高峰の一つ、自然界現象付与系の剣技を使ってきた。ミウは灼熱炎系を、ミアはそれに対し極寒氷結系を、2人の持つ最大剣技をこの場で使用した。
ビギャアアンンッ!ドガアアンンーーッ‼︎
それぞれの効果がぶつかり合い、その場で水蒸気大爆発が起こってしまった。 アニス達はソフィアが作った魔法障壁によって、その影響を受けずにすみ、そのまま2人の戦いを見ていた。
「なあ、アニス」
「ん、なんだ?」
「もしかしてアイツら、ものすごく強くね?」
「なんだ、今気がついたのか?」
「いや、あっちのヤツは俺の背後をとる様なヤツだ、それくらいは分かる。だがミウだ、アイツ普段はにゃんにゃん言ってるけど、今はすげえな、アイツと互角だぜ。」
「ん、まあな、ミウは元々強かったんだが、誰かにそれを封印されてたんだな、それが最近、私とソフィアで遊んでいる最中に、解けたみたいだ」
「なんだそりゃ!で、どうなんだ?」
「ん〜、あの娘、レベルもそうだけど物凄い職業持ちだからねえ」
「物凄いって、もう観たのか?」
「ん、観た」
「で、どうだったんだ?」
「知りたい?彼女の職業?」
「ああ、教えてくれ!」
「ん、彼女は凄いよ、『シュバルツ・シュライザー』、別名(黒暗の襲撃者)コレが彼女の今の職業だよ」
ーインビンシブルナイン3 ミアー
《名前》 ミア
《種族》 超獣人類
《性別》 女
《年齢》 19歳
《称号》 山林の覇者、剣技の極み、インビンシブルナイン3
《職業》 暗黒の襲撃者
《レベル》 Lv145
《体力》 109870
《魔力》 ー
《俊敏》 167000
《攻撃力》 136000
《防御力》 146800
《魔法属性》 ー
《各種耐性》 痛覚耐性、毒耐性、麻痺耐性、状態異常耐性、
《各種異能》 痛覚無効、剣技Lv10、体技Lv10、隠密Lv10、隠蔽Lv10
縮地Lv10、刹那Lv10、隠密Lv10、
《状態》 正常、法王崇拝者
《所持武器》 幻影神剣「ルミナスライト」
「なんだコレ、ミウより強いんじゃないか?それにどんな職業なんだ?」
「ん、『シュバルツ・シュライザー』は『アサシン』の上位『アサシン・マスター』のさらに上の職業なんだ」
「『アサシン』の上の上だとおおッ!」
「そうだ、多分コレは彼女だけの特殊職業なんだと思うよ」
「そうか、でミウはそんなヤツ相手に大丈夫なのか?」
「ん、大丈夫だと思う、だってミウはもう『ビースト・ストライカー』じゃないから」
「え、ミウ、なんか違うのか?」
「ん、今朝、寝て起きたあの娘を見たら、変わってた」
「まさか…俺たちみたいに?」
「ん、変わってた」
「ちなみに、それを教えてくれますか?アニスさん?」 正座!
「『エイン・ラシュバルト・クリーガー』、別名『女神の剛光聖戦士』だって、あんなに可愛いのに!」
ー獣人山猫族 ミウー
《名前》 ミウ
《種族》 超獣人類 山猫族→超越獣人類 亜神獣族
《性別》 女
《年齢》 16歳→unknown
《称号》 森林覇者、闇夜の王、剣技の極み、獣人王、女神の大恩恵
《職業》 獣人格闘戦士→女神の剛光聖戦士
《レベル》 Lv77→Lv180
《体力》 53200→129800
《魔力》 ー
《俊敏》 59800→167500
《攻撃力》 52500→134000
《防御力》 52340→133000
《魔法属性》ー
《各種耐性》痛覚耐性、毒耐性、麻痺耐性、状態異常耐性→全属性耐性
《各種異能》韋駄天、剣技Lv10、体技Lv10、隠密Lv10、隠蔽Lv10
縮地Lv10、刹那Lv10、聖技Lv10 「????」
《状態》 正常、女神の使徒、アニス崇拝者
《所持武器》獣神剣、「カラミティナイフ」「????」
「な..なんだコレわああッ‼︎ お、俺の周りが 神の軍団になっていくーーッ‼︎」
「何言ってんだお前は、おまえだって『エイン・チャリオット』のマシューだろ!」
「ああーーッ! 忘れてたのにーッ」
アニスとマシューがそんな会話をしている間も、2人は戦いを続けていた。暫くして、ミアは自分の持てる大技を使う。
「なかなかやるにゃッ、だが、コレで終わりにしてあげる。ミウ、構えなさいにゃ!」
「にゃ!ミア、何をする気にゃ?」
「父様から頂いた技にゃ! いくよ!」ザザッ!
「父様…から?..はッ!」 バッ!
ミアは神剣を構え、大技を使った。ミウはそれに備え自身の神剣を構えた。
「ミウ!よく見てにゃッ!」グッ!
彼女はそう言うと、神剣を両手で持ち、体を真横にしてミウを凝視しながら剣技を使う。神剣に自分の生命力を与えるが如く、神剣が光り出していった。
「ミウッ!これが父様から頂いた技にゃ!《刹那!》猫技!閃光抜刀牙‼︎撃滅技‼︎《ベルゼルガ.グラン.カッツェ‼︎》」 キキンキュンッ! ドッパアアアーーンッ‼︎
「にゃッ‼︎...ミア! その技、母様から頂いた技で返すにゃ!」ググッ!
「(か…母様…の...)」
ミウも神剣を両手に持ち構え、ミア同様体を真横にして神剣に力を込める。「カラミティナイフ」も眩い光を放ってきた。そしてミウも渾身の力を使って技を出した。
「ミア姉ちゃんッ!コレが母様から頂いた技にゃ!《刹那!》猫技!閃光抜刀牙‼︎殲滅技‼︎《ゼルファ.グラン.カッツェ‼》」 キュルンッ!ドッパアアーーンッ‼
キイイイイイーーーンッ‼
2人の超高速剣技が近づいてゆく。
「「ウオオオオ――ッ!」」 キンッ! ピカッ!
2人の神剣が触れ合った瞬間、その時周りはまばゆい光の中に飲み込まれていった。
いつも読んでくださりありがとうございます。
次回もでき次第投稿します。