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第54話 高速の戦士監察官

ー政令都市ガルア近郊ー


法王国監察官、アトランティア法王国が他国に潜ませる密偵の仮の名である。その者達は皆、朱色の軽装鎧を纏い、異能スキルや特殊剣技魔法を持つ特務騎士達で構成されている。そのほとんどが単独で動き、同じ法王国旗下の者達に情報、補佐などをしている。その法王国監察官が今、無謀にもソフィアに攻撃を仕掛けてきた。


「ト..トリ―監察官、なぜここに? しかも少女に向かって魔法攻撃など、正気ですか?」


「ふん、なにを言っておる、その少女に手も足も出ずにいるお前達を見かねて助けてやったのに、何だその言い草は。所詮は偶数騎士団、恥を恥と思っておらぬ様だな」


「なに言ってやがる。ろくな調査もせず、いいかげんな情報ばかりよこしやがって!」


「おやあ、私は常に正確な情報を、貴方達に渡していますがねえ」


「ふざけんな! 元老院の腰巾着どもめ!」


「ほう、私を侮辱するのですか? 「ジステッド」の貴方が「ジッファスタ8」の私を?」


「ああ、なんだったら今か..ら.....隊長?」


トリー監察官に怒りあらわにしていたアノンを、隊長のタレスが止めた。


「アノン、まずいぞ」


「は?」


その時、魔法の効果の煙が晴れてきた時、彼等に向かって警告が発せられた。


「Rej.完全なる敵対行動と認識しました。これより訓練モードから戦闘モードへ移行します。前方の「エインヘリアル」の友軍に告げる。直ちに退避行動を、これより近接戦闘に入ります」


煙の晴れたそこには、光黄金色の金髪をなびかせ、その両手に神器「ガルバリオン」を持ったソフィアが立っていた。


「おやあ、私の魔法攻撃が当たったはずなのですが、無傷ですか。上手く交わし様ですねえお嬢さん、次は無いですよ」 シュキン


ソフィアを見てトリーは剣を抜き「エインヘリアル」の4人はその場を離れた。


「やっべええッ! ソフィア様が怒ったああッ! 総員、退避!退避いいッ!」


「ふん、軟弱なジステッド連中め、この俺様の戦い方をよく見ておけ。このような少女の1人や2人、なにほどでもない!」


「Lst.友軍の安全を確認! 標的目標を補足、確認。......《縮地!》剣技!《グレイ.ソル.エッジ》」シュンッ!


「さあ来るがって、き、消えたああッ! ど..どこにッ!...ハッ」バッ!キシイインン!


トリ―が一瞬目を離したすきにソフィアは一瞬で接近攻撃してきた。それを間一髪防いだ。


「な、い..いつの間に...一体この少女はなにものだ」バッ!


「Lst.よく初撃を防ぎました、称賛に値します。しかし次で終わりにします」


「く、調子に乗るなアアアッ!《超!加速》聖剣技ぃ!《スぺリアル.スラッシュ》」シュッ!


トリ―は一瞬でその場から消えた。そのすぐに、ソフィアにいた場所に剣撃の打撃音がした。キイイイインン!


「なんだと! あれは我が国の特秘スキル!《超加速》だ!」


「た、隊長!《超加速》って、あの高速の貴公子が使っていたというスキルの事ですか?」


「そうだ、我が国の法王直属の精鋭部隊、「インペリアルフォース」しか使えない特秘スキルだ。なぜ奴が使える?」


そんな特秘スキルの攻撃をソフィアは神器「ガルバリオン」で、何事もなかった様にさばききった。


「Rej.見事な加速と剣技です。このソフィア、少し驚きました」


「ハアハアハア、な..なんでこの攻撃が、しのげる?ハアハア、最強の高速剣技だぞおおッ!...な..なんなんだお前は、何者なんだあ!答えろおお!」


「Rog.いいでしょう、私はアニスお姉さまの妹「ドライロッド・ディア・ソフィア」、今はこの世界でお姉さまに次ぐ最強魔剣士です」 


「ソ...ソフィア様すげえ! あの高速剣技を簡単にしのいでるぜ」


「俺たちの訓練の時とは全然動きが違う、見えなかった!」


「Lst.いい機会です、隊長タレス以下騎士達!」


「「「「ハッ!ソフィア様」」」」


「Lst.よく見て覚えなさい、彼の《超加速》に対抗する新スキルを」


「「「「新スキル?」」」」


「フン、戯言を。我がスキル《超加速》に対抗しうるスキルなど、ありはせんわ!」


「Rej.それは見識不足ですね。誰がそんなことを決めたのですか?」


「ふん、そんな物あろうはずがない!行くぞおッ!《超加速》聖剣技ぃ‼《スぺリアル.スラッシュ!》」シュッ!


「Lst.では、よく見ていて下さい! ....」


ソフィアはトリ―がスキルを発動したと同時に、「エインヘリアル」の4人にその技を見せた。


「Lst.超高速スキル《刹那!》二刀流迎撃剣技!《アクセル.ブレイカアッ!》」ヒュッ!


キキンンッ!ビシュイイイッ!


一瞬だった、お互いがスキルと剣技をほぼ、同時に唱えその場から消えた瞬間、1秒足らずで剣撃と剣で切られる音がした。そしてまたすぐに両者が現れた。 バッ!ザザザアアアッ!


「グウッ!ば..ばかなああッ!..切られた..私が、この私が切られただとおお!」ボタボタ


スタ、チャキッ!


現れた両者、違いはトリ―は横っ腹を切られ、血を流しながら地面にひざまずき、ソフィアはその金髪と純白のスカートをなびかせ、両手の神器を構えながらその場に舞い降りた。


「Lst.勝負ありですね、あなたの戦闘能力は皆無です。つづけますか?」


「は、ま、参ったよ!降参...だあッ!《エアリアル.ウィンドウ!》」シャキュン!


トリ―はソフィアの不意を突いて、風の攻撃魔法を放ってきた。


「Rej.残念です、ここまでの様ですね。《グランド.フォール》」ポワン!..シュシュシュ!


ソフィアの出した,対魔法防御用魔法、《グランド.フォール》にトリ―の放った《エアリアル.ウィンドウ》はすべて吸収されてしまった。


「な、なんだあッ!その魔法わああ!」


「ソフィア様すげえ! 新スキルにあんな魔法まで使えるなんて」


「あんなの持ってるソフィア様に誰も勝てねえよぉ!」


「おのれええ!小娘があぁ!貴様のようなヤツを、我らが法敵『ゴッツマーダー』と言うのだあ!」


「あ、それ、アニス様に俺も言ったわ。こうして見てると恥ずかしい!」


「何い!お前、アニス様になんてこと言ったんだあ!」


「う、すいませんッ!まだよく知らなかったもんだからつい」


「「「あとで、我らだけの弾劾裁判にかける!」」」


「い..いやだああッ!アニス様!ソフィア様!、お助けくださいいー‼」


「Lst.相変わらず、騒がしい人たちですね。さて、もうよろしいでしょうか?」


「ふん、ただではやられんぞ、我が聖剣「ファルク」よ、今その力をここに示せ!《アドベント!》」

 パ~ン..


聖言を唱えた。するとトリ―の剣とトリ―本人もうっすらと光だした。


「お、聖言を唱えたぜ、俺達もあれやったけど、やっぱ勝てる気しねえよなあ」


「私なんか、それすらすべて奪われてどうもできませんでした。もう二度とごめんです」


「何をごちゃごちゃと、だがこれで最後だ、いくぞお《超加速》聖剣技い!《ジャスティス.フラッグ!》」キュインッ!シュバアアンン!


トリ―は持てる力の全部を使いソフィアに突っ込んでいく、誓いの言葉を言いながら。


「ウォオオオーーッ!すべてはわが法王アトラス様のために!『グロウリイアトランティア――ッ!』」キイイイ――ッ!


彼は一筋の光の様になり、ソフィアに突進していった。ソフィアもそれに対応する。両手の神器をくるくるっと回して持ちなおし、右足を少し下げ前傾姿勢のまま、顔の前で両手の神器「ガルバリオン」をクロスで構えて、スキルと剣技を使う。


「Rog.お姉さま、少しお借りします。《刹那!》神級剣技!《ヴァ—ゼル,ファング!》」ヒュッ ビュホオオオ――ンッ!


キュキイイイ――ッ!   ドサッ.........トンッ.スタ....


高速剣同士の結果は一瞬である。やはり技の発動から今に至るまで数秒ちょっと、その場には地面に倒れ伏すトリ―と、両手の神器を構えた、金髪の少女ソフィアが涼しく舞い降りてたっていた。


「Rog.標的目標沈黙、反撃行動すべて終了。近接戦闘モード解除します。ノーマルへ」


「グ..クア...ハアハア..」 フッ


トリ―は意識を失いその場に倒れたままだった。


「やっぱりソフィア様すげえ! ジッファスタ8のトリ―が負けた!」


「ま、当然じゃあないか、俺達「エインヘリアル」が4人、束になっても勝てないんだ、トリ―1人じゃ無理だよ」


「同感! ソフィア様に攻撃した時点で、あ奴の敗北は決まってたのも当然だからな」


戦いは終わりその場の2人の所へ、アニスとマシューがやって来た。


「ん、終わったみたいだね。ソフィア見事だったよ!」


「Lst.ありがとうございます、お姉さま。ただこの者、まだ息があります。今止めを刺しますね」チャキ


「まてまてまってえー!、ソフィアそいつ殺しちゃあダメ、生かしといて」


「Rog.わかりました。では、後は宜しくお願いいたします」


「ん、ありがと」


「なあ、アニス、こいつを如何するんだ?」


「ん、色々聞いてから、後は「エインヘリアル」のみんなに任せる」


「あいつらにか、そうだなその方がよさそうだ、分かったアニスに任せる」


「ん、」テクテク


こうしてアニス達は「エインヘリアル」の4人と合流した後、このトリーとの事を再度この丘で話し合った



いつも読んでくださりありがとうございます。

次回もでき次第投稿します。

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