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第293話 強襲、勇者ヒカル

ーヤマト皇国国防軍 第一機動艦隊上空 直掩第3中隊ー


ヒイイイイイインン シュバアアアーーー シュンシュンッ! ビュンッ! ピ ピ ピ


ー同中隊長機 ブレードナイト「SHIDENKAI 21型 H003」榊原大尉機ー


ビイイ ビコ!


『マスター、艦隊から接近中の敵ブレードナイト編隊に向け対空用噴進弾が発射されました』 ピッ


「ああ… 見えてるよ003…」 ジイイ…


ゴオオオオーーーーー……


第一機動艦隊上空を300ノットの巡航速度で上空旋回直掩任務に就いていた、第一戦闘機大隊の2人いる副隊長の1人、第三中隊中隊長の榊原大尉が、艦隊の全艦から反乱軍、敵ブレードナイト編隊に向け、対空用噴進弾が発射されていくのを見ていた。


ピ ピ ピ ピコ ピコ


「終わりだな…(機動艦隊の全艦からの噴進弾による一斉射撃… あの数の対空噴進弾だ、敵も、敵に寝返った第一第二中隊も逃れる術はないだろう、一瞬で消え去る… 平岩、貴様なぜ寝返ったッ! 大馬鹿野郎…)」 ジイイ… ギュウッ!


第一戦闘機大隊副隊長の榊原大尉は、迎撃に向かった第一第二中隊の指揮を取っていた、同じ副隊長の平岩大尉とは同期、良き友人でもありライバルでもあった… その友人を、愛機ブレードナイト「SHIDENKAI 21型 H003」の操縦席内で右手を強く握り憂いていた。 元は榊原大尉が迎撃任務の指揮を取り向かう予定であったが、発艦前の機体トラブルで急遽平岩大尉に指揮を任せ、出遅れた彼が艦隊上空直掩任務に就いていた。


ピピ!


『隊長ッ! 噴進弾がッ! 艦隊から味方がいる空域に向けて対空噴進弾が発射されましたッ!』 ピッ


「落ち着け佐竹少尉ッ! 俺も確認しているッ!」


『ですが隊長ッ! あの数ッ! あれでは味方もッ!』 ピッ


「佐竹!」


『はッ!』 ピッ


「艦隊旗艦「ヒリュウ」から始まった全艦一斉射撃だ、第一第二中隊は敵側に寝返った… 敵、反乱軍になったものと認識しろッ!」 グッ


『そんな… 第二中隊には友人がッ! 自分の親友がいるんです! アイツが国を… 俺を、俺たちを裏切って敵側に寝返るなんて信じられませんッ!』 ピッ


「佐竹、それには俺も同感だ… 俺にも親友がいた… だが寝返った、敵になったんだ! こうして『ヒリュウ』から攻撃が始まった時点でそれを認識しろ! 迎撃に向かったにも関わらず、敵と一戦も交えず、それどころかそれと共にこちらに向かって来る、こちらからの呼び掛けにも応じない… これは明らかに反逆行為、敵対行為なのだ! 諦めろ!」 グッ


『た、隊長…』 ググ… ピッ


その時、上空直掩中の第三中隊中隊長の榊原大尉に無線通信が入った。


ピッピーッ!


『艦隊旗艦「ヒリュウ」CICより上空直掩中の第三中隊長、榊原大尉にコンタクト』 ピッ


「こちら第三中隊榊原、受信」 カチ


『艦隊司令官より命令、第三中隊は直掩任務から接近中の反乱軍、敵ブレードナイト部隊に対し迎撃任務に移行、対空用噴進弾より逃れた敵の迎撃をせよ! なお、第一第二中隊は敵と認識確定、第三中隊はそのすべて撃破撃墜せよ!』 ピッ


「(やはりそうか…)第三中隊、榊原受任! 我が隊は現時刻を持って、艦隊直掩任務から迎撃任務に移行する! オーバー」


『了解、直ちに行動を開始、アウト』 ピッ


「ふうう… 第三中隊全機、聞いての通りだ、これより我が第三中隊は迎撃任務に就く! 迎撃準備だッ!」 バッ!


『『『『『 はッ! 』』』』』 ピピッ!


ガシャガシャガシャンッ! ジャキンッ! ヴオンッ!


第三中隊、30機のブイレードナイト「SHIDENKAI 21型」全機が、標準装備の200mmインパクトカノンを両手に構え、迎撃戦闘準備に入った。

          ・

          ・

          ・

ーヤマト皇国国防軍 第一機動艦隊旗艦 正規空母「ヒリュウ」ー


ピ ピ ビコ! ピピ ビーーッ!


「対空用噴進弾、敵編隊に向け順調に飛翔中、目標到達まであと30秒!」 ピピ


「敵編隊、方位0125、距離6800、チャートNo.017から015へシフト、マークポイント86、オレンジデルタ、チャーリーッ!」 ピ タンタン ピコ!


「高度3000、速度580ノットに減速、進路変わらず接近中!」 バッ!


「ふん! 噴進弾を見て減速したか、回避行動を取るつもりだろう、だがもう遅い!」 ジイイ…


第一機動艦隊指揮司令官の南雲中将は、旗艦正規空母「ヒリュウ」の艦橋で、艦橋内正面にある情報用大型メインパネルを見ていた。 そこには、艦隊とそれに向かって接近する多数の光点、それに向かって移動する噴進弾の光点と上空に存在する第三中隊、離れた位置にいる「青龍隊」の光点など、さまざまな情報が記されていた。


「第三中隊、迎撃準備完了!」 ピッ


「よし、以降は噴進弾着弾後、第三中隊の判断に任せる! 偵察小隊「青龍隊」はチャートNo.016に展開! 要塞方面を警戒せよ!」 バサッ!


「「「「 はッ! 」」」」 ババッ! ピピ タンタン カチャカチャ ビビ ビコビコ!


南雲中将の指令により、艦橋内の多数詰めているオペレーター兵士達は的確に情報や指令処理操作を行なっていった。


「要塞攻略艦隊はどこだ!」 バッ


「はッ 要塞攻略第一主力艦隊は、重巡航艦『ミョウコウ』を旗艦に12隻が硫黄島近海まで進軍中! その後方12000の位置に第二主力艦隊、重巡航艦『アシガラ』を旗艦の8隻が追従しています!」 サッ


「うむ…(むうう、やはり数が足りん! やはり要塞攻略の決めては親方様の超重巡航艦『ヤマト』だな…)」 ジイイ…


ピ ピ ピ ピコ ピ ピ ピ ピコ!


大型情報モニターのすみ、そこに一際大きな光点が一つ、ゆっくりとこちらに移動していた。 その光点には友軍を示す緑色の名前が表示されていた… 「SSK01-YAMATO」と…

          ・

          ・

          ・

ーヤマト皇国国防軍、総艦隊旗艦「ヤマト」ー


ビイーーーッ!


「アルファアラートッ! 総司令官閣下! 第一機動艦隊が対空用噴進弾を一斉発射! 目標、敵ブレードナイト編隊!」 ババッ!


「で、あるか… 勇者ヒカル、よくも天帝様を、我らを裏切ってくれたな!」 ジイイ…


「敵反乱軍ブレードナイト部隊、方位0133、距離28800、チャートNo.015、エリア107、マークポイント86、高度3000、速度580ノット、イエロー128、チャーリーッ! 対空用噴進弾50秒後に着弾ッ!」 ピピ ビコビコッ!


「ふん、これで終いだなッ! あの数の噴進弾だ、反乱軍共め一溜りもあるまい… 勇者ヒカル、その身で罪を償うがいい…」 ふむ…


超重巡航艦「ヤマト」の巨大な艦橋内にある一際大きな大型情報用メインパネルの前で、ヤマト皇国国防軍総司令官の織田信長元帥は、そこに映る敵、味方、両軍それぞれの位置と数を示す光点と、反乱軍ブレードナイト部隊に迫る対空用噴進弾の動きを示す光点とを見て、反乱軍ブレードナイト部隊の全滅を確信していた。


「ん~… それはどうかな?」 ジイイ…


「む! なんだアニス、何か思うところがあるのか?」


「ん、ねえ信長、曲い形にも相手は勇者なんだよ? もうちょっと気を付けた方がいいかな?」 ニコ


「ふむ、で、あるか… だがアニスよ、お前にはアレが見えとらんのか? 86機のブレードナイトに対し128発もの噴進弾だぞ? どう見てもあ奴らは助からん! それでもか?」 バサッ!


「そうだねえ、その噴進弾がどういう物か知らないけど、普通ならそうなんだろうね… でもあの勇者は創造神ジオスの息がかかった勇者だよ? どんな特殊能力やスキルを持ってるのかわからない、油断しないほうがいいと思うんだ」 サッ


「で、あるか… まあ見ておれアニス、一瞬で肩が付く!」 ニヤ!


「だといいけどね…」 サッ


織田信長元帥とアニスは、艦橋内にある大型情報用メインパネルを見て、事の動向を見ていた。


「着弾まで後10秒ッ!」 ピ ピ ピ ビコビコ!


艦橋内に詰める全員がその時を待った…

          ・

          ・

          ・

ー反乱軍ブレードナイト部隊 勇者ヒカルー


ヒイイイインンッ! シュバアアーーーッ! ゴオオオーーーッ! ピ ピ ピ


ピコ


『マスター前方同高度に敵直掩機、ブレードナイト『SHIDENKAI 21型』30機を確認、更にその下方、高度1800ⅿに目標の空母2隻を中心とした機動艦隊を確認!』 ピッ


「あはは、見えた見えた、へええ、一応警戒してるんだ、無駄なのにねえ…『REPPUU』早速始めようか」 ニイイッ! グッ!


勇者ヒカルは、率いてきたブレードナイト部隊に、前方に展開する迎撃部隊の第三中隊と、眼下に輪形陣を作り、対空戦闘に入っている、正規空母「ヒリュウ」を旗艦とした第一機動艦隊に向けて攻撃を命令しようとしたその時、『REPPUU』のライナー啓発支援システムから警告が入った。


ビイイーーーッ!


『マスターヒカル! 敵艦隊に発射反応確認! 対空用噴進弾が多数接近中!』 ピッ


「流石にコレだけの数のブレードナイトが艦隊攻撃に来たんだ、当然の反応だね」 グッ


『警告! 警告! 敵艦隊から対空噴進弾、高速接近中! 弾数128! 当編隊に向け高速飛翔中! 着弾まで後10秒!』 ピッ!


「うん? 噴進弾? ああ、ミサイルか、そんな物が僕に通用するわけないさッ!」 サッ!


ブレードナイト『REPPUU」の操縦席内で、勇者ヒカルは向かって来る128発の対空用噴進弾に向けて右手を開き翳した。


「あはははは! 僕の力を見ろッ! 『神聖なる支配領域ッ!』」 バッ!


キイイイイインンンッッ! シュバッ! バアアアアアアアアーーーーッ!


勇者ヒカルが搭乗する漆黒のブレードナイト、『REPPUU 22型 G008』からリング状に魔力波動が高速で広がり、反乱軍ブレードナイト部隊を覆うように半径500mもある透明な球体の特殊空間が出来上がった。 その表面には薄いモヤのような膜がかかり、空間の境目が見て取れた。


シュババババーーーッ! ズボズボッ! バボッ! ボッ! ボボッズボズボッ!


128発の対空用噴進弾は全てその薄い幕に突入し、勇者ヒカルの支配する空間へと侵入していった。


『マスターヒカル! 敵、対空用噴進弾128発がマスターの空間に侵入!』 ピッ


「さあ! 止まれッ!」 ギン!


シュバアアーーーッ! キンッ! シュウウウ… ピタッ! シ〜ン…


勇者ヒカルが『止まれ』と叫ぶと、高速接近中だった128発もの対空用噴進弾が全て、推進ロケット燃焼を停止し、その場で落下もせず、空中に停止していた。 勇者ヒカルの特殊能力、「神聖なる支配領域」の中ではその全てが勇者ヒカルの思いのままだった。


『マスターヒカル、対空用噴進弾128発、その全てが機能を停止、前方200mの位置にて空中停止中です』 ピッ


「ふっふふ… はは、ああっはははははッ! 見たかい『REPPUUッ!』 これが僕の能力だッ!」 ババッ!


『マスターヒカル、最新鋭機の私でも理解できません』 ピッ


「ははは、そうだろ! そうだろ! まあ、機械の『REPPUUおまえ』にわかるはずもないさ! さあてと、僕にこんな物を向けてきた奴らに罰を与えなきゃね… お前らタダで済むと思うなよ? コレは返してあげるよ!」 ニイイッ!


サッ! サッ! ブンッ!


勇者ヒカルは、ブレードナイト「REPPUU」の操縦席にある全周囲モニターに映る第一機動艦隊を睨み、右手を第一機動艦隊と迎撃任務中の第三中隊に向けて2度振り下ろした。


「さあ、僕の忠実な兵器たち、僕の敵に向かって飛べッ!」 ババッ!


クルッ! クルクルッ! ピッ! シュゴオオオオーーーッ! ババババアアアアアーーーッ!


勇者ヒカルの命令で、空中停止していた対空用噴進弾128発が一斉に向きを変え、二手に分かれて再度推進用ロケットを燃焼し、速度をあげ飛び始めた。 その目標は、上空直掩任務から迎撃任務へと移行した榊原大尉の第三中隊と高度1800mの位置を輪形陣で航行している第一機動艦隊だった。


「ああっはははははッ! 行け行け行けえッ! 自分たちが撃ったミサイルでも喰らえッ!」 ニヤニヤ

           ・

           ・

ー第一機動艦隊旗艦 正規空母「ヒリュウ」ー


ビイーーーッ ビイーーーッ ビイーーーッ!


「対空用噴進弾軌道変更! 一部を除いて当艦隊に向かってきます!」 バッ!


「なにッ! こ、これはッ!」 ザッ!


正規空母「ヒリュウ」の艦橋内にある大型情報用メインパネルには、対空用噴進弾が敵ブレードナイト部隊に向かったと思いきや突然向きを変え、対空用噴進弾を放った自分達、第一軌道艦隊の方向に向かって飛んで来る様子が映し出されていた。


ピピピ ピコ! ピ ビコビコ!


「対空用噴進弾制御不能! 迎撃任務に向かった第三中隊にも向かって飛翔中!」 ピピピ ビコビコ!


「いかん! 直ちに自爆信号を打て! 破壊しろッ!」 バサッ!


「はッ! 噴進弾自爆信号発信!」 カチ!


ピッ! ビコ! ブーーッ!


「噴進弾! 自爆信号を受信しませんッ! 対空用噴進弾自爆破壊不能ッ!」 バッ!


「バカな… 噴進弾のコントロールを奪われた? あの高性能の噴進弾をいったいどうやって…」 ググッ


「対空用噴進弾接近! 直上!」 バッ!


シュババババアアアーーーーッ! ビュンビュン! ゴオオオーーッ!


「フォトンフィールド最大ッ! 対空戦闘ッ! PDS起動自動追尾! 両舷127mmフォトン連装高角砲、撃ち方始めッ!」 バサッ!


ウインッ! ガシュン! ピ ピピピ ビコ! ピーーーッ!

          ・

          ・

ー第一戦闘機大隊第三中隊ー


ヒイイイイイインンッ!


ビイイーーッ!


『マスター、前方より対空用噴進弾急速接近! 数20ッ! 退避してくださいッ!』 ピッ


「なッ! 全機回避行動ッ! 散開ッ!」 グイッ!


『『『『『 了解ッ! 』』』』』 ピピッ!


「あんなモノに落とされるなよッ!」


『『『『『 はッ! 』』』』』 グイイッ!


シュバッ! バウウウウウウーーーッ! ギュウウウウンンッ! ゴオオオオオーーッ!


ベテランライナーの集まりである第一戦闘機大隊、その第三中隊は、接近して来る対空用噴進弾い対して何事もないように躱し、時には装備の200mmインパクトカノンやライトニングセイバーを起動して、そのほとんどを撃破してしまった。


ヴオオオオオオーーーッ! ガンガンッ! ビシッ! ドガアアアンンッ!


ピコ


『マスター、対空用噴進弾全機撃墜!』 ピッ


「ふん、あのなモノで俺たちが撃墜できるわけなかろうに! 舐められたモノだな…」 ギュッ!


ガシュン! ブオン! ヒイイイイ…


第三中隊は一機の被弾もなく、向かってきた対空用噴進弾20発を撃ち落としてしまった。


「全機その場で待機だ! 絶対に動くなよッ!」


『隊長、我々の任務は迎撃任務です! いかなくて良いんですか⁉︎』 ピッ


「小林、さっきのを見たろ? 艦隊が撃った噴進弾がまるで寝返ったように我等に襲い掛かってきた… あの勇者は何か嫌な感じがする! 不用意に近づくな! いいな!」


『了解です!』 ピッ


「さて、ほとんどが機動艦隊に向かったが数が多い、大丈夫か…」 ジイイ…


第三中隊中隊長の榊原大尉は、残った噴進弾が向かった艦隊の方を見た。

          ・

          ・

          ・

ー正規空母「ヒリュウ」防空指揮所ー


シュババババアアアアーーーッ! ビュンビュンッ! ゴオオオオーーーッ!


ピピピ ピコ! ビコビコ! ピ!


「よし捕らえたッ! 一発も『ヒリュウ』に当てさせるなッ! いいか、全て叩き落とせッ!」 グイッ!


「「「「 はッ! 」」」」 ピピピ カチッ!


「よし! 撃てええッ!」 


ドンドンドンッ! ドバッバッバッバーーッ! シュンシュンシュンッ! 


バシバシッ! ビシイッ! ドオオオンンンッ!  ドガアアアアンンッ!


「弾着! 噴進弾撃墜! 尚も直上! 多数接近中!」 カチカチ ピッ


「いいぞ! 撃ち続けろ!」 バッ!


「うおおおおおッ! 落ちろ! 落ちろおおッ!」 グイッ! カチ カチ!


ドンドンドンッ!  ドゴオオオンンッ! ダアアアンンッ!


「くそッ! 数が多すぎる!」 ググ…


対空用噴進弾の半数は正規空母「ヒリュウ」や各艦艇から発生されたフォトンフィールドによって破壊されたが、その時の爆発や衝撃波により、弱まったフィールドを突き抜けてきた対空用噴進弾が正規空母「ヒリュウ」や各艦艇を襲った。 


正規空母「ヒリュウ」の両舷にある対空火器の総指揮を任されていた山田大尉は、フィールドを突き抜けて来た対空用噴進弾のその数の多さに対処が回らなくなっていた。


シュバアアーーーッ!


「いかんッ! 防空指揮所より艦橋CICッ!」 カチャ


『こちら艦橋CIC、何か?』 ピッ


「防空指揮の山田だ! 127mmとPDSだけでは防ぎきれない! 迎撃噴進弾の発射を要請!」 ザッ


『艦橋CICより、それは出来ない』 ピッ


「なぜッ⁉︎ このままでは被弾するぞッ!」 バッ


『制御系の全ての噴進弾はコントロールを奪われる可能性が高い! 実体弾での迎撃に努めよ!』 ピッ


「うう、了解… 最善をつくします!」 カチャ


「大尉殿…」


「聞いての通りだ! 死ぬ気でアレを落とせッ!」 ババッ!


「「「「 はッ! 」」」」 ザッ!


ドババッバババババーーッ! ドンドンドンッ! ヴオオオオオオーーーッ!


シュバアアアーーッ! ビシイッ! ドゴオオオンンッ! ビュンビュンッ!


「ちいッ! ダメかッ!」 ギュウッ!


ギュワアアアアーーーッッ! ピ ピ ピピピッ!


「「「「 うわああッ! 」」」」 バッ!


127mmフォトン高角砲と近接防御兵装のPDSによる激しい射撃により、対空用噴進弾十数発の迎撃に成功はした、がやはり高速接近する対空用噴進弾の数は多く、遂にその弾幕を掻い潜り、間近まで接近を許してしまった。


「被弾するぞッ! 総員防御体制ッ!」 バッ!


防空指揮所にいた全員が、人の本能的に体が動き、咄嗟に目を瞑り身をかがめて爆発に備えた。 がしかし、いつまで経っても爆発の衝撃も爆音も起きなかった。


「うう… (なんだ? なぜ爆発しない、いや、もう俺は爆発とその熱で消し飛んでいるのかもしれない)」 ググ…


そう思い、山田大尉はそっと目を開いた。 彼の目には、全く無傷の兵士達がうずくまっている姿と、どこも破壊や火災などが起きていない指揮所の姿がそこにあり、遠くで噴進弾の飛ぶ音と迎撃の砲撃と爆発音が聞こえていルだけだった。


シュバアアアーー… ドンドンドンドン… ドオンン… ダアアンン…


バッ!


「なんだ… 被弾しなかったのか? それとも不発か!」 ムクッ カツカツカツ サッ!


そう思い、立ち上がって指揮所の窓から外を見た。 その時彼はその目に撃沈されていく味方の護衛艦の姿を見た。


ドゴオオオオンンッ! バキバキバキ メラメラメラ ゴゴゴゴ…


「なッ! 『ユウヅル』がッ!」 バッ


フォトンフィールドを掻い潜り、対空迎撃をも凌いだ対空用噴進弾十数発が、正規空母「ヒリュウ」に着弾する寸前、突如向きを変え、まるで意思を持つかのように正規空母「ヒリュウ」を避け、直近にいた護衛艦「ユウヅル」にその全てが着弾した。


駆逐艦より小型で比較的にも防御力の弱い護衛艦「ユウヅル」は、数発もの対空用噴進弾が着弾、被弾し、瞬く間に火だるまとなって地表に落下して爆発四散してしまった。


ズウウウンッ! ドガアアアアアンンンッ! バアアアーー…

          ・

          ・

「あははは、どうだ、うまくいっただろ? 人も機械も、そしてミサイルだって僕の思い通りだッ! ん〜、アレは駆逐艦かな? あはッ! ビンゴオッ! 落ちた落ちた! すごいだろ、僕の能力ッ! まあ流石にあんなミサイルじゃあ落とせたのはあのふね一隻だけかあ… まあ、あの防御膜、フォトンフィールドだったかな? アレはアレですごいね、まるでバリアだ!」 うんうん


漆黒のブレードナイト「REPPUU 22型 G008」の操縦席座り勇者ヒカルは、操縦席内にある全周囲モニターに映る状況を見て満足げな笑みを浮かべていた。


ピコ


『マスターヒカル、前方の敵ブレードナイト部隊の動きが止まりました』 ピッ


「うん? くくく… そりゃあ僕の能力を垣間見たんだ、あいつらもバカじゃない、警戒だってするさ!」 ニイ…


全周囲モニターには、こちらの様子を窺うように榊原大尉が率いる第三中隊30機が、勇者ヒカルが発動中の「神聖なる支配領域」に近づかないように、空中で静止している姿が映っていた。


「ん〜、流石にあれ以上は近づかないか… 懸命な判断だね」 ふふん


『マスターヒカル、噴進弾は全て消失しました。次なるご指示を』 ピッ


「うん? そんなの決まってるだろ『REPPUU』」 ニヤア


『では…』 ピッ


「僕に歯向かう奴らは全て敵だ! 空母を僕の支配下にするんだ、ブレードナイト部隊の半分はそこの空中で様子を窺って止まっている奴らへ、もう半分は僕と一緒に来い、空母に向かう!」 バッ!


『『『『『 了解シマシタ… 全テ、勇者ヒカル様ノ御命令ノママニ… 』』』』』 ピピッ


「うん、おっとその前に、能力を出したままじゃ移動出来ないからねえ… 解除!」 ババッ! サッ!


勇者ヒカルが「解除」と叫びながら右手を横に振ると、勇者ヒカルの特殊能力の「神聖なる支配領域」が消失した。 勇者ヒカルの持つ勇者の能力「神聖なる支配領域」は自分を中心としたある一定の空間空域に限られたもの、能力を出したままの移動はできなかった。


シュンッ! シュバッ! ヒュウウウウ……


「よし! 前半分行け! 後ろ半分は僕について来い!」 グイッ!


『『『『『 ハッ! 』』』』』 グイイッ!


 ヒイイイインンッ! バウウウウウウウーーーッ! シュバアアアーーッ!


勇者ヒカルの反乱軍とそれに寝返った第一第二中隊のブレードナイト86機のうち、前の方にいた43機が榊原大尉の第三中隊に、残りの42機が勇者ヒカルの漆黒のブレードナイト「REPPUU 22型 G008」に続き、スラスターを全開にして二手に分かれ飛んでいった。

          ・

          ・

ー第一戦闘機大隊第三中隊ー


ビイーーッ!


『マスター、敵が動きました。敵編隊の半数43機はこちらへ、もう半数43機は機動艦隊へと降下を開始!』 ピッ


「くそ! 正面の43機を相手するだけで手一杯だぞ! 空母援護に回す余裕が無いッ!」 グッ!


ピーーッ!


『上空迎撃任務中の第三中隊へ、こちら「ヒリュウ」CICコンタクト』 ピッ


「こちら第三中隊榊原、受信!」 カチ


『艦隊司令より指令! 「第三中隊は迎撃任務に専念せよ! 艦隊に急降下突撃中の敵ブレードナイトはこちらで対処する! 第三中隊は直近の敵を排除したのち艦隊援護に向かえ!」以上!』 ピッ


「ふ、懸命だな… 『ヒリュウ』CIC、了解した! 第三中隊はこれより迎撃戦に突入する! しかるのち援護に向かう! オーバー!」 


『貴隊の善戦を期待する! アウト!』 ピッ


ピコ!


『マスター、敵編隊急速接近!『SHIDENKAI 21型」43機ッ!』 ピッ


「ちッ! よりによって第一第二中隊の連中かあッ! 第三中隊全機に告ぐ! 向かって来る奴らは以前の戦友と思うな! 全て敵だ! 容赦無く撃ち落とせ!」 カチカチ ピッ!


『隊長、3小隊の藤本です! 本当にいいんですか? もしかしたら今一度、こちら側に戻る可能性があるんじゃないでしょうか?』 ピッ


「藤本少尉、その可能性は低い… 現に、井伊大隊長の偵察隊は躊躇なく攻撃されたのだ! 彼らは大隊長の問いかけにも応じず発砲してきた。 次は我らがそうなる番だぞ? 一切手加減無用、皇国軍ライナーとしてその責務を果たせ! 寝返った奴らに引導を渡すんだ!」 バッ


『『『『『 はッ! 』』』』』 ピピッ


ビーーッ! ビコビコ!


『マスター来ます! 敵機接近!』 ピッ


シュバアアーーーッ! ゴオオーーー ピ ピ ピ ヴオンッ!


「ハアハア… ウググ… 勇者… ヒカル様ノタメニ…」 ググ…


ピッ ビコ!


『マスター、敵編隊先頭は「SHIDENKAI 21型 H002」号機ッ!』 ピッ


「くッ! 平岩ッ 貴様かあッ! 全機散開ッ! 全力戦闘ッ!」 グイッ!


『『『『『 了解ッ! 』』』』』 ピピッ! グイイッ!


ヒイイイインンッ! バババウウウウウウーーーッ! シュバアアアーーーッ!


第一機動艦隊の3000m上空で、同じ戦闘機大隊だった者同士の壮絶な空中格闘戦が始まった。

          ・

          ・

ー反乱軍ブレードナイト部隊 勇者ヒカルー


ヒイイイイイインンッッ! ピ ピ ピピピピッ! ビコビコッ!


『マスターヒカル、正面に敵機動艦隊、前方に位置するのが正規空母「ヒリュウ」です。 当機は間も無く正規空母「ヒリュウ」のフォトフィールドに接触します』 ピッ


「空母が見えた! だけどフォトンフィールドってのは目に見えないなあ、『REPPUU』通過できる?」 ジイイ…


『お任せくださいマスターヒカル、当機の搭載装備でフォトンフィールドジャマー、AFFJ-ECM8を発射します。 効果時間は30秒、艦隊攻撃編隊が通過するには十分な時間と推測します』 ピッ


「さすが最新鋭機、なんでも搭載してるね」


『マスターヒカル、使用許可を?』 ピッ


「よし『REPPUU』! あのバリアを無効にしてしまえ!」 バッ!


『了解! AFFJ-ECM8、発射ッ!』 ピッ


ウインッ! カシュンッ! シュバッ! ドオオオオオーーーッ!


漆黒のブレードナイト「REPPUU 22型 G008」の背中にあるウェポンベイから、1発の噴進弾が発射された。 発射された噴進弾はやがて、正規空母「ヒリュウ」のフォトンフィールドに命中し、その周辺のフォトンフィールドを中和消失してしまった。


ドオオオオンンンッ!  バチバチバチ ビビビビ ビリビリッ! シュバアアーーー…


ピコ


『マスターヒカル、フォトンフィールド消失、突入口確保! 突入可能です!』 ピッ


「よし全機行くぞーーッ!」 グイッ!


『『『『『 オオセノママニッ! 』』』』』 ピピッ グイイッ!


ヒイイイイインンッ! シュバババババアバアアアアーーーッ! ビュンビュンッ! ビュンッ!


「あはははははッ! 抜けた抜けたッ! アイツだッ! あの空母に突入しろッ! 他のふねが邪魔だ、お前らは周辺のふねを黙らせろ! 行け行け行けえッ!」 サッ!


『『『『『 了解シマシタ、全機突入シマス 』』』』』 ピピッ グイ


シュババババアアアアアアーーーッ! ギュウウウウンンンッ! ブオン!


勇者ヒカルと共に、正規空母「ヒリュウ」のフォトンフィールドを通過した反乱軍ブレードナイト42機は、勇者ヒカルの命令で四方に散開し、正規空母「ヒリュウ」以外の艦艇、護衛艦や駆逐艦に向かって飛んでいった。


瞬く間に第一機動艦隊上空は、反乱軍ブレードナイトと各艦搭載の護衛用ブレードナイト数機との空中戦や、迎撃射撃による弾幕と乱戦状態になっていった。


ビュンビュンッ! シュバババアアアーーッ!


「ふん! 僕の『REPPUU』に叶うやつなんかいるもんか!」 ピピピ カチ!


 ブオオオオオオーーーッ! シュババババッ! ドンッ ガンガンッ! ドカッ!


「うわあああッ!」 カッ ドオオオオオオンンンッ! ブワアアアーーー…


ピコ


『マスターヒカル、1機撃墜を確認!』 ピッ


「弱い弱いッ! さあ、あの空母を僕の支配下に、僕のものにしてやる!」 ニヤア!


シュバッ! ゴッゴゴオオオーーッ


勇者ヒカルのブレードナイト「REPPUU 22型 G008」は、正規空母「ヒリュウ」の甲板上へと降りて行った。



ー第一機動艦隊旗艦 正規空母「ヒリュウ」ー


ゴウンゴウンゴウン シュゴオオーー ゴゴゴゴ…


ビイーーッ ビイーーッ ビイーーッ!


「左舷上方に敵機! 正面からも敵機接近!」 バッ ピピ ビコビコ!


「対空防御! PDSフル稼働! 迎撃システム阿修羅モード作動!」 カチカチ ピピ ポン!


「護衛艦『ホダカ』、敵ブレードナイトが激突! 大破沈黙!」 ビコビコ!


「駆逐艦『ユウダチ』『タカナミ』も航行不能! 高度を下げ落下中!」 ピコピコ!


「緊急! 敵新型機! 高速接近! 両舷フォトン高角砲及びPDSの射撃が追いついてません!」 バッ


「おのれえ… 戦闘機を体当たり攻撃に使うとは…」 グググ…


ビイイーーーッ! ゴオオンン


「新型機、本艦の前部甲板上に着艦!」 サッ


「指令!」 バッ


「むうう… 勇者ヒカルのブレードナイトか、奴め、一体何をするつもりだ!」 ジイイ…


正規空母「ヒリュウ」の艦橋内にある大型情報用パネルには、「ヒリュウ」の前部甲板上に立ったまま身動きせずにいる姿が映っていた…


ー「ヒリュウ」甲板上、勇者ヒカルー


シュウウウウ… ピ ピ ピ


勇者ヒカルのブレードナイト「REPPUU 22型 G008 」は、正規空母「ヒリュウ」の近接防備兵装PDSの激しい射撃を難なく躱し、PDS射撃の死角になる甲板上に降り立った。


「よし、取り着いたぞ。 へええ… こうして見るとさすがは空母、大きい… でも僕にかかればこんな空母もわけないさ!」 ニイッ!


ドドドド ドカアアン… ババババ ドンドン ヒュウウウ… ズウウウンンッ!


周囲には激しい戦闘が起きている中、勇者ヒカルのブレードナイトは正規空母「ヒリュウ」の甲板上に立ち、静止していた。


「さあやるぞ! 空母「ヒリュウッ!」、乗組員と共に僕のものになれッ!」 ササッ! 


シュワワワワ… ユラユラ モヤモヤ…


勇者ヒカルの体から魔力が溢れ始め、彼は特殊能力を使い始めた。


「『神聖なる支配領域ッ!』」 バッ!


キュインッ! シュバッ! パアアアアアアーーーーッ!


ビュヲオオオオオオオーーーーッ! ゴオオオオオオーーーッ!


勇者ヒカルを中心に、まばゆい光と膨大な魔力が広がり、それは正規空母「ヒリュウ」の巨大な艦体を包み始めた。


ビイーーーッ ビイーーーッ ビイーーーッ!


『エマージェンシッ! 未知の魔力を検知! エマージェンシッ! 未知の魔力を検知!……』 ピッ


バアアアアアアーーーーッ! パリパリパリッ! 


「艦、操舵不能! センサー類全てダウン! 機関停止! 制御不能! 動きません!」 バッ


ピカッ!


「「「「「 うわああああーーッ! 」」」」」 バババッ!


「こ、これはッ!」 ブワッ! バアアアーーッ!


パアアアアアアーーーーーーッ!


「はあっはははははははッ! もう少し! もうちょっとだ! さあ「ヒリュウッ!」、僕を主人と認めろおおッ! 僕だけの言うことを聞くんだああッ!」 ババッ! ニヤニヤ


勇者ヒカルの特殊能力が最終段階にこようとしていた。 勇者ヒカル自身も完璧に終わると信じていたその時、勇者ヒカルは思いもよらぬ攻撃を受けた。


「《アイン・エッシェルライサーッ!》」 キュインッ! シュバッ!

「《グレイ・ヴィルヴェルヴェントッ!》」 ギュオンッ! シュザッ!


ギュワアアアアアーーーッ! ビシイッ! ドゴオオオオオンンンッ! ズバアアアーーッ!


ビイーーッ ビイーーッ!


「うわああッ! なんだああッ⁉︎」 ガタガタガタ ギシギシ ガクンッ!


『マスターヒカル、強力な魔力攻撃を受けました。 胸部装甲第一装甲剥離! 危険です!』 ピッ


ドオオオンンンッッ! ズウウウウンンッ! パラパラパラ…


「あああッ! 僕の「神聖なる支配領域」があッ!」 バッ


シュバッ! サササアアアア……


勇者ヒカルの乗るブレードナイト「REPPUU 22型 G008」に強い衝撃が走り、胸部全面装甲が傷つき切り裂かれ、勇者ヒカルの特殊能力「神聖なる支配領域」も同時に撃ち消し去られてしまった。


「なッ! 魔力攻撃に強化耐性のある装甲だぞ! それが切り裂かれたのかッ⁉︎」 カチカチ ピピ!


ピコ!


『マスターヒカル、前方甲板上に二つの人影を捕捉、拡大投影します!』 ピッ


「二つだと? じゃあ僕の特殊能力を消し去ったのはそいつらか! 許さないぞ! 僕は勇者なんだ! それも最強の勇者だ! その僕にこんなことしてタダで済むと思うなよ!」 ググッ!


『マスターヒカル、リアルタイム画像です!』 ピッ


ブウウンンッ! パッ!


ヒュウウウ… ファサファサ クルクルクルッ! ジャキンッ! ヒュンヒュンッ! ブンッ! チャキ! ザッ!


「うわああッ! お、おお、お前たちはッ!」 ババッ!


「やあヒカル、久しぶりだね」 ギン!


「ほんと、相変わらず威勢だけはいいのね、しかし何よあれ? ねえヒカル、貴方まるでおもちゃを与えられ、それに振り回されてる子供みたいだわ」 フリフリ


「な、なんでお前らがここにいるんだよ! サトシッ! スズカッ!」 バッ!


そう、正規空母「ヒリュウ」の甲板上に姿を現し、勇者ヒカルの特殊能力を消し去り、彼のブレードナイト「REPPUU 22型 G008」に傷をつけたのは、勇者ヒカルと同じ神と召喚者によってこの世界に召喚された勇者サトシと勇者スズカの2人だった。


「さあ、お仕置きの時間だ!」 ヒュンヒュンッ! ビュンッ!


「そんな物に乗ってないで出て来なさい! ヒカルッ!」 クルクルッ! シュバッ!


「く、くそおお…」 ギュウッ!


勇者サトシは聖剣、勇者スズカは聖槍を構え、漆黒のブレードナイトに乗る勇者ヒカルと対峙していた。 正規空母「ヒリュウ」の広大な甲板上で勇者同士の戦いが始まろうとしていた。




いつも読んでいただきありがとうございます。

次回もでき次第投稿します。

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